Re:incarnation

Chapter12:All for alive

第225話【14:00 決壊】

14:00
暗幕解除まで残り15分。
クロスロード市内に王国、　公国、　両騎士団が展開。
更に勇者パーティ【八方四傑】【栄光の冠】【レストラン・スリム】のガリガリとライト。
【聖】【テレワークス】【ΘДΘ(眠れる王)】【燻製ニシン】が分かれて待機している。

「伝令!!　でんれーい!!」

展開している騎士達と勇者達の所に伝令がやって来る。

「如何した?」

ヤガタが尋ねる。

「敵の攻撃が激しく予定時刻よりも早く暗幕を解くとの事!!　警戒を急いで下さい!!」

確かに遠めから見ると少しひび割れているようにも見える。

「分かった、　君は他の所にも伝えて来い」
「はい!!」

伝令は走り去った。

「しかしあの暗幕とやらも大した事無いな、　予定時間よりも早く壊れるとは」
「クラウン公国のカヌーさんだったっけ?　私の意見は逆だな」
「どういう事です?　ヤガタさん」
「オーギュストの龍の暗幕を壊せる実力者が来ていると判断する」
「!!　四天王・・・」
「いや、　そうじゃないな」

レビテーションで浮きながらライトとガリガリがやって来た。

「ここまで大量のアンデッドの群れ、　そして四ヶ国の王達が集まっている
となると敵も王が来る可能性が高い」
「魔王が来ると!?」
「可能性は充分にあるだろう、　気を抜くな」
「・・・崩れるな」

ひび割れた暗幕がバラバラと崩れ去って行く。

「さぁここからが本番だ、　気合いを入れて行け」
「はい!!」
「あぁ!!」

どんどんどんと足音が響く。
向かって来るのは巨大な頭だけの体に大きい腕と複数の足とアンデッドがくっついた様な
今までに見た事が無いアンデッドだった。
しかも数体、　それらが展開していた兵達を薙ぎ払いながら向かって来る。

「皆下がれ!!　私が相手をする!!」

カヌーが飛び出した。
カヌーの水魔法【ウォーターカッター】と魔法剣の組み合わせ。
生半な相手では即座に首と胴が切断される。
しかしながら相手は【オーギュストの龍】リーダーの暗幕を破ったアンデッド。
即ち、　並の相手ではない。
巨大な質量と腕力に圧倒され吹き飛ばされるカヌー。

「八方四傑集合!!」
「「「了解!!」」」

ヤガタのパーティメンバー達が集まる。

「あの頭のバケモノを集中攻撃!!　1体ずつ仕留める!!」

そう言って突っ込むのだった。