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FinalChapter:THE END
閑話【アンデッド研究について】
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「容態は安定している様だな・・・私も疲れたから休みたいんだが・・・」
「ならお前は休んでいろ、 私が見ている」
アイビーとヤグルマがナンテンの部屋でナンテンを見ていた。
「爺さんも歳なんだから」
「まだまだお前には負けぬわ」
「そうかい、 そろそろ引退しろ」
「後任が育たないからな」
「ユリとか言う小娘は如何だ?」
「小娘って、 お前の方が立場は下だ」
「実力は私の方が上だよ」
アイビーがぼやいた。
「ユリはシキ家の末席だが光る物は有ると思うぞ」
「そうかねぇ・・・まぁ、 長い間お嬢のお目付け役だったアンタが言うなら間違い無いだろ」
「お嬢と言うな・・・と言っても無駄か・・・」
「お嬢と長い付き合いのアンタに聞くけどさ、 最近のお嬢はどうよ?」
「どう、 とは?」
「死にぞこないの研究をしてるんだろう? アレ、 役に立つのか?」
「素晴らしい研究だと思うぞ、 死んでいる者に戦わせれば死者は出ないだろう?」
「そりゃそうだけどさぁ・・・モラルってもんが有るだろう」
「言うねぇ、 ローズ様に買収された癖に」
「・・・・・正直に言うけどさ、 ここだけの話にしてくれるか?」
「・・・何だ?」
何時にない真剣な表情のアイビーに真剣に返すヤグルマ。
「お嬢から買収されて敵側から移籍したけども
正直待遇は上がったが仕事量も増えた・・・一財産稼げたが金を使う暇が無い」
「贅沢な悩みだなぁ」
「休みも殆ど無い、 こんなだから『ブラックローズ』とか陰口を叩かれるんだよ」
「ローズ様がブラックなら他の四大公はアビスだよ
金を支払う事すら無いらしい」
「鬼か・・・」
「だからこそのアンデッドだよ
ローズ様は戦闘をメインに考えているが労働に使えば
これ程便利な物も無いだろう」
「でも戦闘も労働もお嬢の本来の目的じゃないだろう?
ナンテンの旦那を治す為だとか
何でアンデッド研究がナンテンの旦那を治すのに役立つか分からんが」
「アンデッド研究は途中だそうだ、 本来の目的は死体から動死体
そして動死体からの生命体、 つまり蘇りを視野に入れている」
「人類の夢だねぇ」
「そうだな」
「夢は叶わないから夢なんだよ」
「・・・・・100年前まで碌に道路が無かった時代も有った
それに比べれば今の時代は夢の様な物だろう?」
「ならお前は休んでいろ、 私が見ている」
アイビーとヤグルマがナンテンの部屋でナンテンを見ていた。
「爺さんも歳なんだから」
「まだまだお前には負けぬわ」
「そうかい、 そろそろ引退しろ」
「後任が育たないからな」
「ユリとか言う小娘は如何だ?」
「小娘って、 お前の方が立場は下だ」
「実力は私の方が上だよ」
アイビーがぼやいた。
「ユリはシキ家の末席だが光る物は有ると思うぞ」
「そうかねぇ・・・まぁ、 長い間お嬢のお目付け役だったアンタが言うなら間違い無いだろ」
「お嬢と言うな・・・と言っても無駄か・・・」
「お嬢と長い付き合いのアンタに聞くけどさ、 最近のお嬢はどうよ?」
「どう、 とは?」
「死にぞこないの研究をしてるんだろう? アレ、 役に立つのか?」
「素晴らしい研究だと思うぞ、 死んでいる者に戦わせれば死者は出ないだろう?」
「そりゃそうだけどさぁ・・・モラルってもんが有るだろう」
「言うねぇ、 ローズ様に買収された癖に」
「・・・・・正直に言うけどさ、 ここだけの話にしてくれるか?」
「・・・何だ?」
何時にない真剣な表情のアイビーに真剣に返すヤグルマ。
「お嬢から買収されて敵側から移籍したけども
正直待遇は上がったが仕事量も増えた・・・一財産稼げたが金を使う暇が無い」
「贅沢な悩みだなぁ」
「休みも殆ど無い、 こんなだから『ブラックローズ』とか陰口を叩かれるんだよ」
「ローズ様がブラックなら他の四大公はアビスだよ
金を支払う事すら無いらしい」
「鬼か・・・」
「だからこそのアンデッドだよ
ローズ様は戦闘をメインに考えているが労働に使えば
これ程便利な物も無いだろう」
「でも戦闘も労働もお嬢の本来の目的じゃないだろう?
ナンテンの旦那を治す為だとか
何でアンデッド研究がナンテンの旦那を治すのに役立つか分からんが」
「アンデッド研究は途中だそうだ、 本来の目的は死体から動死体
そして動死体からの生命体、 つまり蘇りを視野に入れている」
「人類の夢だねぇ」
「そうだな」
「夢は叶わないから夢なんだよ」
「・・・・・100年前まで碌に道路が無かった時代も有った
それに比べれば今の時代は夢の様な物だろう?」
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