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チャプター14:ノット・インデペンデンス
カテキン・ウェーブ
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時間は少し遡りN5のモーント・ズンディカーズ支部長ヨハンは政府高官達を拷問していた。
彼は人を傷つける事を何とも思っていない、 寧ろ淡々と作業の様に拷問が出来る、 のだが・・・
「ありもひらない・・・」
「・・・・・」
描写する事すら躊躇われる程の拷問を施したにも関わらず何も言わない。
ヨハンは悟った、 本当に何も知らないのだと・・・・・
「・・・ヤバイ・・・」
黄金の有り無しは団初郎にとっては二の次だがヨハンはその事を知らない。
ヨハンは黄金の有無は重要事と考え、 その事実が分からないとなると・・・・・
「・・・・・」
恐らく今度は自分が拷問にかけられるだろう、 黄金の所在を聞きだしたにも関わらず
無いと言い張っているとして。
「逃げよ」
そそくさと逃げ出すヨハン。
「はー・・・はー・・・」
拷問されて最早虫の息の政府高官達。
がちゃり、 とドアが開く。
「むっ、 大丈夫ですか?」
「アンタは・・・」
「さんまです、 招待客の・・・抜け出して来ました、 大丈夫ですか?」
「大丈夫じゃ・・・ない」
「・・・・・」
さんまは懐から丸薬を取り出して高官達に呑ませる。
「痛み止めです」
「すまない・・・・・」
「連れ出したい所ですが・・・その傷では・・・・」
描写する事すら躊躇われる程の拷問を施された彼等の傷では動く事すらままならない。
「はぁ・・・はぁ・・・何故こんな事に・・・」
「!?」
さんまは壁にくっ付き呼吸を整え始めた。
「どうし・・・」
「誰か来ます」
「・・・・・」
ドアのすぐ脇に待機しているさんま。
そしてドアが開かれた。
「本当に拷問されている連中だけだな・・・残りは」
「チェア!!」
さんまは小声で叫び入って来た団初郎を殴り倒す。
「なっ!?」
「ャア!!」
更に続けてレダも殴る。
レダは壁に激突する。
「効くなぁ・・・」
「!?」
団初郎が起き上がり、 さんまは距離を取る。
「なるほど・・・貴方も茶を嗜むと見た」
「お前もな」
何を言っているのか分からない読者の為に説明しよう。
さんまは茶の湯の達人である。
ベルモンドにワンハンドレット・マスタークラス以上の腕前と呼ばれている。
そして緑茶にはカテキンと呼ばれる成分が含まれている。
カテキンには様々な効能が有るが健康に良いのだ。
健康にいいという事は長生きが出来るという事であり
即ち体が強くなるという事である。
上位茶道達人の中には海を単独で渡れる物も居るとか
「日本から離れても茶を欠かさない日は無かった・・・
だがこれ程の茶の達人に出遭うとはな、 災難だ」
刀を抜く団初郎。
「・・・・・抜かせたか」
団初郎は相手が単純な茶道の達人では無いと見抜く。
普通は抜かせる前に攻撃する、 それが命取りである。
団初郎の戦術の一つに居合がある。
その居合を高める為にある仕掛けがある。
生死をかけた戦いの中で感覚が研ぎ澄まされる現象を利用した相手が殺気を出して襲ってきたら
即座にカウンターとして居合を放つ超技法。
「・・・・・」
今まで隙と見て襲って来た連中は数知れず。
そんな連中を全て切り伏せて来た。
「まぁ良いさ」
団初郎はすぐさま思考を切り替える、 団初郎にとって居合は戦術の一つ。
使えなくても別の戦術に切り替えるだけだ。
「・・・・・」
さんまも構えを取る。
右脇に荷物を抱えている様な構えである。
「そ、 その構えは・・・!? ちぃ!! 天下布武!!※1」
※1:日本の個人領域の呼び方の一つ。
「させぬ!!」
構えから緑のオーラが迸る!!
「暗黙ノ領海!!」
団初郎が個人領域を展開して防御する。
己だけを個人領域の中に入る事で攻撃を防ぐと言う贅沢な防御法!!
「カテキン波ぁぁぁぁぁぁ!!」
血中のカテキンを凝縮して撃つ茶道の奥義である!!
団初郎の個人領域を破壊する事に成功!!
「危うかった・・・・・」
「ふむ、 強固な領域ですな、 柔な領域ならば領域ごと貴方は死んでいましたよ」
「だろうな・・・これで俺も少しヤバくなって来た・・・
だが、 まさかその威力のカテキン波をもう一発撃てる訳は無いだろう?」
「いやいや、 侮るなかれ」
再度、 緑のオーラが迸るが先程から勢いが無い。
「いわんこっちゃ・・・!?」
と安堵した瞬間に突っ込んで来るさんま!!
「零距離ッ!!」
威力が低くても零距離で斬られれば死ぬ!!
アルコール消毒による噴射が遠くでは濡れるだけだが近寄れば紙すら貫く如く!!
「ッ!!」
瞬時に察知して大回りして回り込み逃げる!!
「逃げるか!!」
「ヤクザもんだぞ、 余計な消耗は抑える!!」
速攻で逃げる団初郎、 何やら騒がしくなって来た。
「フェザーだよな!? 切り札切りたいから来てくれよぉ!!」
何かに祈りながら騒ぎに向かって行く団初郎だった。
彼は人を傷つける事を何とも思っていない、 寧ろ淡々と作業の様に拷問が出来る、 のだが・・・
「ありもひらない・・・」
「・・・・・」
描写する事すら躊躇われる程の拷問を施したにも関わらず何も言わない。
ヨハンは悟った、 本当に何も知らないのだと・・・・・
「・・・ヤバイ・・・」
黄金の有り無しは団初郎にとっては二の次だがヨハンはその事を知らない。
ヨハンは黄金の有無は重要事と考え、 その事実が分からないとなると・・・・・
「・・・・・」
恐らく今度は自分が拷問にかけられるだろう、 黄金の所在を聞きだしたにも関わらず
無いと言い張っているとして。
「逃げよ」
そそくさと逃げ出すヨハン。
「はー・・・はー・・・」
拷問されて最早虫の息の政府高官達。
がちゃり、 とドアが開く。
「むっ、 大丈夫ですか?」
「アンタは・・・」
「さんまです、 招待客の・・・抜け出して来ました、 大丈夫ですか?」
「大丈夫じゃ・・・ない」
「・・・・・」
さんまは懐から丸薬を取り出して高官達に呑ませる。
「痛み止めです」
「すまない・・・・・」
「連れ出したい所ですが・・・その傷では・・・・」
描写する事すら躊躇われる程の拷問を施された彼等の傷では動く事すらままならない。
「はぁ・・・はぁ・・・何故こんな事に・・・」
「!?」
さんまは壁にくっ付き呼吸を整え始めた。
「どうし・・・」
「誰か来ます」
「・・・・・」
ドアのすぐ脇に待機しているさんま。
そしてドアが開かれた。
「本当に拷問されている連中だけだな・・・残りは」
「チェア!!」
さんまは小声で叫び入って来た団初郎を殴り倒す。
「なっ!?」
「ャア!!」
更に続けてレダも殴る。
レダは壁に激突する。
「効くなぁ・・・」
「!?」
団初郎が起き上がり、 さんまは距離を取る。
「なるほど・・・貴方も茶を嗜むと見た」
「お前もな」
何を言っているのか分からない読者の為に説明しよう。
さんまは茶の湯の達人である。
ベルモンドにワンハンドレット・マスタークラス以上の腕前と呼ばれている。
そして緑茶にはカテキンと呼ばれる成分が含まれている。
カテキンには様々な効能が有るが健康に良いのだ。
健康にいいという事は長生きが出来るという事であり
即ち体が強くなるという事である。
上位茶道達人の中には海を単独で渡れる物も居るとか
「日本から離れても茶を欠かさない日は無かった・・・
だがこれ程の茶の達人に出遭うとはな、 災難だ」
刀を抜く団初郎。
「・・・・・抜かせたか」
団初郎は相手が単純な茶道の達人では無いと見抜く。
普通は抜かせる前に攻撃する、 それが命取りである。
団初郎の戦術の一つに居合がある。
その居合を高める為にある仕掛けがある。
生死をかけた戦いの中で感覚が研ぎ澄まされる現象を利用した相手が殺気を出して襲ってきたら
即座にカウンターとして居合を放つ超技法。
「・・・・・」
今まで隙と見て襲って来た連中は数知れず。
そんな連中を全て切り伏せて来た。
「まぁ良いさ」
団初郎はすぐさま思考を切り替える、 団初郎にとって居合は戦術の一つ。
使えなくても別の戦術に切り替えるだけだ。
「・・・・・」
さんまも構えを取る。
右脇に荷物を抱えている様な構えである。
「そ、 その構えは・・・!? ちぃ!! 天下布武!!※1」
※1:日本の個人領域の呼び方の一つ。
「させぬ!!」
構えから緑のオーラが迸る!!
「暗黙ノ領海!!」
団初郎が個人領域を展開して防御する。
己だけを個人領域の中に入る事で攻撃を防ぐと言う贅沢な防御法!!
「カテキン波ぁぁぁぁぁぁ!!」
血中のカテキンを凝縮して撃つ茶道の奥義である!!
団初郎の個人領域を破壊する事に成功!!
「危うかった・・・・・」
「ふむ、 強固な領域ですな、 柔な領域ならば領域ごと貴方は死んでいましたよ」
「だろうな・・・これで俺も少しヤバくなって来た・・・
だが、 まさかその威力のカテキン波をもう一発撃てる訳は無いだろう?」
「いやいや、 侮るなかれ」
再度、 緑のオーラが迸るが先程から勢いが無い。
「いわんこっちゃ・・・!?」
と安堵した瞬間に突っ込んで来るさんま!!
「零距離ッ!!」
威力が低くても零距離で斬られれば死ぬ!!
アルコール消毒による噴射が遠くでは濡れるだけだが近寄れば紙すら貫く如く!!
「ッ!!」
瞬時に察知して大回りして回り込み逃げる!!
「逃げるか!!」
「ヤクザもんだぞ、 余計な消耗は抑える!!」
速攻で逃げる団初郎、 何やら騒がしくなって来た。
「フェザーだよな!? 切り札切りたいから来てくれよぉ!!」
何かに祈りながら騒ぎに向かって行く団初郎だった。
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