Re:incarnation

Chapter10:Battle of shame

第193話【Duck hunting】

カレーの街から避難する市民達。
街から大分離れた所でどぉぉぉん、　と大きな音が鳴り響いた。

「始まったか・・・」

避難誘導をしている有志の冒険者、　アーモンド。
彼は武道大会にも出場していた。
今回は役所の要請でギルドに所属していない冒険者にも多数声がかけられていた。

「大丈夫かな・・・武道大会とは違うんだぞ・・・」

アーモンドと同じく武道大会に出場していたナッツが不安そうに言う。

「ほっほ、　心配なら要らぬよ」

時代が二人に言う。

「ロダン君を始めとした勇者は一騎当千の強者
ならばこの数ならば楽勝だろう」
「それは違うだろ、　相手は冒険者、　戦闘のプロ集団
そんじょそこらの盗賊とは訳が違う」
「同じじゃよ、　連中は金の為にこんな外道に身を堕とした
そんな連中に負けると思うか?」
「負けない、　って言いたいけどよぉ・・・」

アーモンドは目線を落す。

「ほっほ、　心配は要らぬよ」
「何でそんなに安心しているんだ?」
「彼等ならばやってくれると信じているからのぉ・・・」
「・・・・・」





実際の所、　時代の予想以上に勇者側がかなり優勢である。
エアフォースでぶによる空中からの攻撃はギルド側に大打撃を与えた。
空から降り注ぐ爆弾や油等、　陣は崩れ始めている。

「くっそ!!　ダックハント!!　ダックハントの連中は何処だ!!」

リップクが走り、　逃げ回りながら叫ぶ。

「居た!!　おいチャイ!!　さっさとアレを落とせ!!」
「っせーな、　てめーの手下じゃねーんだぞ俺は・・・」
「何だと!?」
「はいはい、　分かったわかった、　さっさと落とすよ、　おめーら」
「あーい」
「OKボス!!」
「やるぜぇー」

チャイ達、　ダックハントはエアフォースでぶに向かって次々と矢や魔法を放つ。
チャイのボウガン、　チュパチャイは巨大なボウガンで圧倒的な破壊力を持つ。
その威力は500m先の人を軽く粉砕する事が出来る。
そんな物で射抜かれたエアフォースでぶは高度を下げ始めた。

「良し!!　これで落とせる!!　よくやっ・・・た?」

ダックハントの面々は走り出す、　エアフォースでぶからの反撃に
大量の爆薬が飛んで来ているのだ、　リップクも気が付いて逃げ始めたが
大爆発に吹き飛ばされ脱臼をしたのだった。

「畜生め!!　だがこれで落とせた!!」