Re:incarnation

Chapter12:All for alive

第228話【14:17 Team competition】

14：17
モルガナの突き破られた腕がヒールで治る。

「コウ流格闘術三の型【鮶】!!」

至近距離による短撃がユリに叩き込まれる。

「っ!!」

ユリは反撃でモルガナの胸に刀と剣を突き刺し押し倒した。
そして袖から小刀を取り出して頭に当たる、　寸前で矢で弾き飛ばされた。
馬車から降りてやって来たカリエの矢であった。

「モルガナ様!!　大丈夫ですか」

ベルーズがユリに鞭で攻撃するも逆に絡めとられて投げ飛ばされた。
モルガナはその隙に剣と刀を抜いて距離を取る。
そして回復される。

「仲間も来たか・・・ネクロマンサー共は何をやっているんだ・・・」
「ユリ様!!」

ネクロマンサーが走って追って来た。

「すみません!!　逃げられて」
「すみませんで済むか!!　金魚の糞風情が!!　回復されない様に1体に攻撃を集中させろ!!」
「は、　はい!!　どいつに・・・」
「あの弓兵から!!」

一斉にカリエに攻撃を始めるネクロマンサー。

「良いのか?　私からやらなくて」

モルガナが問う。

「お前は強いからな、　ハッキリ言って他の連中は足手纏いだ
邪魔さえなければ私の勝ちだ」
「そうかよ、　コウ流格闘術五の型【飛う」

ざくっ、　と剣を投げられ初動を潰されるモルガナ。

「っ」
「遅い」

『黄突』を繰り出され紙一重で躱す。

「コウ流格闘術は大体分かっている、　アンタの癖も少し見れば把握出来るよ」
「侮られた物ね、　だから同じ技しか使わないって事?」
「あぁ、　私はこれしか使わないのよ」

事も無げに言うユリ。

「随分長生きしていた筈なのに覚えが悪いのね」
「シキ流抜刀術は基本的に習得難易度が他の大公家の武術とは段違いに高い上に
型一つを極める形になっている、　例外はローズ様、　魔王様とヤグルマ爺さんだけね」
「魔王の他にもまだアンタみたいな奴が居るの・・・」
「その通り、　名乗って無かったかな?　私は魔王様の側近【三原色】の一人
四天王とか言う奴隷の頭目と同じにされては困る」
「・・・・・」
「モルガナ!!」

ロダンがやって来た。

「ロダンか」
「そいつが噂のロダン?　回復役が前に来るとは愚か、　とも言えなくも無いか」

杖と剣の二刀流状態のロダン。
戦う気満々である。

「ロダン、　先走るなよ」
「分かっているよ!!」
「来い!!　二人纏めて始末してやる!!」