Re:incarnation

Chapter9:End of guild

第169話【Sales talk】

「どうも【レストラン・スリム】の勇者、　スリム公爵です」
「勇者パーティ【栄光の冠】のカヌー伯爵です」
「【遥かなる理想郷】のオーウェン子爵です」
「どうも・・・ロダンです」

エアフォースでぶからぞろぞろと大挙してやってくる
勇者パーティの面々に困惑するロダン。

「とりあえず気球を何処か別の場所に置いて貰っても構いませんか?
庭先におくと・・・その・・・」
「あぁ、　これは失敬、　おい、　移動させておいて」
「あば、　あばばばばばば・・・」

スリムの付き人の仕事をしている山田がヤバい、　と確信する。
花子も居るしこのままではまた仕事を首になる可能性が高い!!

「おい、　如何した?」
「い、　いえ!!　運んで行きます!!」

そう言って福島と京子が山田を連れて気球を停められる場所に移動させる事にした。
市役所の誘導で場所の移動は簡単だった。

「さてと、　それでは早速ですが御話をしても良いですかな?」

スリムが会話を切りだす。

「ここでですか?　屋敷の中に入って貰っても大丈夫ですよ?」
「ドアが小さくて入れない」
「まぁ・・・それは・・・何ですね」

困惑するロダン。

「単刀直入に言いましょう、　ロダンさん
私のクラン【レストラン・スリム】に入りませんか?
貴方の仲間共々、　言い値で給料を支払いますよ」

まどろっこしい話は抜きにしてスリムが切りだす。

「うーん・・・お金は沢山有るしお金に魅力を感じないんですよね・・・」
「お金が沢山有れば食べ物が沢山買えるぞ、　大きな家も買える」
「もう家は有るので・・・」
「ならば【栄光の冠】の入りませんか?
一緒に魔王を倒しましょう!!」

カヌーが一歩、　歩み寄る。

「うーん・・・僕は貴方達を良く知らないし・・・
いきなりそんな事を言われても・・・困ります」
「それならば私と共に来ませんかな?」

今度はオーウェンが出る。

「私は過去に様々な悪名高きアンデッドを屠り去った実績があります
更に私のパーティにはクラウン公国の大公
クラウン・ド・レリエール氏の実子のクラウン・ド・ヴァリエールが在籍している
実績としては充分だと思うが・・・」
「いや、　そうじゃなくて人間性を知りたいんですよ」
「その通り、　裏切られては困りますからね」

花子が棘のある言い方をした。