Re:incarnation

Chapter6:Zombie Powder

第103話【Smash】

スラム街に来ると武装した市民達に取り囲まれたロダン達。

「お前等も外から来た冒険者か?」

市民達に問われるロダン。

「そうだけど、　一応領主様の依頼で来ているから」
「領主様の依頼で?　それなら大丈夫か・・・」

市民達は去って行った。

「何なんだ一体・・・」
「さっき言っていた外部の冒険者が
市民を暴行して情報収集しているって事かしら・・・」
「物騒だなぁ・・・」

スラム街に入るロダン達。

「意外に治安は良い・・・」
「おらぁ!!」
「ぐふっ!!」
「と言う訳でもないか」

路地裏から聞こえた声の方に向かうロダン達。
そこには大柄な男が気弱そうな男を殴っていた。

「何をしている!?」
「あ!?　コイツが商品に混ぜ物していたから殴っていただけだよ!!」
「混ぜ物なんかしてない!!　上から流された物をそのまま売ってただけだ!!」
「混ぜ物?」
「ゾンビだよ!!　ゾンビパウダー!!」
「・・・・・ちょっと話を聞かせて貰おうか」

モルガナが前に出た。

「へっ!!　女がイキってんじゃねぇぞ!!」

大柄な男、　気弱そうな男がモルガナにボコボコにされて捕まった。

「ぐぬぬ・・・」
「あわわ・・・」
「さてと色々聞かせて貰おうか・・・」

二人を縛り上げるとまた市民がやって来る。

「こいつ等二人はゾンビパウダーの売買をしていた、　何も問題は無いだろう?」
「ゾンビパウダーの売り買いなんてここらじゃ普通にやっている事だ」
「マジかー・・・」
「モルガナ、　花子・・・ここは」
「あぁ・・・」
「そうね・・・」
「「全員倒す!!」」「逃げるってえぇええええ!?」

向かって行くロダンとモルガナ。
動揺する花子。

「ちょ、　ちょっとぉ!?　相手は人間なんだよ!?　殺すのは・・・」
「大丈夫、　ちゃんと手加減はする、　半殺し、　いや4分の3殺す!!」
「鞘で殴るから平気さ!!」

ロダンとモルガナがにこりと笑う。

「えぇ・・・じゃあしょうがないな・・・」

飛び跳ねて周囲にワイヤーを張る花子。
状況を有利にする為の策である。

「おい!!　市民達が冒険者っぽい奴を襲っているぞ!!」
「何!?」
「おい、　皆来い!!　加勢するぞ!!」

調査に来ている冒険者も大勢やって来て大乱闘になった!!
街中で行われる大立ち回り、　まさに混沌とした状況だった!!