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サマバケ
DAY28
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今日はひい君の家に遊びに来ている。音羽ちゃんも一緒だ。最近、ひい君に対する杏ちゃんの目が怖くなってきているけど、気のせいだと思いたい。
「なあなあ、『もんちっち』って知ってるか?」
珍しく、ゲーム中にひい君から話を振ってきた。
「あぁ、ラーメンの?」
「いや違くて、『アルプス一万尺』みたいなの。」
「何それ?」
桜ちゃんは知らないか。音羽ちゃんは…ダメだ、ゲームに集中しすぎて何も聞こえてない。ここは私の出る幕かな?
「ひい君、小学校のとき流行ったやつでしょ?」
「やっぱりきいは覚えてたか。」
「覚えてるも何も、1日で何十戦したことか。」
「確かにな。お前は休み時間中ずっとやってたもんな。」
ハハッと笑って答えるひい君。よくそんなこと覚えてたね。
「ひい君はその隣で、なんだったっけ?『しっぺデコピンババチョップ』のやつ。」
「あぁ、そんなこともやってたな。あと『デスマッチ』とか。」
「『しっぺデコピンババチョップ』のやつは知ってるよ。『全部』が当たったときに『全部』も含めて全部やってたわ。」
「いたいた、私のところにもそういうアホいたわ。」
「アホ…ね。」
あれ?この反応。桜ちゃん、やってたなぁ。意外やわ~。
「それで、『もんちっち』ってどんなやつなの?」
「桜ちゃん、気になってるねぇ。ひい君、久しぶりにやろうよ!」
「え~、しょうがねぇな。」
私たちは向かい合って手を繋ぐ。
「「せっせっせーのよいよいよい♪あーのこのこのこ可愛くないね、てるてる坊主のもんちっち♪あもん、あもん、あもんちっち♪」あんたちょっとバカね♪「あんたよりマシよ♪「グリンピース♪」ほら見てみなさい♪「嫌ですよ♪「べー」」
2人からは拍手。何の拍手かは知らないけど、ありがたく貰っとこう。
「じゃあ、次は『デスマッチ』だね。」
「「げっ!」」
「何よ?何か変?」
流石に抵抗がある。このゲームは我慢比べのゲームだから、ちょっと痛い。いや、だいぶ痛い。そして、相手は学年最強と謳われたひい君。正直怖くて仕方ない。
「流石に…これはな。」
やっぱり、ひい君もちょっと躊躇してる。どうしよう。ヘルプ、音羽ちゃん!
「この2人の反応から見る感じ、健全なゲームではなさそうだね。」
「けっ!」
音羽ちゃん、それは言い方が悪いぞ。私たちがやろうとしてるのは我慢比べで、いかがわしいことじゃないからな。
「だから、八百長でやってもらったら健全に見えるんじゃないかな?」
そこじゃなーい!確かに、ひい君に我慢してもらったらいいんだけど、こんなゲーム桜に教えていいのかってこと!
「じゃあ、ちゃんと打ち合わせしてお願いね!」
「お、おう。」
「う、うん。」
ひい君が近寄ってくる。桜たちに背を向ける感じで座った。
「とりあえず、お互いにパー出してあいこで、2回目で俺がパー、きいがチョキな。」
「了解!」
私たちは左手同士で繋ぎあって、向き合う。
「「デスマッチ!1、2、3!」」
打ち合わせ通り、ひい君がパーで、私がチョキ。私はひい君の左手の手の甲を思いっきり平手打ちする。回数は3回。ひい君は顔色一つ変えずに耐えきった。
「それで、こんな感じで進めて、先にギブって言った方が負け。」
「なるほどぉ。久志、痛くないの?」
「痛いに決まってるだろ。でも慣れたら気持ちいいものだぞ。」
ひい君、Mになってるぞ!
今日の晩ご飯は、ひい君家で食べて帰った。懐かしいゲームができて、なんか小学校時代に戻った気がして、嬉しかった。
「なあなあ、『もんちっち』って知ってるか?」
珍しく、ゲーム中にひい君から話を振ってきた。
「あぁ、ラーメンの?」
「いや違くて、『アルプス一万尺』みたいなの。」
「何それ?」
桜ちゃんは知らないか。音羽ちゃんは…ダメだ、ゲームに集中しすぎて何も聞こえてない。ここは私の出る幕かな?
「ひい君、小学校のとき流行ったやつでしょ?」
「やっぱりきいは覚えてたか。」
「覚えてるも何も、1日で何十戦したことか。」
「確かにな。お前は休み時間中ずっとやってたもんな。」
ハハッと笑って答えるひい君。よくそんなこと覚えてたね。
「ひい君はその隣で、なんだったっけ?『しっぺデコピンババチョップ』のやつ。」
「あぁ、そんなこともやってたな。あと『デスマッチ』とか。」
「『しっぺデコピンババチョップ』のやつは知ってるよ。『全部』が当たったときに『全部』も含めて全部やってたわ。」
「いたいた、私のところにもそういうアホいたわ。」
「アホ…ね。」
あれ?この反応。桜ちゃん、やってたなぁ。意外やわ~。
「それで、『もんちっち』ってどんなやつなの?」
「桜ちゃん、気になってるねぇ。ひい君、久しぶりにやろうよ!」
「え~、しょうがねぇな。」
私たちは向かい合って手を繋ぐ。
「「せっせっせーのよいよいよい♪あーのこのこのこ可愛くないね、てるてる坊主のもんちっち♪あもん、あもん、あもんちっち♪」あんたちょっとバカね♪「あんたよりマシよ♪「グリンピース♪」ほら見てみなさい♪「嫌ですよ♪「べー」」
2人からは拍手。何の拍手かは知らないけど、ありがたく貰っとこう。
「じゃあ、次は『デスマッチ』だね。」
「「げっ!」」
「何よ?何か変?」
流石に抵抗がある。このゲームは我慢比べのゲームだから、ちょっと痛い。いや、だいぶ痛い。そして、相手は学年最強と謳われたひい君。正直怖くて仕方ない。
「流石に…これはな。」
やっぱり、ひい君もちょっと躊躇してる。どうしよう。ヘルプ、音羽ちゃん!
「この2人の反応から見る感じ、健全なゲームではなさそうだね。」
「けっ!」
音羽ちゃん、それは言い方が悪いぞ。私たちがやろうとしてるのは我慢比べで、いかがわしいことじゃないからな。
「だから、八百長でやってもらったら健全に見えるんじゃないかな?」
そこじゃなーい!確かに、ひい君に我慢してもらったらいいんだけど、こんなゲーム桜に教えていいのかってこと!
「じゃあ、ちゃんと打ち合わせしてお願いね!」
「お、おう。」
「う、うん。」
ひい君が近寄ってくる。桜たちに背を向ける感じで座った。
「とりあえず、お互いにパー出してあいこで、2回目で俺がパー、きいがチョキな。」
「了解!」
私たちは左手同士で繋ぎあって、向き合う。
「「デスマッチ!1、2、3!」」
打ち合わせ通り、ひい君がパーで、私がチョキ。私はひい君の左手の手の甲を思いっきり平手打ちする。回数は3回。ひい君は顔色一つ変えずに耐えきった。
「それで、こんな感じで進めて、先にギブって言った方が負け。」
「なるほどぉ。久志、痛くないの?」
「痛いに決まってるだろ。でも慣れたら気持ちいいものだぞ。」
ひい君、Mになってるぞ!
今日の晩ご飯は、ひい君家で食べて帰った。懐かしいゲームができて、なんか小学校時代に戻った気がして、嬉しかった。
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