92 / 367
Chapter4:Enlightenment
閑話【家族三人】
しおりを挟む
ラッパが礼服を着て外に出る。
「既に御両親は馬車です」
「・・・父上と母上と同じ馬車で行くのか?」
「えぇ、 護衛も付けていますし分散させる意味はないと」
「護衛・・・この世界で我々の敵は居ないのに・・・」
ラッパは溜息を吐いてショウ家の家紋である喇叭と槍の紋章が描かれた馬車に乗った。
「まぁまぁラッパちゃん、 遅かったじゃない
従者が怠けていたのかしら? 首にしようかしら?」
ラッパの母親、 クララ・リオン・ショウがふくよかな体躯で嘆く。
「直ぐに首にするのは良く無いさクララ」
はっはと気楽にしているのはラッパの父親で
ショウ家当代当主ヒューグル・ホーン・ショウ。
「そうかしらあなた?」
「遅れても数分じゃないか、 君は神経質過ぎるんだよ」
「でも・・・」
「まぁまぁ良いじゃ無いか、 ラッパ、 座りなさい」
ラッパが両親の眼の前に腰かける、 そして馬車が走り出す。
「こうして家族三人で向き合うのは何時振りかしら?」
「最近ラッパがお友達と外食するから家族で食事が出来ないからねぇ・・・」
「うーん、 ちょっと問題じゃ無いかしら? 悪い友達だったら母さん心配よ?」
「私の大事な友人です、 貶めないで下さい」
ラッパが淡々と言う。
「大事な友達ねぇ・・・ラッパちゃんの審美眼には母さん疑問が有るんだけど」
クララが首を傾げながら言った。
「何でですか? この聖者の私の眼が信用出来ないと?」
「聖者の前に自分の息子よ? 可愛い可愛い私の子供
子供の事を心配するのは親として当然じゃない?」
「まぁまぁラッパが友人と認めるのならばきっと忠実な友人なんだろう」
「忠実と言うのは部下に使う言葉では無いのですか父上?」
「だってその友人の家柄は大公じゃないだろう?」
「・・・はい、 そうですが・・・」
「ならば君と友人関係を結ぶには君に忠実でなければならないだろう?
家柄が下の人との友人関係と言うのはそう言う物だろう」
「・・・・・」
両親の考え方にうんざりするラッパ。
二人は仲の良い夫婦で愛し合っている。
その愛し合っている理由は『互いに良い生まれだから』である。
しかもそれで相思相愛なのだ、 権力しか目に入らないのなら分かる
しかし生まれが良いだけでそれだけで愛し合う理由になるのだ
少なくとも互いに浮気や愛人は居ない。
両親の考え方がラッパは嫌だった。
「既に御両親は馬車です」
「・・・父上と母上と同じ馬車で行くのか?」
「えぇ、 護衛も付けていますし分散させる意味はないと」
「護衛・・・この世界で我々の敵は居ないのに・・・」
ラッパは溜息を吐いてショウ家の家紋である喇叭と槍の紋章が描かれた馬車に乗った。
「まぁまぁラッパちゃん、 遅かったじゃない
従者が怠けていたのかしら? 首にしようかしら?」
ラッパの母親、 クララ・リオン・ショウがふくよかな体躯で嘆く。
「直ぐに首にするのは良く無いさクララ」
はっはと気楽にしているのはラッパの父親で
ショウ家当代当主ヒューグル・ホーン・ショウ。
「そうかしらあなた?」
「遅れても数分じゃないか、 君は神経質過ぎるんだよ」
「でも・・・」
「まぁまぁ良いじゃ無いか、 ラッパ、 座りなさい」
ラッパが両親の眼の前に腰かける、 そして馬車が走り出す。
「こうして家族三人で向き合うのは何時振りかしら?」
「最近ラッパがお友達と外食するから家族で食事が出来ないからねぇ・・・」
「うーん、 ちょっと問題じゃ無いかしら? 悪い友達だったら母さん心配よ?」
「私の大事な友人です、 貶めないで下さい」
ラッパが淡々と言う。
「大事な友達ねぇ・・・ラッパちゃんの審美眼には母さん疑問が有るんだけど」
クララが首を傾げながら言った。
「何でですか? この聖者の私の眼が信用出来ないと?」
「聖者の前に自分の息子よ? 可愛い可愛い私の子供
子供の事を心配するのは親として当然じゃない?」
「まぁまぁラッパが友人と認めるのならばきっと忠実な友人なんだろう」
「忠実と言うのは部下に使う言葉では無いのですか父上?」
「だってその友人の家柄は大公じゃないだろう?」
「・・・はい、 そうですが・・・」
「ならば君と友人関係を結ぶには君に忠実でなければならないだろう?
家柄が下の人との友人関係と言うのはそう言う物だろう」
「・・・・・」
両親の考え方にうんざりするラッパ。
二人は仲の良い夫婦で愛し合っている。
その愛し合っている理由は『互いに良い生まれだから』である。
しかもそれで相思相愛なのだ、 権力しか目に入らないのなら分かる
しかし生まれが良いだけでそれだけで愛し合う理由になるのだ
少なくとも互いに浮気や愛人は居ない。
両親の考え方がラッパは嫌だった。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説

【一時完結】スキル調味料は最強⁉︎ 外れスキルと笑われた少年は、スキル調味料で無双します‼︎
アノマロカリス
ファンタジー
調味料…それは、料理の味付けに使う為のスパイスである。
この世界では、10歳の子供達には神殿に行き…神託の儀を受ける義務がある。
ただし、特別な理由があれば、断る事も出来る。
少年テッドが神託の儀を受けると、神から与えられたスキルは【調味料】だった。
更にどんなに料理の練習をしても上達しないという追加の神託も授かったのだ。
そんな話を聞いた周りの子供達からは大爆笑され…一緒に付き添っていた大人達も一緒に笑っていた。
少年テッドには、両親を亡くしていて妹達の面倒を見なければならない。
どんな仕事に着きたくて、頭を下げて頼んでいるのに「調味料には必要ない!」と言って断られる始末。
少年テッドの最後に取った行動は、冒険者になる事だった。
冒険者になってから、薬草採取の仕事をこなしていってったある時、魔物に襲われて咄嗟に調味料を魔物に放った。
すると、意外な効果があり…その後テッドはスキル調味料の可能性に気付く…
果たして、その可能性とは⁉
HOTランキングは、最高は2位でした。
皆様、ありがとうございます.°(ಗдಗ。)°.
でも、欲を言えば、1位になりたかった(⌒-⌒; )
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

異世界に転生したら?(改)
まさ
ファンタジー
事故で死んでしまった主人公のマサムネ(奥田 政宗)は41歳、独身、彼女無し、最近の楽しみと言えば、従兄弟から借りて読んだラノベにハマり、今ではアパートの部屋に数十冊の『転生』系小説、通称『ラノベ』がところ狭しと重なっていた。
そして今日も残業の帰り道、脳内で転生したら、あーしよ、こーしよと現実逃避よろしくで想像しながら歩いていた。
物語はまさに、その時に起きる!
横断歩道を歩き目的他のアパートまで、もうすぐ、、、だったのに居眠り運転のトラックに轢かれ、意識を失った。
そして再び意識を取り戻した時、目の前に女神がいた。
◇
5年前の作品の改稿板になります。
少し(?)年数があって文章がおかしい所があるかもですが、素人の作品。
生暖かい目で見て下されば幸いです。

家庭菜園物語
コンビニ
ファンタジー
お人好しで動物好きな最上 悠(さいじょう ゆう)は肉親であった祖父が亡くなり、最後の家族であり姉のような存在でもある黒猫の杏(あんず)も静かに息を引き取ろうとする中で、助けたいなら異世界に来てくれないかと、少し残念な神様に提案される。
その転移先で秋田犬の大福を助けたことで、能力を失いそのままスローライフをおくることとなってしまう。
異世界で新しい家族や友人を作り、本人としてはほのぼのと家庭菜園を営んでいるが、小さな畑が世界には大きな影響を与えることになっていく。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

ピンクの髪のオバサン異世界に行く
拓海のり
ファンタジー
私こと小柳江麻は美容院で間違えて染まったピンクの髪のまま死んで異世界に行ってしまった。異世界ではオバサンは要らないようで放流される。だが何と神様のロンダリングにより美少女に変身してしまったのだ。
このお話は若返って美少女になったオバサンが沢山のイケメンに囲まれる逆ハーレム物語……、でもなくて、冒険したり、学校で悪役令嬢を相手にお約束のヒロインになったりな、お話です。多分ハッピーエンドになる筈。すみません、十万字位になりそうなので長編にしました。カテゴリ変更しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる