Re:incarnation

Mr.後困る

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FinalChapter:THE END

第258話【ヤガタとバンメン】

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喧噪の中、 ワイングラスを傾けて眺めるフランソワ。

「これが人生最後の酒になるかもしれないと思うと感慨深いわね」
「け、 馬鹿馬鹿しい」

ビールを一気に飲むフランケン。

「一々酒飲むのにそんな事を考えるんじゃねぇよ、 なぁ?」
「なぁ、 って同意を求められても俺は未成年だから酒飲めないよ」

もしゃもしゃと唐揚げを食べるヤガタ。

「ポジティブに考えましょう、 先の戦いで戦死した者達が
最後に酒を飲んだ時、 人生最後の酒になるとは思わなかった
逆に人生最後の酒だと思ってもまた飲めるとは限らない」
「フランベルジュ良い事言うなぁ!!」
「飲んでるかヤガタ」

バンメンがナリキンとケイマと共にやって来た。

「隣良いか?」
「どうぞ」
「よっと」

どかっ、 と座るバンメン。

「バンメンさんの【イレギュラーズ】は魔王討伐戦に参加するんですか?」
「全員じゃないけどな、 精鋭面子で行く」
「幹部だけですか?」
「あぁ、 選りすぐった連中で行く」
「じゃあケイマさんとナリキンさんも・・・」
「ケイマは置いて行く、 ドッグテイマーは索敵には有利だが
拠点制圧には不向きだ」
「そう言う事になるから頑張って下さい」
「分かりました」

かちん、 とグラスで乾杯するケイマとヤガタ。

「それにしても意外だよな、 まさか【オーギュストの龍】がやられるとは思わなかった」
「そうですね・・・彼の付き従っていた女性達は片付けとか炊き出しとかしてましたよ」
「泣きたいだろうにな・・・それよりもまさかシエンが裏切り者だったとは・・・」
「私にも分かりませんでした」
「俺もだ、 お陰でオーギュストの勇者は俺とお前だけか・・・」
「一番新入りの私が残るとは思いませんでした」
「そうだよな、 バンテージもやられるとはなぁ・・・」
「皆の分まで戦わなければ」
「そうだな・・・」

カラリ、 とウィスキーを飲み干すバンメン。

「まぁここで買って生き残れば俺のクランはギルドの後釜に座れるだろう」
「凄い野望持ってますね」
「まぁな、 ギルドを潰したから後が残るのは当然だ
魔王を討伐したらまた呑もうぜ」
「・・・・・」

これ死亡フラグじゃないのか? と思ったヤガタだったが黙っているのだった。

「ここの唐揚げタルタルソース旨いな」
「私はそのまま食べる派ですけどねぇ」
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