Re:incarnation

Mr.後困る

文字の大きさ
上 下
107 / 367
Chapter5: Shorthanded

第84話【Prosthetic man】

しおりを挟む
「ヒーラーか、 お前は」

フギットはゆで卵を食べながら尋ねた。

「えぇ・・・所で何でゆで卵だけを食べているので?」
「肉が嫌いなんだ、 昔から
とは言えたんぱく質はとらねばならない故に卵という選択に落ち着くと言う訳だ
後、 見ての通り俺は白衣を着ている、 カレーは食えない」
「はぁ・・・」
「そっちの女子は?」
「盗賊の花子」
「あ、 そ」

明らかに興味が無い様子である。

「この街には何をしに来た?」
「僕、 記憶喪失なんですよ、 その治療? に」
「ふぅむ、 記憶喪失か・・・」

少し考えるフギット。

「・・・貴方怪我人ですか?」

花子が尋ねる。

「んあ? 何だ藪から棒に?」
「何だかさっきから手の動きが変な気がします」
「僕は怪我人じゃないと思うけど・・・」
「そうなのよね、 怪我人だったらロダンがほっとかない筈なのに・・・」
「あぁ・・・こういう事だ」

腕をまくるフギット。
フギットの腕は、 腕間接が不自然だった、 まるで人形の腕の様に・・・

「これは?」
「魔導義肢だ」
「魔導義肢?」
「そう、 魔法の力で動く作り物の腕って奴だ」
「へぇ・・・」
「俺は生まれつき手足が無い状態で生まれてな
親父が魔導義肢を取り付けてくれて今に至るって訳だ」
「何だか大変ですねぇ・・・」
「いや、 実はそうじゃない、 魔導義肢の力は普通の腕と比べて
強く設定出来る、 コントロールを抜きにすれば寧ろ生身よりもパワフルって奴だ
如何だ? 腕をぶった切って魔導義肢にしてみないか? 値段は安くするぞ?」
「え、 えっと・・・」
「始まったにょ、 フギットの営業が・・・」

呆れるでぶ妖精。

「黙っとれでぶ」
「普通の人間は腕をぶった切ってまで魔導義肢にしないにょ・・・」
「そうですよ、 普通の人間はそんな事しない」
「腕を切ったとしても治すよ」
「あ”?」

ロダンの発言にあからさまに不機嫌になるフギット。

「出来ねぇ事を言うもんじゃねぇぞ餓鬼」
「出来るよ」
「出来ねぇよ、 そんな馬鹿みたいな治癒魔法聞いた事ねぇ」
「出来るよ」
「・・・・・」

フギットはイラついた様子で卵を全て平らげると店の外に出た。

「あ、 ちょっとお会計!!」

店員が叫ぶ。

「ツケとけ!!」
「ツケはしない主義!! おでぶちゃん達!!」
「にょー」

警備でぶ妖精達の投げ縄の乱打でフギットは捕らえられた。

「払うから離せぇ!!」
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

知識スキルで異世界らいふ

チョッキリ
ファンタジー
他の異世界の神様のやらかしで死んだ俺は、その神様の紹介で別の異世界に転生する事になった。地球の神様からもらった知識スキルを駆使して、異世界ライフ

ユーヤのお気楽異世界転移

暇野無学
ファンタジー
 死因は神様の当て逃げです!  地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

異世界の貴族に転生できたのに、2歳で父親が殺されました。

克全
ファンタジー
アルファポリスオンリー:ファンタジー世界の仮想戦記です、試し読みとお気に入り登録お願いします。

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

ピンクの髪のオバサン異世界に行く

拓海のり
ファンタジー
私こと小柳江麻は美容院で間違えて染まったピンクの髪のまま死んで異世界に行ってしまった。異世界ではオバサンは要らないようで放流される。だが何と神様のロンダリングにより美少女に変身してしまったのだ。 このお話は若返って美少女になったオバサンが沢山のイケメンに囲まれる逆ハーレム物語……、でもなくて、冒険したり、学校で悪役令嬢を相手にお約束のヒロインになったりな、お話です。多分ハッピーエンドになる筈。すみません、十万字位になりそうなので長編にしました。カテゴリ変更しました。

【完結】過保護な竜王による未来の魔王の育て方

綾雅(ヤンデレ攻略対象、電子書籍化)
ファンタジー
魔族の幼子ルンは、突然両親と引き離されてしまった。掴まった先で暴行され、殺されかけたところを救われる。圧倒的な強さを持つが、見た目の恐ろしい竜王は保護した子の両親を探す。その先にある不幸な現実を受け入れ、幼子は竜王の養子となった。が、子育て経験のない竜王は混乱しまくり。日常が騒動続きで、配下を含めて大騒ぎが始まる。幼子は魔族としか分からなかったが、実は将来の魔王で?! 異種族同士の親子が紡ぐ絆の物語――ハッピーエンド確定。 #日常系、ほのぼの、ハッピーエンド 【同時掲載】小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ 2024/08/13……完結 2024/07/02……エブリスタ、ファンタジー1位 2024/07/02……アルファポリス、女性向けHOT 63位 2024/07/01……連載開始

処理中です...