331 / 495
スターターコンテンツ:初めての決闘
人倫の話①
しおりを挟む
再誕歴7668年マーチ3日。
ベネルクス王国独立自治区【ベネルクス・スパニッシュ】。
スペインからの逃亡奴隷だったシンゲツ・バロッグ率いる
伝説の傭兵部隊【サテライツ】が二度の戦争の功績にて勝ち取った特別領である。
戦争が終わり仕事にあぶれた者達の為にシンゲツ・バロッグが立ち上げた決闘代行業
【ブラック・シンゲツ・デュエルエージェンシー】のホームタウンでもある。
【ブラック・シンゲツ・デュエルエージェンシー】は
【ブラック・シンゲツ・コーポレーション】の前身でもある。
そんなベネルクス・スパニッシュの片隅にある孤児院【バロッグ・ライン】
ここにフェザーは居た。
戦争で夫を失い倒れた未亡人の子である。
「べんきょーやーだー」
孤児院の庭にてフェザーはバロッグから出された宿題に涙目になっていた。
バロッグに憧れてバロッグに指示しているフェザーは武術の才能があり
かなりの成長を見せていた、 しかしながら勉強の方は人並みであり
出される宿題の数に難儀していた。
「相変わらずお父さんは厳しいなぁ」
にやにやとその様子を笑うのはバロッグの息子であるシンゲツ・ヴォイド。
こうして頻繁に孤児院に遊びに来るのだ。
「神様もお前の強さと俺の頭の良さを逆にしてくれたら良かったのに」
「ヴォイドはバロッグの息子でしょ、 これ以上望んだら悪いよ」
「・・・・・そうだな」
ヴォイドはバロッグの事をあまり好きでは無かった。
偉大な父だが忙しく働いてあまり自分を構ってくれなかった。
だが嫌いでも無かった、 今はまだ。
「若、 あんまり勉強の邪魔しちゃ駄目ですよ」
ヴォイドを窘めるコル。
彼はシンゲツ家の元使用人だったが暇を出されてバロックに雇用されている。
元々は決闘者だったがC級の大した事ない決闘者である。
「爺さん助けて―宿題多過ぎるー」
「爺さんじゃないしまだ260歳だしー」
「充分お爺さんだよ・・・」
「お父さんよりも年上じゃないか・・・」
「まぁ年取っているだけだからな
フェザー、 これ位は常識だからちゃんと学んだ方が良いぞ」
「むー、 僕は決闘者になるんだから勉強とかやだよ」
「いやいや、 お前が勉強させられているのはマナー中心だ
これは覚えておいて損は無いぞ」
「むー」
むくれるフェザー。
「良いかフェザー、 礼儀作法、 いや人を思いやるって事は大事なんだ」
「まーたコルの説教が始まったよ」
ヴォイドはうんざり、 と言った表情でさっさと離れ
孤児院の他の子どもと遊び始めた。
「・・・・・まったく、 若には困ったもんだよ」
ふぅー、 と溜息を吐くコル。
「でも決闘者に思いやりって必要なの?」
「絶対に必要だ」
ベネルクス王国独立自治区【ベネルクス・スパニッシュ】。
スペインからの逃亡奴隷だったシンゲツ・バロッグ率いる
伝説の傭兵部隊【サテライツ】が二度の戦争の功績にて勝ち取った特別領である。
戦争が終わり仕事にあぶれた者達の為にシンゲツ・バロッグが立ち上げた決闘代行業
【ブラック・シンゲツ・デュエルエージェンシー】のホームタウンでもある。
【ブラック・シンゲツ・デュエルエージェンシー】は
【ブラック・シンゲツ・コーポレーション】の前身でもある。
そんなベネルクス・スパニッシュの片隅にある孤児院【バロッグ・ライン】
ここにフェザーは居た。
戦争で夫を失い倒れた未亡人の子である。
「べんきょーやーだー」
孤児院の庭にてフェザーはバロッグから出された宿題に涙目になっていた。
バロッグに憧れてバロッグに指示しているフェザーは武術の才能があり
かなりの成長を見せていた、 しかしながら勉強の方は人並みであり
出される宿題の数に難儀していた。
「相変わらずお父さんは厳しいなぁ」
にやにやとその様子を笑うのはバロッグの息子であるシンゲツ・ヴォイド。
こうして頻繁に孤児院に遊びに来るのだ。
「神様もお前の強さと俺の頭の良さを逆にしてくれたら良かったのに」
「ヴォイドはバロッグの息子でしょ、 これ以上望んだら悪いよ」
「・・・・・そうだな」
ヴォイドはバロッグの事をあまり好きでは無かった。
偉大な父だが忙しく働いてあまり自分を構ってくれなかった。
だが嫌いでも無かった、 今はまだ。
「若、 あんまり勉強の邪魔しちゃ駄目ですよ」
ヴォイドを窘めるコル。
彼はシンゲツ家の元使用人だったが暇を出されてバロックに雇用されている。
元々は決闘者だったがC級の大した事ない決闘者である。
「爺さん助けて―宿題多過ぎるー」
「爺さんじゃないしまだ260歳だしー」
「充分お爺さんだよ・・・」
「お父さんよりも年上じゃないか・・・」
「まぁ年取っているだけだからな
フェザー、 これ位は常識だからちゃんと学んだ方が良いぞ」
「むー、 僕は決闘者になるんだから勉強とかやだよ」
「いやいや、 お前が勉強させられているのはマナー中心だ
これは覚えておいて損は無いぞ」
「むー」
むくれるフェザー。
「良いかフェザー、 礼儀作法、 いや人を思いやるって事は大事なんだ」
「まーたコルの説教が始まったよ」
ヴォイドはうんざり、 と言った表情でさっさと離れ
孤児院の他の子どもと遊び始めた。
「・・・・・まったく、 若には困ったもんだよ」
ふぅー、 と溜息を吐くコル。
「でも決闘者に思いやりって必要なの?」
「絶対に必要だ」
0
お気に入りに追加
49
あなたにおすすめの小説
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
女神から貰えるはずのチート能力をクラスメートに奪われ、原生林みたいなところに飛ばされたけどゲームキャラの能力が使えるので問題ありません
青山 有
ファンタジー
強引に言い寄る男から片思いの幼馴染を守ろうとした瞬間、教室に魔法陣が突如現れクラスごと異世界へ。
だが主人公と幼馴染、友人の三人は、女神から貰えるはずの希少スキルを他の生徒に奪われてしまう。さらに、一緒に召喚されたはずの生徒とは別の場所に弾かれてしまった。
女神から貰えるはずのチート能力は奪われ、弾かれた先は未開の原生林。
途方に暮れる主人公たち。
だが、たった一つの救いがあった。
三人は開発中のファンタジーRPGのキャラクターの能力を引き継いでいたのだ。
右も左も分からない異世界で途方に暮れる主人公たちが出会ったのは悩める大司教。
圧倒的な能力を持ちながら寄る辺なき主人公と、教会内部の勢力争いに勝利するためにも優秀な部下を必要としている大司教。
双方の利害が一致した。
※他サイトで投稿した作品を加筆修正して投稿しております
2年ぶりに家を出たら異世界に飛ばされた件
後藤蓮
ファンタジー
生まれてから12年間、東京にすんでいた如月零は中学に上がってすぐに、親の転勤で北海道の中高一貫高に学校に転入した。
転入してから直ぐにその学校でいじめられていた一人の女の子を助けた零は、次のいじめのターゲットにされ、やがて引きこもってしまう。
それから2年が過ぎ、零はいじめっ子に復讐をするため学校に行くことを決断する。久しぶりに家を出る決断をして家を出たまでは良かったが、学校にたどり着く前に零は突如謎の光に包まれてしまい気づいた時には森の中に転移していた。
これから零はどうなってしまうのか........。
お気に入り・感想等よろしくお願いします!!
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
天職はドロップ率300%の盗賊、錬金術師を騙る。
朱本来未
ファンタジー
魔術師の大家であるレッドグレイヴ家に生を受けたヒイロは、15歳を迎えて受けた成人の儀で盗賊の天職を授けられた。
天職が王家からの心象が悪い盗賊になってしまったヒイロは、廃嫡されてレッドグレイヴ領からの追放されることとなった。
ヒイロは以前から魔術師以外の天職に可能性を感じていたこともあり、追放処分を抵抗することなく受け入れ、レッドグレイヴ領から出奔するのだった。
神速の成長チート! ~無能だと追い出されましたが、逆転レベルアップで最強異世界ライフ始めました~
雪華慧太
ファンタジー
高校生の裕樹はある日、意地の悪いクラスメートたちと異世界に勇者として召喚された。勇者に相応しい力を与えられたクラスメートとは違い、裕樹が持っていたのは自分のレベルを一つ下げるという使えないにも程があるスキル。皆に嘲笑われ、さらには国王の命令で命を狙われる。絶体絶命の状況の中、唯一のスキルを使った裕樹はなんとレベル1からレベル0に。絶望する裕樹だったが、実はそれがあり得ない程の神速成長チートの始まりだった! その力を使って裕樹は様々な職業を極め、異世界最強に上り詰めると共に、極めた生産職で快適な異世界ライフを目指していく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる