Re:incarnation

Chapter11:Founding and collapse of the country

閑話【警備会議】

クロスロードの街は物々しい厳戒態勢が取られていた。
主な警備は四ヶ国の兵力と勇者が率いるクラン【イレギュラーズ】と
クラン【ブラックアウト】の配下が行っていた。

「とは言ってもなぁ・・・」

【イレギュラーズ】リーダーのバンメンが溜息を吐く。
彼は今、　警備の打ち合わせの為にクロスロードの会議場の一室に
腹心の部下と共にやって来た。
オーギュスト王国、　クラウン公国、　ジェスター教国、　ピエロ連邦の
各々の国の騎士団長が既に待機していた。
しかし【ブラックアウト】の勇者ワカサギが来ていない。
代わりに彼の部下のミミズバレが来ている。

「勇者ワカサギは来ないのか?」
「はい、　ワカザキは病気が悪化したので暫く外に出られないので私が代わりに」
「病気?」
「えぇ、　騎士団アレルギーです」
「・・・・・」

頭を抱えるバンメン。

「嘘吐くならまともな嘘を吐け」
「いえいえ、　本当ですよ」
「まぁ良い・・・ちゃんと会議で決まった事を順守してくれれば問題無い」

オーギュスト王国の王国騎士団長メトロノームがイライラしながら言った。

「しかし顔は合わせたいですよねぇ・・・ちゃんと話は通っているんですか?」

クラウン公国の公国騎士団長メトロラインが疑うように言った。

「ピエロ連邦の方、　ワカサギ殿は何時も会議に来ないんですか?」

眉をひそめながらジェスター教国の神殿騎士団団長ノーランドが言う。

「何時も何時も何時も!!　こんな大事な時にすら顔を出さないとか如何言うつもりだ!!」

激怒するピエロ連邦、　国軍の将軍アールは激怒しながら言った。

「一応確認するがワカサギ殿はこのクロスロードに来ているんだよな?」
「それは確実です、　ちゃんとホテルに部屋を取って待機しています」
「来ていなかったら国家反逆罪に問うからな!!」

アールが激怒しながら言った。

「ワカサギはこういう会議は苦手なので居ても居なくても一緒だと思いますが・・・」
「それでも顔を合わせて会議する事が重要なんだろうが!!」

ミミズバレの言葉に激昂し立ち上がろうとするアール。

「ステイステイ、　とりあえず落ち着いて下さいアール殿」
「ぐるるるるるるる・・・・・」

押さえつけられるアール。

「そ、　それでは警備の会議を始めさせて頂きます」

メトロノームが仕切り始めるのだった。