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チャプター15:ドクターズ・オウクワード
ヴィクトリー・オブ・ルーマニア
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ベネルクス王国首都国王直轄領ブリュッセル外側エリア。
【カッパー・インターナショナル】ベネルクス王国支社にて怒り狂っている
エッフェルがツカツカと歩いていた。
「エッフェルさんじゃないですか? どうしまし」
【カッパー・インターナショナル】社内序列2位のウィリアムと
社内序列3位のハーネットの前を素通りするエッフェル。
「・・・エッフェルさん、 様子がおかしいな、 何か有ったのか?」
「まさか!!」
慌てて二人も後を追う、 エッフェルは支社長室に入って行った。
「ご説明願おうか!!」
エッフェルは支社長のシャルルの前に立って檄を飛ばした。
「・・・・・何の事だい?」
シャルルは飄々と尋ね返した。
「恍けないでいただきたい!!
ルーマニアの件で何故私だけ行かねばならぬのか!! 戦力不足では無いか!!」
「あ~、 言いたい事は分かるけどねぇ~、 こっちも予算が足りないのよ、 うん」
シャルルは不誠実な対応であった。
「ふざけるな!!」
「ふざけてなど居ませんよ、 私も所詮は中間管理職
本社からの命令からは逆らえません」
「本社からだと!? どういう事だ!?」
「ですから私は本社から言われてやっているだけですと」
「そうではなく、 本社からは如何言う理屈で私のみ単独で行けと言っているんだ!!」
「・・・・・さぁ?」
「さぁ!?」
流石にこの無責任さにはエッフェルも激怒を通り越した。
「・・・・・ではその旨を一筆書いて貰おうか!!」
「・・・はぁ?」
「『本社から特に理由も無く、 一人だけ戦地に向かわせる』と言う事を物証付きで貰おうか!!」
「・・・・・まぁ写しが有るから良いけども・・・」
シャルルは事の詳細を一筆書いて、 本社からの命令書を手渡した。
エッフェルは引っ手繰ると支社長室から出て行った。
「エッフェルさん、 話は聞いていましたよ」
支社長室の外で待っていたウィリアムとハーネットに引き留められる。
「止めてくれるな二人共」
「いやいや、 俺達は止めませんよ、 なぁハーネット」
「そうだなウィリアム、 カッパー・インターナショナルの本社連中は
エッフェルさんの事嫌い過ぎなんだよ」
「・・・歩きながら話そう」
「「はい」」
エッフェルを二人を引き連れた。
「・・・私がフランスに作った『作品』の事は知っているな?」
エッフェルは決闘者であると同時に芸術家でもあり
フランスでとある『作品』を作った事で論争に発展したのだった。
「俺は好きですよ、 スゲーでけーし」
「感想が薄いな・・・カッパー・インターナショナルの株主の中には
私の『作品』が嫌いな連中が居る」
「だからっつって無茶言って殺しに来るとか正気じゃねぇなぁ・・・」
「私もそう思う、 だから私はここを去る事にする」
「退職めるんすか?」
「あぁ、 止めてくれるな」
「「・・・・・」」
顔を見合わせる、 ウィリアムとハーネット。
「そりゃあ丁度良い、 俺達も辞めようかなって思ってましたよ」
「お前達も?」
「えぇ、 実はアメリカの決闘代行業から結構良い額でスカウトが来ましてね
だけどただ辞めるんじゃあ体裁が立たない、 今回のルーマニア件で何かあるのかな
と思っていたら、 1位が単独でツッコまされる
こんな不義理をしてくる会社になんて居られない」
「・・・・・まぁアリな話だな」
「でしょ? エッフェルさんはこれから何方へ? 退職代行ですか?」
「いや、 弁護士に行って今回の不義理として退職と賠償金を勝ち取るつもりだ」
「賠償金?」
「こんな無茶を言って来て渋々辞めるハメになったんだ
金を請求しても罰は当たるまい」
「俺達も欲しいけど・・・」
「止めておこう、 無理筋だ」
結果としてエッフェル、 ウィリアム、 ハーネットの三人は
カッパー・インターナショナルを退職、 エッフェルは己に対しての異常な命令を
ウィリアム、 ハーネットは支社内とは言え最も強い決闘者に対しての
不義理を見て、 信用が置けなくなったとしてそれぞれが退職を求めた。
これに面食らったのはシャルルである。
エッフェルの退職は脳裏に多少は過ったが、 まさか社内序列2位と3位も退職するとは
想像だにしなかったのだ。
更にエッフェルからの賠償金請求、 シャルルは当然の事ながら徹底抗戦の構えで
各々が弁護士を立てて争った。
が、 世間はエッフェル達に同情的であった。
他の決闘代行業が数人単位で送っているのにエッフェル一人と言う激務。
そしてルーマニアでの戦いが終わった後の惨状を見て
エッフェル一人では確実に死んでいたと世間は同情した。
この無茶な采配による経営陣不信によりカッパー・インターナショナルの株価が急落。
ベネルクス支社はトップ層の決闘者を失った事により急速な業績悪化。
それに伴う改革による激務に倒れていく決闘者達。
最早エッフェルと戦い続ける余力は無く、 エッフェルに賠償金を支払い。
カッパー・インターナショナルはベネルクス王国から撤退するのだった。
ルーマニアでの戦いは悲惨であり、 参加した者達の中で
勝利して帰った者達は数える程だったが
彼等は数少ない勝利者だったと言える。
【カッパー・インターナショナル】ベネルクス王国支社にて怒り狂っている
エッフェルがツカツカと歩いていた。
「エッフェルさんじゃないですか? どうしまし」
【カッパー・インターナショナル】社内序列2位のウィリアムと
社内序列3位のハーネットの前を素通りするエッフェル。
「・・・エッフェルさん、 様子がおかしいな、 何か有ったのか?」
「まさか!!」
慌てて二人も後を追う、 エッフェルは支社長室に入って行った。
「ご説明願おうか!!」
エッフェルは支社長のシャルルの前に立って檄を飛ばした。
「・・・・・何の事だい?」
シャルルは飄々と尋ね返した。
「恍けないでいただきたい!!
ルーマニアの件で何故私だけ行かねばならぬのか!! 戦力不足では無いか!!」
「あ~、 言いたい事は分かるけどねぇ~、 こっちも予算が足りないのよ、 うん」
シャルルは不誠実な対応であった。
「ふざけるな!!」
「ふざけてなど居ませんよ、 私も所詮は中間管理職
本社からの命令からは逆らえません」
「本社からだと!? どういう事だ!?」
「ですから私は本社から言われてやっているだけですと」
「そうではなく、 本社からは如何言う理屈で私のみ単独で行けと言っているんだ!!」
「・・・・・さぁ?」
「さぁ!?」
流石にこの無責任さにはエッフェルも激怒を通り越した。
「・・・・・ではその旨を一筆書いて貰おうか!!」
「・・・はぁ?」
「『本社から特に理由も無く、 一人だけ戦地に向かわせる』と言う事を物証付きで貰おうか!!」
「・・・・・まぁ写しが有るから良いけども・・・」
シャルルは事の詳細を一筆書いて、 本社からの命令書を手渡した。
エッフェルは引っ手繰ると支社長室から出て行った。
「エッフェルさん、 話は聞いていましたよ」
支社長室の外で待っていたウィリアムとハーネットに引き留められる。
「止めてくれるな二人共」
「いやいや、 俺達は止めませんよ、 なぁハーネット」
「そうだなウィリアム、 カッパー・インターナショナルの本社連中は
エッフェルさんの事嫌い過ぎなんだよ」
「・・・歩きながら話そう」
「「はい」」
エッフェルを二人を引き連れた。
「・・・私がフランスに作った『作品』の事は知っているな?」
エッフェルは決闘者であると同時に芸術家でもあり
フランスでとある『作品』を作った事で論争に発展したのだった。
「俺は好きですよ、 スゲーでけーし」
「感想が薄いな・・・カッパー・インターナショナルの株主の中には
私の『作品』が嫌いな連中が居る」
「だからっつって無茶言って殺しに来るとか正気じゃねぇなぁ・・・」
「私もそう思う、 だから私はここを去る事にする」
「退職めるんすか?」
「あぁ、 止めてくれるな」
「「・・・・・」」
顔を見合わせる、 ウィリアムとハーネット。
「そりゃあ丁度良い、 俺達も辞めようかなって思ってましたよ」
「お前達も?」
「えぇ、 実はアメリカの決闘代行業から結構良い額でスカウトが来ましてね
だけどただ辞めるんじゃあ体裁が立たない、 今回のルーマニア件で何かあるのかな
と思っていたら、 1位が単独でツッコまされる
こんな不義理をしてくる会社になんて居られない」
「・・・・・まぁアリな話だな」
「でしょ? エッフェルさんはこれから何方へ? 退職代行ですか?」
「いや、 弁護士に行って今回の不義理として退職と賠償金を勝ち取るつもりだ」
「賠償金?」
「こんな無茶を言って来て渋々辞めるハメになったんだ
金を請求しても罰は当たるまい」
「俺達も欲しいけど・・・」
「止めておこう、 無理筋だ」
結果としてエッフェル、 ウィリアム、 ハーネットの三人は
カッパー・インターナショナルを退職、 エッフェルは己に対しての異常な命令を
ウィリアム、 ハーネットは支社内とは言え最も強い決闘者に対しての
不義理を見て、 信用が置けなくなったとしてそれぞれが退職を求めた。
これに面食らったのはシャルルである。
エッフェルの退職は脳裏に多少は過ったが、 まさか社内序列2位と3位も退職するとは
想像だにしなかったのだ。
更にエッフェルからの賠償金請求、 シャルルは当然の事ながら徹底抗戦の構えで
各々が弁護士を立てて争った。
が、 世間はエッフェル達に同情的であった。
他の決闘代行業が数人単位で送っているのにエッフェル一人と言う激務。
そしてルーマニアでの戦いが終わった後の惨状を見て
エッフェル一人では確実に死んでいたと世間は同情した。
この無茶な采配による経営陣不信によりカッパー・インターナショナルの株価が急落。
ベネルクス支社はトップ層の決闘者を失った事により急速な業績悪化。
それに伴う改革による激務に倒れていく決闘者達。
最早エッフェルと戦い続ける余力は無く、 エッフェルに賠償金を支払い。
カッパー・インターナショナルはベネルクス王国から撤退するのだった。
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勝利して帰った者達は数える程だったが
彼等は数少ない勝利者だったと言える。
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