更新休止【異世界ファンタジー追放ざまぁハーレム主人公チート】デュエリスト・イン・ザ・ブロークンワールド【注釈付き】

スターターコンテンツ:初めての決闘

人倫の話③

再誕歴7703年オーガスト25日。

サン伯爵令嬢領の酒場にてガツガツと料理を食べているザンゲツ。

「本当、　よく食べる・・・」

若干呆れながらに見るドラップス。

「決闘は明日だから差し支えない様に食べてね」
「大丈夫大丈夫、　問題無い、　げふー」
「汚いなぁ」

若干うんざりするドラップス。

「アンタは食わないのか?」
「結構よ、　それよりも少し礼儀作法がなって無いんじゃないの?」
「居るか?　そんなもん」
「人間社会に出るには必須よ」
「ふん、　礼儀を知った所で決闘には何ら作用しない」

ビールを飲むザンゲツ。

「ちょっと、　酒なんて飲んで大丈夫?」
「問題ねぇよ、　シンゲツ家は代々酒に強い
いや酒に強くないと生きられない家系だ
シンゲツ家の周囲には河川が無いからビールくらいしか飲むもんが無いし」
「引越せば良いじゃない」
「引っ越し先を考えるウィルパワーを使いたくない」
「何よウィルパワーって」
「意志の力だよ、　意志の力、　人間が持つ意志のパワーは凄い
精神力と言い換えても良いかもしれない」
「何となく分かるけども・・・それが引っ越しをしない事とどう関係が有るの?」
「引っ越し先を考えるのにウィルパワーを
精神力を使う、　思考力の方が適切か、　いずれにせよ精神活動を行う
即ち精神、　意志が目減りする」
「・・・・・つまり考えて精神力を使いたくないからって事?」
「その通り」
「お前の一族の中で誰も疑問に思わないの君達全員酔ってるの?」
「素面しらふだ」

溜息を吐くドラップス。

「・・・・・でウィルパワーの消費を抑えて如何するのよ」
「決闘に使う、　ウィルパワーを使う事で戦闘能力が上がるんだ」
「信じられないわ、　オカルトか何か?」
「いやいや、　歴然とした事実だ、　ウィルパワーを使う事で身体能力の向上
超常的な能力の開花とか色々出来るようになるんだ
アンタもルクセンブルク公爵の所のポイニクスを知っているだろう?」
「あの炎使いの決闘者ね、　確かに・・・あの炎はウィルパワーで出来ているって事?」
「その通り、　ウィルパワーをここぞという時に使えば何でも出来る様になる」
「なるほど・・・アンタが生意気な態度を取っているのもウィルパワーの節約?」
「そうなるな、　まぁ俺は強い決闘者だから何やっても良いだろう」
「そんな事は無いんじゃないの?　人との繋がりが大事だと思うけども」
「決闘者にとって一番大事なのは強さだろう、　他は全部飾りだ」

ビールを一気に飲み干すザンゲツ。

「げふ」
「飾りって事も無いと思うけども・・・」