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アケボノ
チョコレイトプロジェクト④
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「おはよう、音羽ちゃん。」
「また来たか。」
朝、いつものように音羽ちゃんの家に行く。高校入試の期間中はこれがあるから本当に嬉しい。
「今日の朝は?」
「私はカレンのお母さんちゃうって何回言ってんねん。今日は普通の朝飯やで。トーストとスクランブルエッグとベーコン、レタスとキュウリにバナナとヨーグルトやな。」
「なんやかんやでちゃんとバランスのいいのを作ってくれるとこあたり、ほんま音羽ちゃんってええ奴やな。」
「………」
そう言うと音羽ちゃんは黙ってしまう。そんな背中を見るのも自分は好きだ。
テーブルに並べるのは自分も手伝う。それくらいはしないと音羽ちゃんに申し訳ないからだ。
「「いただきます。」」
手を合わせて、食べ始める。ちなみに自分がやったのはトーストを焼くのとバターを塗るのだけだ。必要最低限の生活ができるようにそれくらいはできるようになった。できるようになったのは卵を焼くのとウインナーを焼くの、野菜のカット、そして冷凍餃子を焼くのだ。どれもこれもまだまだ下手くそだが。
「たまには作る努力もしてよね。いつまでも私が作れる訳ちゃうし、作れんこともないやろ?」
「まぁせやけど、自分がやったら味にムラがあったりするから。美味しいもん食いたいやん。」
「家でちゃんとやってるやろうな?」
「まぁ、たまに。夜食用で作ったりしてるから。」
サクッと食べ終えるが、なんか今日は少ない気がした。
「なんか物足りひんとか思ってるやろ?」
「量減らした?」
「よくお気づきで。いつもより少しずつ量減らしてん。このために。」
音羽ちゃんは玄関から袋を持ってきた。
「はい、これバレンタイン。」
「え?あっ、そうか。今日か。」
「そう。今日は2月14日。バレンタインやで。」
恥ずかしそうに差し出してくる袋を両手で受け取った。
「ありがとう。見てええか?」
「ええで。」
袋を開けると、そこにはカラフルなマカロンが入っていた。
驚いて音羽ちゃんを見た。この反応は…知ってるのか?俺はもちろん知っている。この意味を。気持ち悪いかもしれないが、俺はこういうの少し気にしてしまう派だ。だから、これにも意味を考えてしまう。
試しに1個口に運んでみる。音羽ちゃんだからそこまで心配はしてないが、音羽ちゃんは心配そうだ。
「どう?」
「うん。美味しい。ありがとう。」
そう言うと、音羽ちゃんは安心したように笑い始める。
きっと自分の思い過ごしだ。きっと。
「また来たか。」
朝、いつものように音羽ちゃんの家に行く。高校入試の期間中はこれがあるから本当に嬉しい。
「今日の朝は?」
「私はカレンのお母さんちゃうって何回言ってんねん。今日は普通の朝飯やで。トーストとスクランブルエッグとベーコン、レタスとキュウリにバナナとヨーグルトやな。」
「なんやかんやでちゃんとバランスのいいのを作ってくれるとこあたり、ほんま音羽ちゃんってええ奴やな。」
「………」
そう言うと音羽ちゃんは黙ってしまう。そんな背中を見るのも自分は好きだ。
テーブルに並べるのは自分も手伝う。それくらいはしないと音羽ちゃんに申し訳ないからだ。
「「いただきます。」」
手を合わせて、食べ始める。ちなみに自分がやったのはトーストを焼くのとバターを塗るのだけだ。必要最低限の生活ができるようにそれくらいはできるようになった。できるようになったのは卵を焼くのとウインナーを焼くの、野菜のカット、そして冷凍餃子を焼くのだ。どれもこれもまだまだ下手くそだが。
「たまには作る努力もしてよね。いつまでも私が作れる訳ちゃうし、作れんこともないやろ?」
「まぁせやけど、自分がやったら味にムラがあったりするから。美味しいもん食いたいやん。」
「家でちゃんとやってるやろうな?」
「まぁ、たまに。夜食用で作ったりしてるから。」
サクッと食べ終えるが、なんか今日は少ない気がした。
「なんか物足りひんとか思ってるやろ?」
「量減らした?」
「よくお気づきで。いつもより少しずつ量減らしてん。このために。」
音羽ちゃんは玄関から袋を持ってきた。
「はい、これバレンタイン。」
「え?あっ、そうか。今日か。」
「そう。今日は2月14日。バレンタインやで。」
恥ずかしそうに差し出してくる袋を両手で受け取った。
「ありがとう。見てええか?」
「ええで。」
袋を開けると、そこにはカラフルなマカロンが入っていた。
驚いて音羽ちゃんを見た。この反応は…知ってるのか?俺はもちろん知っている。この意味を。気持ち悪いかもしれないが、俺はこういうの少し気にしてしまう派だ。だから、これにも意味を考えてしまう。
試しに1個口に運んでみる。音羽ちゃんだからそこまで心配はしてないが、音羽ちゃんは心配そうだ。
「どう?」
「うん。美味しい。ありがとう。」
そう言うと、音羽ちゃんは安心したように笑い始める。
きっと自分の思い過ごしだ。きっと。
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