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キザムノ
独り言②
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「ただいま~!」
「おかえり~、杏ちゃん!」
しばらくして、杏ちゃんが汗だくで帰ってきた。
「暑っつい!シャワー浴びるね~!」
「どうぞどうぞ。」
ソファーの上にクラブバックを置いて、そのまま風呂場に消えていく。久志は今は「なんとなく食いたい」って言いながらアイスを買いに行っている。こうなるのを見越してなのか。兄妹ってなんか通じ合ってる感じがして、すごいな。
私は机の上に広がった課題を進めながら2人を待つ。先に帰ってきたのは久志だった。
「杏、帰ってきてんだな。」
「今シャワー浴びてるよ。」
「買ってきといて正解やったな。」
冷凍庫に買ってきたものを直していく姿を見ていると、杏ちゃんが戻ってきた。
「ふぅ~、さっぱりぃ!バカ兄何買ってきたん?」
「アイス。」
「食べる!食べる!食べる!」
杏ちゃんは髪の毛を拭きながら、久志のそばに近づいていき、おねだりするようにぴょこぴょこ跳ねる。
「じゃあ、髪の毛乾かしてきな。」
「はぁ~い!」
杏ちゃんはバタパタとまた風呂場に消えていく。その背中を微笑ましく見たのだった。
杏ちゃんが髪の毛を乾かしてきてから、ソファーに座ってアイスを食べる。久志がスイカみたいな形してるやつで、杏ちゃんがギガントコーン。私がハイパーカップだ。
「府中、もうそろそろよな。」
「来週の月曜日から。」
話題は、杏ちゃんたち水泳部の話に。府中ってのは大阪中学校水泳競技大会の略で、大阪の中学校のほぼ全部の水泳部がここを目指して頑張る。
「調子は上がってきたんか?」
「どうやろ?多分上がってきてると思うけど、あんま実感はないかな?2人が協力してくれているおかげ。ありがと。」
「どういたしまして。」
「それくらいならお易い御用やで、杏ちゃん。」
ちなみに、由良家では最近は揚げ物を食べていない。調子が落ちるから。本当はお菓子も食べないようにしないといけないんだが、前にやったときに、ストレスが溜まって調子が落ちたらしく、お菓子だけは食べるようにしている。が、自然と食べる数を減らしているような気がする。
「ほんと、これでベストタイムださんとね。リレーとかはみんなに任せてるから、それは応援したらええし、なんなら近畿行けそうやし。あっ、そうだ!先生が久しぶりにバカ兄に会いたいって言っとったで。」
「ゲッ!ってことは府中見に来いと。」
「そゆこと。」
「しゃーねーな。行くか。」
「じゃあ明日言っとくわ。」
杏ちゃんはいつの間にか全部食べきってきて、クラブバックから水着を出しては、それを洗いに行く。
「あいつも成長したな。」
「なんで?」
「前、見に行こうかって聞いたら、『来んでいい』って言われたからな。『見に来て』って言われるのはなんかな、感慨深い。」
「若人の成長は早いね。」
「だな。」
「おかえり~、杏ちゃん!」
しばらくして、杏ちゃんが汗だくで帰ってきた。
「暑っつい!シャワー浴びるね~!」
「どうぞどうぞ。」
ソファーの上にクラブバックを置いて、そのまま風呂場に消えていく。久志は今は「なんとなく食いたい」って言いながらアイスを買いに行っている。こうなるのを見越してなのか。兄妹ってなんか通じ合ってる感じがして、すごいな。
私は机の上に広がった課題を進めながら2人を待つ。先に帰ってきたのは久志だった。
「杏、帰ってきてんだな。」
「今シャワー浴びてるよ。」
「買ってきといて正解やったな。」
冷凍庫に買ってきたものを直していく姿を見ていると、杏ちゃんが戻ってきた。
「ふぅ~、さっぱりぃ!バカ兄何買ってきたん?」
「アイス。」
「食べる!食べる!食べる!」
杏ちゃんは髪の毛を拭きながら、久志のそばに近づいていき、おねだりするようにぴょこぴょこ跳ねる。
「じゃあ、髪の毛乾かしてきな。」
「はぁ~い!」
杏ちゃんはバタパタとまた風呂場に消えていく。その背中を微笑ましく見たのだった。
杏ちゃんが髪の毛を乾かしてきてから、ソファーに座ってアイスを食べる。久志がスイカみたいな形してるやつで、杏ちゃんがギガントコーン。私がハイパーカップだ。
「府中、もうそろそろよな。」
「来週の月曜日から。」
話題は、杏ちゃんたち水泳部の話に。府中ってのは大阪中学校水泳競技大会の略で、大阪の中学校のほぼ全部の水泳部がここを目指して頑張る。
「調子は上がってきたんか?」
「どうやろ?多分上がってきてると思うけど、あんま実感はないかな?2人が協力してくれているおかげ。ありがと。」
「どういたしまして。」
「それくらいならお易い御用やで、杏ちゃん。」
ちなみに、由良家では最近は揚げ物を食べていない。調子が落ちるから。本当はお菓子も食べないようにしないといけないんだが、前にやったときに、ストレスが溜まって調子が落ちたらしく、お菓子だけは食べるようにしている。が、自然と食べる数を減らしているような気がする。
「ほんと、これでベストタイムださんとね。リレーとかはみんなに任せてるから、それは応援したらええし、なんなら近畿行けそうやし。あっ、そうだ!先生が久しぶりにバカ兄に会いたいって言っとったで。」
「ゲッ!ってことは府中見に来いと。」
「そゆこと。」
「しゃーねーな。行くか。」
「じゃあ明日言っとくわ。」
杏ちゃんはいつの間にか全部食べきってきて、クラブバックから水着を出しては、それを洗いに行く。
「あいつも成長したな。」
「なんで?」
「前、見に行こうかって聞いたら、『来んでいい』って言われたからな。『見に来て』って言われるのはなんかな、感慨深い。」
「若人の成長は早いね。」
「だな。」
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