Re:incarnation

Chapter12:All for alive

第235話【14：27 ペレストロイカ】

14：27
クロスロード市街。
衝撃波で窓ガラスが割れ、　激震で古い建物が壊れたが
【オーギュストの龍】リーダーの活躍でレギオンの数が減ったので
拮抗状態を作る事に成功していた。

「くっ・・・皆無事か!?」

崩れた建物の下敷きになったヤガタが這い出た。

「何とか無事だ・・・君もしぶといね・・・」

デェンもよじよじと這い出た。

「しかし・・・助かったね・・・」
「そうですね、　あのデカ顔が減りましたし戦いやすくなりました・・・
あれ!?　他の皆は!?」
「戦っている様だ」

【八方四傑】のヤガタ以外の面々は戦っていた。
ヤガタも戦闘に加わった。

「しかし・・・本当に助かった・・・【オーギュストの龍】・・・
彼は死ぬ前に自らの力の方向を・・・決めていたのだろう・・・
街側に破壊が来ない様に・・・調整していたのだろうな・・・」
「ぶつぶつ言っていないで手伝って下さい!!」
「!?」

ヤガタ達は驚愕した、　アンデッドが突然戦いを止めた。

「何だ?」
「罠・・・か?」
「いや・・・そうではない・・・」

ｽｯ、　とデェンが指差した方向には繭型個人要塞アンデッド【常世】。
それがのしのしと進んでいる、　レギオン含めた他のアンデッドも随伴している。
【常世】のサイズは【レギオン】の2倍程である。

「如何やら・・・・・ボスキャラの様だ」
「・・・・・」

剣を構えるヤガタ「止めろ」
「!?」

魔王が中から喋る。「お前では勝てん私は争いを好まない」
「良く言う・・・」「私は戦いたく無いのにお前達が戦うから仕方なしにやっているだけだ」
「魔王」

デェンが前に出た。「何だお前は」
「俺の歌を聞け!!」

唐突に歌い始めるデェン。
そして現れるデェンの仲間　
Михаи́л (ミハイル) 
Серге́евич(セルゲーエヴィチ)
Горбачёв(ゴルバチョフ)
彼等も楽器を鳴らし、　輪唱する。

「な、　何だ唐突に」
「перестройка(ペレストロイカ)!!」

ドゴォ、　と光の柱が【常世】から立ち上る。
ペレストロイカ、　【ΘДΘ(眠れる王)】四人が揃い楽器や詠唱を唱える事で発動する。
大魔術である、　四人揃わないと使えず、　詠唱に時間がかかるがその破壊力は凄まじい。
【常世】も半壊してしまった。

「ヤグルマ、　アイビー、　片付けろ」

魔王が宣告した。