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エクストラチャプター:プリンス・レオポルド・テリブル・24アワー
バロン・ポイント①
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ポイント男爵はゴディバ公爵門閥貴族カミドス伯爵配下の男である。
元々はカミドス伯爵最強の騎士であり
ゴディバ公爵内に蔓延していた家格至上主義に真っ向から対立していた
カミドス伯爵に仕えていた、 ゴディバ公爵門閥内の決闘に置いて数々の輝かしい功績と
何度もカミドス伯爵の危機を救い、 正に騎士の中の騎士である。
ゴディバ公爵領の男児は彼を尊敬し、 ゴディバ公爵領の女児は彼に恋をした。
この彼の功績により
鳴りを潜め伯爵でも門閥貴族になれる等
ゴディバ公爵内に蔓延していた家格至上主義は鳴りを潜めていた。
つい最近迄は。
再誕歴7524年セフテンバー11日。
ベネルクス王国カミドス伯爵領、 カミドス伯爵邸にて。
一人の男が馬車でやって来た。
「懐かしいな、 ここは」
ポイント男爵である、 しっかりとした身形で髭を綺麗に整えている。
いわばステレオタイプの貴族の恰好をしている。
元々平民に近しい騎士であり、 ポイント男爵家に婿入りの形で入ったのだ。
形から入るのも止む無しだ。
「・・・・・?」
門が何故か開かない、 不審に思ったポイント男爵は警備に声をかけた。
「如何した? 何故門が空かない?」
「・・・・・ここから歩いて下さい」
「何? 何故だ?」
「・・・・・」
嫌そうな顔をする警備。
「おい、 何だその顔は? 私が誰だか知っているのか?
ベネルクスの王子の義父であるポイント男爵だぞ?」
「伯爵からの命令です」
「カミドス様がそんな事を命じる訳はない、 早く開けろ」
後ろから馬車が来る。
「おい、 詰まってるぞ、 あ、 降りて来た、 ピーか」
後ろの馬車から降りて来たのはピー男爵。
彼はポイントの同僚で男爵位だったがポイントとは仲が良かった。
「やぁ、 ピー、 実はコイツが門をっ!?」
窓から顔を出していたポイントを引きずり下ろすピー。
「ぶへっ!! な、 何をするんだピー!!」
「邪魔だ!!!」
ポイントの顔面を蹴り飛ばすピー。
「馬車を退かせ!!」
「はい」
警備達はポイントの馬車を退かしてピーの馬車を通したのだった。
「お、 おい!! 何で私は駄目でピーは良いんだ!!」
「はい、 ポイント男爵は馬車に何か持ち込んでいる可能性があるとして
馬車で向かう事は禁止されています」
「何だと!? 私が誰だかわかっているのか!?」
「伯爵からの指示です」
「カミドス様がそんな事を命じる訳はない!!」
「でしたら伯爵に直談判してみては?」
「・・・そうさせて貰おう!! この私を蔑ろにした事を後悔するが良い!!」
そう言って、 通用口から中に入るポイントだった。
「・・・少し寂しくなったか?」
以前来た時よりも人が少なくなった気がする。
「ん? あぁ、 ガボレ!! 久しぶりじゃないか!!」
カミドスの使用人で庭師のカボレと会うポイント。
彼とは騎士時代から気心が知れた仲である。
「・・・・・」
カボレはポイントを見た瞬間に何処かに行ってしまった。
「・・・何だ? 私の事忘れたのか? そんな訳はないと思うんだが・・・」
首を傾げながら邸に向かうポイント。
邸のドアの前には護衛の騎士が立っていた。
「・・・プレとアージは?」
プレとアージは実力の高い騎士であり、 本邸の門番を任されている男である。
「うわ、 マジで来たよ」
「どの面下げて来たんだ」
二人の若い騎士は露骨にポイントを見下していた。
「おい、 何だその態度は、 私は」
「男爵のポイントだろ? 俺達の爵位は子爵だ、 男爵如きが黙ってろ」
「ふん、 お前達は若いから知らんだろうがな
今の時代は爵位で決まるもんじゃない、 ゴディバ公爵領は爵位重視だったが
私の娘がレオポルド殿下と結婚した暁には爵位重視政策は消え去るだろう」
「爵位云々一番言っているのはお前じゃねぇの?」
「陛下になんとかして貰おうとか超ださいな」
ゲラゲラ笑う二人の騎士。
「私を侮辱しているのか?」
「「侮辱しているのはお前が先だ」」
二人の騎士は軽蔑と憎悪の瞳でポイントを睨みつけた。
「・・・・・何の話だ」
「カミドスに聞けば?」
「カミドス様を呼び捨てだと!?」
「アイツ準子爵に格下げされたからな
伯爵の癖に上に喧嘩売ったせいで俺達までこんな雑用させられて・・・」
「何と!? どういう事だ!?」
「「カミドスに聞け!!」」
二人の騎士は叫んだ。
ポイントはドアを開けた。
「な、 なんと・・・」
以前にカミドスの邸に来た際には様々な調度品があった。
派手では無いがそれでも代々受け継がれた品々があり歴史を感じさせた。
きちんと掃除が行き届いた美しい邸だった。
だが今では塵はつもり、 調度品の数々は無くなっていた。
所か床のタイルまで剥がされ、 柱の何本かも無くなっていた。
極めつけに風を感じたと思ったら窓すら無くなっていた。
「こ、 これは一体・・・カ、 カミドス様!!」
現れたのはカミドス伯爵、 否、 準子爵
やつれており、 服も着替えていないのかボロボロだった。
美しい髪の毛も今やくすんでいる。
「これは一体どういう事ですか!?」
「っ!!」
カミドスは全力でポイントを殴りつけた。
「お前のせいだ!! この糞野郎!!」
「!?」
嘗て『騎士の中の騎士』『真の勇者』『我が最大の友』とポイントを称えた舌で
ポイントを罵倒するカミドスだった。
元々はカミドス伯爵最強の騎士であり
ゴディバ公爵内に蔓延していた家格至上主義に真っ向から対立していた
カミドス伯爵に仕えていた、 ゴディバ公爵門閥内の決闘に置いて数々の輝かしい功績と
何度もカミドス伯爵の危機を救い、 正に騎士の中の騎士である。
ゴディバ公爵領の男児は彼を尊敬し、 ゴディバ公爵領の女児は彼に恋をした。
この彼の功績により
鳴りを潜め伯爵でも門閥貴族になれる等
ゴディバ公爵内に蔓延していた家格至上主義は鳴りを潜めていた。
つい最近迄は。
再誕歴7524年セフテンバー11日。
ベネルクス王国カミドス伯爵領、 カミドス伯爵邸にて。
一人の男が馬車でやって来た。
「懐かしいな、 ここは」
ポイント男爵である、 しっかりとした身形で髭を綺麗に整えている。
いわばステレオタイプの貴族の恰好をしている。
元々平民に近しい騎士であり、 ポイント男爵家に婿入りの形で入ったのだ。
形から入るのも止む無しだ。
「・・・・・?」
門が何故か開かない、 不審に思ったポイント男爵は警備に声をかけた。
「如何した? 何故門が空かない?」
「・・・・・ここから歩いて下さい」
「何? 何故だ?」
「・・・・・」
嫌そうな顔をする警備。
「おい、 何だその顔は? 私が誰だか知っているのか?
ベネルクスの王子の義父であるポイント男爵だぞ?」
「伯爵からの命令です」
「カミドス様がそんな事を命じる訳はない、 早く開けろ」
後ろから馬車が来る。
「おい、 詰まってるぞ、 あ、 降りて来た、 ピーか」
後ろの馬車から降りて来たのはピー男爵。
彼はポイントの同僚で男爵位だったがポイントとは仲が良かった。
「やぁ、 ピー、 実はコイツが門をっ!?」
窓から顔を出していたポイントを引きずり下ろすピー。
「ぶへっ!! な、 何をするんだピー!!」
「邪魔だ!!!」
ポイントの顔面を蹴り飛ばすピー。
「馬車を退かせ!!」
「はい」
警備達はポイントの馬車を退かしてピーの馬車を通したのだった。
「お、 おい!! 何で私は駄目でピーは良いんだ!!」
「はい、 ポイント男爵は馬車に何か持ち込んでいる可能性があるとして
馬車で向かう事は禁止されています」
「何だと!? 私が誰だかわかっているのか!?」
「伯爵からの指示です」
「カミドス様がそんな事を命じる訳はない!!」
「でしたら伯爵に直談判してみては?」
「・・・そうさせて貰おう!! この私を蔑ろにした事を後悔するが良い!!」
そう言って、 通用口から中に入るポイントだった。
「・・・少し寂しくなったか?」
以前来た時よりも人が少なくなった気がする。
「ん? あぁ、 ガボレ!! 久しぶりじゃないか!!」
カミドスの使用人で庭師のカボレと会うポイント。
彼とは騎士時代から気心が知れた仲である。
「・・・・・」
カボレはポイントを見た瞬間に何処かに行ってしまった。
「・・・何だ? 私の事忘れたのか? そんな訳はないと思うんだが・・・」
首を傾げながら邸に向かうポイント。
邸のドアの前には護衛の騎士が立っていた。
「・・・プレとアージは?」
プレとアージは実力の高い騎士であり、 本邸の門番を任されている男である。
「うわ、 マジで来たよ」
「どの面下げて来たんだ」
二人の若い騎士は露骨にポイントを見下していた。
「おい、 何だその態度は、 私は」
「男爵のポイントだろ? 俺達の爵位は子爵だ、 男爵如きが黙ってろ」
「ふん、 お前達は若いから知らんだろうがな
今の時代は爵位で決まるもんじゃない、 ゴディバ公爵領は爵位重視だったが
私の娘がレオポルド殿下と結婚した暁には爵位重視政策は消え去るだろう」
「爵位云々一番言っているのはお前じゃねぇの?」
「陛下になんとかして貰おうとか超ださいな」
ゲラゲラ笑う二人の騎士。
「私を侮辱しているのか?」
「「侮辱しているのはお前が先だ」」
二人の騎士は軽蔑と憎悪の瞳でポイントを睨みつけた。
「・・・・・何の話だ」
「カミドスに聞けば?」
「カミドス様を呼び捨てだと!?」
「アイツ準子爵に格下げされたからな
伯爵の癖に上に喧嘩売ったせいで俺達までこんな雑用させられて・・・」
「何と!? どういう事だ!?」
「「カミドスに聞け!!」」
二人の騎士は叫んだ。
ポイントはドアを開けた。
「な、 なんと・・・」
以前にカミドスの邸に来た際には様々な調度品があった。
派手では無いがそれでも代々受け継がれた品々があり歴史を感じさせた。
きちんと掃除が行き届いた美しい邸だった。
だが今では塵はつもり、 調度品の数々は無くなっていた。
所か床のタイルまで剥がされ、 柱の何本かも無くなっていた。
極めつけに風を感じたと思ったら窓すら無くなっていた。
「こ、 これは一体・・・カ、 カミドス様!!」
現れたのはカミドス伯爵、 否、 準子爵
やつれており、 服も着替えていないのかボロボロだった。
美しい髪の毛も今やくすんでいる。
「これは一体どういう事ですか!?」
「っ!!」
カミドスは全力でポイントを殴りつけた。
「お前のせいだ!! この糞野郎!!」
「!?」
嘗て『騎士の中の騎士』『真の勇者』『我が最大の友』とポイントを称えた舌で
ポイントを罵倒するカミドスだった。
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