Re:incarnation

Chapter12:All for alive

第247話【14：50 胸が痛むよ】

14：50

「私は今感激すら覚えているよ」

会議室で自前の椅子を持って各国の代表と同じテーブルに座るローズ。

「そもそも私は最初に話をしようとしたのに君達が聞かないから
態々こんな遠回りで回りくどい事をしているのだよ」
「最初って何時「一番最初、　私が魔王と呼ばれる前の話だよ
本当にここまで長かったよ、　ヤグルマ」
「はい」

ヤグルマが資料の束を各国の代表に渡す。

「以前は口頭だけだったから今度はちゃんと資料にして纏めて来た
私の最終的なプランについての話だ」
「最終的なプラン?　それは一体「だからこれからそれを話すんだろうが、　黙って聞いてろ
とは言っても私の目的は単純明快、　資料の1ページ目を見てくれ」

ひらり、　とページを捲る。

「私の目的は【死の征服】にある」
「詩的過ぎて意味が分からん、　要点を言え」

即座に突っ込まれるローズ。

「ふむ、　ならば良いだろう、　我々は大前提として生きているよな
そして死ぬ訳だ、　私はこれがどうしても我慢ならない
死によって起こった悲劇は数知れない」
「貴様がそれを言うな!!」

激昂するピエリアッテ。

「この世の誰よりも人を殺して来た貴様が言うな!!」
「口が過ぎるぞ餓鬼、　殺されたいか「黙ってろアイビー」

アイビーを制するローズ。

「君の事は知って居るよピエリアッテ、　君の父君は私の手駒のアンデッドに殺されたらしいね
大切な人が死ぬのはとても悲しい事だ、　胸が痛むよ」
「殺して置いてなんだその言い草は!!」
「うん、　確かに殺したのは悪かったよ、　でも勘違いしないでほしいんだが
私だって殺したい訳じゃないんだよ、　こっちにも止むに止まない事情が有るんだよ」
「貴様・・・っ!?」

滂沱の涙を流すローズ。

「本当に悲しい・・・子供を残して先に逝く父親
そして残された子供、　君達の事を思うと本当に胸が苦しいよ
ごめん、　ちょっと待ってて」

ハンカチで涙を拭うローズ。

「うわああああああああああああああああああああああああん」

号泣するローズ。

「そ、　そこまで泣く位なら最初から殺すな!!」
「えぐっ・・・それは出来ない相談だ、　えぐ・・・
私にはどうしてもなさなけれ成らない使命が有るのだから
あ、　あとそれから攻撃しようとしてもカウンターで斬り返すから
この隙を狙っている連中は控えて置け」
「っ!!」