Re:incarnation

Mr.後困る

文字の大きさ
上 下
131 / 367
Chapter6:Zombie Powder

第105話【Political issues】

しおりを挟む
一旦、 騒がしくするのも問題だと思い近場の酒場に向かったロダンと冒険者。

「ここの領主の・・・マドルドだっけか?」
「そうですね」
「そのマドルドなんだが、 都市レベルでここまで薬物被害が出る場合
ギルドに調査依頼を出すのが普通だし、 ギルドが信用できない場合は
公的機関、 このジェスター教国ならば王家か
その王家に調査依頼を出すべきなんだよ、 なのにアイツは両方に依頼を出さなかった
アンタ達は何処の所属だ?」
「えーっと、 姉妹都市のカレーの街から依頼が来まして・・・」
「何でそんな訳の分からない依頼方法を取ったんだ!!
事は一刻を争うと言うのに!!」

ドンッ、 とテーブルを叩き周囲から見られる冒険者。
じろッ、 と周囲の客から睨まれる。

「・・・・・兎も角、 ここの領主は普通じゃない・・・
アンタ等の依頼料は?」
「15万G」
「ケチってるな・・・ここまでの薬物汚染の調査なら
100万は貰わないと割に合わない、 幾ら何でもこれは酷いよ
カレーの街の人達も何でこんな依頼を受けたのか・・・」
「そうなんですか・・・でも僕はお金とかそう言う事は置いておいて
兎に角困っている人を助けたくて依頼を受けました」
「前向きだな・・・まぁ俺達も金は如何でも良い
ドラックは許せない、 復讐心で戦っている節がある」
「そうなんですか?」
「まぁな・・・」

冒険者は語った、 嘗て自分が所属していたパーティで薬物中毒になってしまい
薬物欲しさにパーティの共有資産に手を出した挙句に
戦闘中に薬物を使用してパーティを壊滅させて
今も尚更生施設で冒険者をしているつもりになっている嘗ての友の事を・・・

「アイツは責任感が強くて薬物に逃げてしまった、 だからこそ
俺はアイツをあんな風にした薬物が憎い」
「・・・・・」

ロダンは何も言えなかった。
怪我や傷は治せるが薬物中毒は如何にも出来ない。
試してみたが治癒魔法ではどうにもならない分野だ。
薬を使用した過去は魔法では如何にもならない。

「湿っぽい話になっちまったな・・・兎に角マドルドの対応には
ギルドは納得していない、 マドルドに対しての不信任案も出るかもしれない」
「不信任案?」
「領主が著しい問題を起こせば領民が反対運動を起こす
しかし領主がそれすらさせない
例えばこの街の様にちゃんとした教育や雇用機会の提供を行っていない場合
外部から領主を交代させる事が可能なんだ」
「へぇ・・・」

感嘆するロダンだった。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

知識スキルで異世界らいふ

チョッキリ
ファンタジー
他の異世界の神様のやらかしで死んだ俺は、その神様の紹介で別の異世界に転生する事になった。地球の神様からもらった知識スキルを駆使して、異世界ライフ

ユーヤのお気楽異世界転移

暇野無学
ファンタジー
 死因は神様の当て逃げです!  地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

異世界の貴族に転生できたのに、2歳で父親が殺されました。

克全
ファンタジー
アルファポリスオンリー:ファンタジー世界の仮想戦記です、試し読みとお気に入り登録お願いします。

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

ピンクの髪のオバサン異世界に行く

拓海のり
ファンタジー
私こと小柳江麻は美容院で間違えて染まったピンクの髪のまま死んで異世界に行ってしまった。異世界ではオバサンは要らないようで放流される。だが何と神様のロンダリングにより美少女に変身してしまったのだ。 このお話は若返って美少女になったオバサンが沢山のイケメンに囲まれる逆ハーレム物語……、でもなくて、冒険したり、学校で悪役令嬢を相手にお約束のヒロインになったりな、お話です。多分ハッピーエンドになる筈。すみません、十万字位になりそうなので長編にしました。カテゴリ変更しました。

【本編完結】転生したら第6皇子冷遇されながらも力をつける

そう
ファンタジー
転生したら帝国の第6皇子だったけど周りの人たちに冷遇されながらも生きて行く話です

処理中です...