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夕方。複雑な思いで家に着いた。今日は母が職場の旅行で二泊三日で、午後から伊豆へ行っていた。父は大阪へ出張。両親がいなくて気が楽だけど、姉は転職により、有給を使うために家にいた。その姉が神妙な顔つきで「おかえり」と、出て来た。活発な姉が家にいることも珍しい。靴を脱いで家に入る私に「先生から電話があった」と言う。
「えっ」
まぁあんな大騒ぎなことがあったのだもの。普通、家に連絡ぐらい行くだろう。暫くの沈黙があったものの私は「そうか」と、小さく頷いた。
「あんた、辛いことがあったら言いなよ?」
姉なりに私に気を遣ってくれるような言い方だった。
「うん、大丈夫」
真顔で告げてから、二階へ上がり私服に着替える。都会の針は十六時半を示していた。ぼんやりしていると、来客を告げるチャイムが鳴り響いた。姉がインターホンで対応している。自分には関係がないと思っていても、また嫌な予感がした。下に降りる勇気はなくて、聞きたて耳を立てる。
「池田です」
「大林です」
そんな声が聞こえた。しかも本人の声ではない。これはお母さん方の声だ。すぐに分かった。彼女らのお母さんが謝罪に来たのだ。
「一体、何の御用ですか」
姉の声には大きな怒りが込められていた。これは何となくヤバい気がした。ここで聞いている場合じゃないと思い、焦って下へ降りた。二人のお母さんは私の顔を見るなり、会釈した。私も会釈を返す。
「うちの娘が、ご迷惑をおかけしたみたいで、申し訳ありませんでした」
「ごめんなさい」
大林さんと池田さんのお母さんは、謝罪する。私は何と答えて良いか分からず、頭の中で言葉を探っていると、姉は更に口出しした。
「一度や二度じゃないですよね。中学の時からですよね」
姉は大変、立腹していた。自分の両耳を塞いでノイズをシャットダウンしたかった。不快感が心にこびりつきながら、オロオロしている私は小声で「お姉ちゃん」と言う。
「妹は、中学の時から、貴女方の娘さんにいじめられて苦しんで来たんですよ! それを謝罪一言で済ますつもりですか!」
母なら腹が立ちながらも事を荒立てないように、もういいですよと言って相手を返すだろう。けれども気が強い姉は違った。そう。中学の時から主犯はこの二人だった。物を投げたりする訳ではないけれど、露骨に無視をして、他の子達にも無視するように指示をしていた。本当に陰湿だった。だから私は人と関わらなくなった。
「あの、もう、良いです」
強い言葉が口から出る。本当はよくないけれど、これ以上どうしようもなかった。怒って興奮している姉が、何を言うか分からない。話が大きくなるのも、嫌だった。謝罪されても困るものだ。また変なことになってしまったらどうしようと、恐怖に駆られる。
「あの、もう良いですから」
だからもう、お引き取り下さいと本当は言いたかった。けれども、言葉を変えた。
「わざわざ、遠いところ、足を運んで頂きましてすみません」
遠回しに帰って下さいと言ったつもりだった。もう、私に関わらないで下さい、と。これで引き下がって欲しい。お母さん方が謝りに来るなんて、よっぽどのことだ。特に池田さんのお母さんは母の話によると、ママ友グループのボスだったそうだ。取り巻きが周りにいて、ランチ会を開いては先生や他の接点のない母親の悪口を言っていたと聞いた。性格の悪さは、引き継がれると思った。この方達に反論しても無駄なのだ。心の中は弱々しく、もがいていた。お二人は「本当にすみませんでした」と最後にもう一度言うと、引き下がった。
二人の母親が帰った後、私と姉は家のすぐ近くのカフェへ向かった。少し早めの夕食と、デザートを頂く。青を基調としたカフェで、ペンキの匂いが少し漂うから、まだ新しい店だとすぐに分かった。女性が好きそうな外装と内装だった。綺麗な小瓶に桃色の花が活けられていた。メニューを見てみるとスイーツ系が多く、食事のメニューはランチにサンドイッチのセット、通常にパスタの種類が少しあるくらいだ。
たらことイカの和風パスタとサラダのセットを食べた後に、ケーキと紅茶が運ばれて来た。赤くルビーのようなイチゴがタルト生地に敷き詰められていて、今日の疲れた出来事を吹っ飛ばしてくれるように、キラキラと輝いていた。フォークを入れるのも力が入る、硬めのタルトはカスタードクリームの味が濃くて、甘いイチゴとピッタリな組み合わせだった。
「あんたも、色々苦労してるんだ」
姉は居たたまれないような、憐れみを含んだような、なんとも言いようがない顔で紅茶のカップを啜りながら、私を見た。私は黙っていた。こんなことになって、恥ずかしくて悲しくてどうしようもなかった。黙ったまま、とっても硬いタルトを突く私を見て「元気出しな」と言う。月並みのセリフであるけれども、嬉しかった。
「指定校推薦が取り合いか。M女子大の薬学部に行きたいなら、自力で頑張れば良いのにね」
姉は先生が教えたことを、間に受けていた。表向きはそうだけど、これは奥が深い。本当のところは違うと私は告げた。久保田君が原因であることを教えると、姉の目は丸くなっていく。
「へー、クラスの人気者のイケメン男子とあんたが付き合ってると誤解して、そんなことを?」
「そうだよ」
ブスっとしながら答えた。指定校推薦のこともあるだろうけれど、真実はそこだった。
「久保田君と私なんかが付き合う訳ないのにさ」
薬学部を狙っている訳でもなく、久保田君と付き合っている訳でもない、初めから私は無関係だ。何故こうなったのだろう。とんでもないこじつけだ。
「あんたさ、そうやって自分を卑下するのやめなさい」
姉は真剣な顔で私と向き合う。こんな姉を見るのは初めてだと思った。
「あんたはちゃんと頑張ってる。だからあの子達がヤキモチ妬いて焦ったんだよ。このままM女子大の家政学部に入れると良いね。いや、頭良いからあんたなら大丈夫」
姉が太鼓判を押すように言う。姉とは年が若干離れている上に、家で顔を合わすことも少ない。けれども私のことを庇って、池田さんと大林さんのお母さんにあんなことを言ってくれたり、こんな風に励ましてくれたり、嬉しかった。
「うん。頑張る。どうせ切れる縁だし。あと一年で卒業だし」
自分に言い聞かせてきた思いを初めて、口にする。すぐに皆、バラバラになる。それぞれ別の大学へ行ったり、予備校に行く人もいるだろう。
「そうだね。勉強して受験に立ち向かってりゃ、一年なんてあっという間よ」
姉は豪快にタルトを頬張りながら、微笑んだ。
「けど、明日は学校行きにくいな」
私が悪いことをした訳じゃないけれど、変なことに巻き込まれてしまい、気落ちし、気持ちは複雑だった。
「休んだらいいじゃん。明日、お母さんも旅行だし、お父さんもいないし。親に黙ってりゃバレないでしょ。学校には私が連絡しておいてあげるよ」
姉は頬杖をつきながら、あっさりと答えた。普段、顔を合わせたら毒舌なことを言うし、そっけないところもあるけれど根は優しい姉なんだと実感した。
「出席日数とか大丈夫かな。指定校を狙うんならさ……」
一、二年の頃は、風邪を惹いた時しか欠席しなかった。だから充分足りてはいるけれど、このくらいのことで凹んでいると内申書に響くのではないかと不安になる。教師らの心象が悪くならないだろうか。
「大丈夫だよ。元々、そんなに休んでないでしょ? 一日くらい休んだって平気。それが続くとちょっと問題になるかもね。けど一日休んだらすっきりすることもあるし、休んじゃいな」
姉の優しい適切なアドバイスにより、こくんと頷きながら、レモンの果実で少し酸味が出た紅茶をすする。紅茶とレモンの組み合わせはあっさりしていて、今の心に、ビタミンが補充された気分になった。
「えっ」
まぁあんな大騒ぎなことがあったのだもの。普通、家に連絡ぐらい行くだろう。暫くの沈黙があったものの私は「そうか」と、小さく頷いた。
「あんた、辛いことがあったら言いなよ?」
姉なりに私に気を遣ってくれるような言い方だった。
「うん、大丈夫」
真顔で告げてから、二階へ上がり私服に着替える。都会の針は十六時半を示していた。ぼんやりしていると、来客を告げるチャイムが鳴り響いた。姉がインターホンで対応している。自分には関係がないと思っていても、また嫌な予感がした。下に降りる勇気はなくて、聞きたて耳を立てる。
「池田です」
「大林です」
そんな声が聞こえた。しかも本人の声ではない。これはお母さん方の声だ。すぐに分かった。彼女らのお母さんが謝罪に来たのだ。
「一体、何の御用ですか」
姉の声には大きな怒りが込められていた。これは何となくヤバい気がした。ここで聞いている場合じゃないと思い、焦って下へ降りた。二人のお母さんは私の顔を見るなり、会釈した。私も会釈を返す。
「うちの娘が、ご迷惑をおかけしたみたいで、申し訳ありませんでした」
「ごめんなさい」
大林さんと池田さんのお母さんは、謝罪する。私は何と答えて良いか分からず、頭の中で言葉を探っていると、姉は更に口出しした。
「一度や二度じゃないですよね。中学の時からですよね」
姉は大変、立腹していた。自分の両耳を塞いでノイズをシャットダウンしたかった。不快感が心にこびりつきながら、オロオロしている私は小声で「お姉ちゃん」と言う。
「妹は、中学の時から、貴女方の娘さんにいじめられて苦しんで来たんですよ! それを謝罪一言で済ますつもりですか!」
母なら腹が立ちながらも事を荒立てないように、もういいですよと言って相手を返すだろう。けれども気が強い姉は違った。そう。中学の時から主犯はこの二人だった。物を投げたりする訳ではないけれど、露骨に無視をして、他の子達にも無視するように指示をしていた。本当に陰湿だった。だから私は人と関わらなくなった。
「あの、もう、良いです」
強い言葉が口から出る。本当はよくないけれど、これ以上どうしようもなかった。怒って興奮している姉が、何を言うか分からない。話が大きくなるのも、嫌だった。謝罪されても困るものだ。また変なことになってしまったらどうしようと、恐怖に駆られる。
「あの、もう良いですから」
だからもう、お引き取り下さいと本当は言いたかった。けれども、言葉を変えた。
「わざわざ、遠いところ、足を運んで頂きましてすみません」
遠回しに帰って下さいと言ったつもりだった。もう、私に関わらないで下さい、と。これで引き下がって欲しい。お母さん方が謝りに来るなんて、よっぽどのことだ。特に池田さんのお母さんは母の話によると、ママ友グループのボスだったそうだ。取り巻きが周りにいて、ランチ会を開いては先生や他の接点のない母親の悪口を言っていたと聞いた。性格の悪さは、引き継がれると思った。この方達に反論しても無駄なのだ。心の中は弱々しく、もがいていた。お二人は「本当にすみませんでした」と最後にもう一度言うと、引き下がった。
二人の母親が帰った後、私と姉は家のすぐ近くのカフェへ向かった。少し早めの夕食と、デザートを頂く。青を基調としたカフェで、ペンキの匂いが少し漂うから、まだ新しい店だとすぐに分かった。女性が好きそうな外装と内装だった。綺麗な小瓶に桃色の花が活けられていた。メニューを見てみるとスイーツ系が多く、食事のメニューはランチにサンドイッチのセット、通常にパスタの種類が少しあるくらいだ。
たらことイカの和風パスタとサラダのセットを食べた後に、ケーキと紅茶が運ばれて来た。赤くルビーのようなイチゴがタルト生地に敷き詰められていて、今日の疲れた出来事を吹っ飛ばしてくれるように、キラキラと輝いていた。フォークを入れるのも力が入る、硬めのタルトはカスタードクリームの味が濃くて、甘いイチゴとピッタリな組み合わせだった。
「あんたも、色々苦労してるんだ」
姉は居たたまれないような、憐れみを含んだような、なんとも言いようがない顔で紅茶のカップを啜りながら、私を見た。私は黙っていた。こんなことになって、恥ずかしくて悲しくてどうしようもなかった。黙ったまま、とっても硬いタルトを突く私を見て「元気出しな」と言う。月並みのセリフであるけれども、嬉しかった。
「指定校推薦が取り合いか。M女子大の薬学部に行きたいなら、自力で頑張れば良いのにね」
姉は先生が教えたことを、間に受けていた。表向きはそうだけど、これは奥が深い。本当のところは違うと私は告げた。久保田君が原因であることを教えると、姉の目は丸くなっていく。
「へー、クラスの人気者のイケメン男子とあんたが付き合ってると誤解して、そんなことを?」
「そうだよ」
ブスっとしながら答えた。指定校推薦のこともあるだろうけれど、真実はそこだった。
「久保田君と私なんかが付き合う訳ないのにさ」
薬学部を狙っている訳でもなく、久保田君と付き合っている訳でもない、初めから私は無関係だ。何故こうなったのだろう。とんでもないこじつけだ。
「あんたさ、そうやって自分を卑下するのやめなさい」
姉は真剣な顔で私と向き合う。こんな姉を見るのは初めてだと思った。
「あんたはちゃんと頑張ってる。だからあの子達がヤキモチ妬いて焦ったんだよ。このままM女子大の家政学部に入れると良いね。いや、頭良いからあんたなら大丈夫」
姉が太鼓判を押すように言う。姉とは年が若干離れている上に、家で顔を合わすことも少ない。けれども私のことを庇って、池田さんと大林さんのお母さんにあんなことを言ってくれたり、こんな風に励ましてくれたり、嬉しかった。
「うん。頑張る。どうせ切れる縁だし。あと一年で卒業だし」
自分に言い聞かせてきた思いを初めて、口にする。すぐに皆、バラバラになる。それぞれ別の大学へ行ったり、予備校に行く人もいるだろう。
「そうだね。勉強して受験に立ち向かってりゃ、一年なんてあっという間よ」
姉は豪快にタルトを頬張りながら、微笑んだ。
「けど、明日は学校行きにくいな」
私が悪いことをした訳じゃないけれど、変なことに巻き込まれてしまい、気落ちし、気持ちは複雑だった。
「休んだらいいじゃん。明日、お母さんも旅行だし、お父さんもいないし。親に黙ってりゃバレないでしょ。学校には私が連絡しておいてあげるよ」
姉は頬杖をつきながら、あっさりと答えた。普段、顔を合わせたら毒舌なことを言うし、そっけないところもあるけれど根は優しい姉なんだと実感した。
「出席日数とか大丈夫かな。指定校を狙うんならさ……」
一、二年の頃は、風邪を惹いた時しか欠席しなかった。だから充分足りてはいるけれど、このくらいのことで凹んでいると内申書に響くのではないかと不安になる。教師らの心象が悪くならないだろうか。
「大丈夫だよ。元々、そんなに休んでないでしょ? 一日くらい休んだって平気。それが続くとちょっと問題になるかもね。けど一日休んだらすっきりすることもあるし、休んじゃいな」
姉の優しい適切なアドバイスにより、こくんと頷きながら、レモンの果実で少し酸味が出た紅茶をすする。紅茶とレモンの組み合わせはあっさりしていて、今の心に、ビタミンが補充された気分になった。
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