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Chapter1:Retreat
第16話【Ice】
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「むーしゃむーしゃ、 にがーい」
起き抜けに薬草を食べるロダン。
「そりゃ生の薬草を食べれば苦いだろう、 何してるんだ?」
デッドが呆れて尋ねる。
「薬草は体に良いから食べる事にした」
「かと言ってそのままでは辛いだろう
待ってろ偶には俺が料理をしてやろう」
「え? 良いの?」
「というか私ベーコンエッグ焼いちゃったけど・・・」
天使がすまなそうに言う。
「デザートなら入るだろう」
スタスタと厨房に入るデッド。
「・・・デザート?」
「何作る気だろう?」
トントントンと軽快な音が聞こえて来る。
「包丁の手付きは良さそうだね」
「そうだねー」
ガンッ!! ガンッ!! と何かを砕く音が聞こえる。
「!?」
「え、 な、 何?」
何かを煮込むような音の後にガラガラと言う音が鳴り響いた。
「何を作っているんだ・・・?」
「だ、 大丈夫だよ、 多分」
それから暫く経った。
「・・・・・・・な、 何だこの間は・・・」
「さ、 さぁ・・・」
「出来たぞー」
デッドは氷の入ったボウルに入った筒状の何かを持って来ながらやって来た。
「な、 なにそれ」
「ちょっと待ってろ」
デッドが筒状の物の内部からこそぎ落とす。
「なにそれ?」
「チョコミントアイス」
「・・・なにそれ?」
「チョコミントアイス」
「・・・・・」
緑色の変な食べ物を差し出すデッド。
恐る恐る食べるロダン。
「冷たいっ」
「まぁアイスだからねぇ」
「面白いわね、 旧時代の料理法?」
「そうだな、 旧時代の異世界の勇者達がこの世に齎した物の一つだ」
「異世界の勇者ね・・・今じゃあ異世界から勇者を呼ぶのは駄目なんだよね?」
ロダンが天使に問う。
「そうね、 異世界から誰かを呼び出すのは禁忌よ」
「というか普通に誘拐だしな、 異世界から無関係の人間を連れて来て
戦わせるとか旧世界の連中は頭可笑しい」
「そうなの?」
「何か有ったら異世界の人間を連れて来て如何にかしようなんて考えは
とうの昔に廃れた考えだ、 そんな方針で運営された国は全て無くなったよ
今では異世界から誰かを召喚する奴は死罪になる」
「ふーん・・・」
「誰かの力を借りるのは良いだろう、 だが無理強いはしてはいけないんだよ
分かったか? あとチョコミントアイスの味は如何だ?」
「・・・・・・・・・・・美味しいよ」
「間が凄く開いたなぁ」
起き抜けに薬草を食べるロダン。
「そりゃ生の薬草を食べれば苦いだろう、 何してるんだ?」
デッドが呆れて尋ねる。
「薬草は体に良いから食べる事にした」
「かと言ってそのままでは辛いだろう
待ってろ偶には俺が料理をしてやろう」
「え? 良いの?」
「というか私ベーコンエッグ焼いちゃったけど・・・」
天使がすまなそうに言う。
「デザートなら入るだろう」
スタスタと厨房に入るデッド。
「・・・デザート?」
「何作る気だろう?」
トントントンと軽快な音が聞こえて来る。
「包丁の手付きは良さそうだね」
「そうだねー」
ガンッ!! ガンッ!! と何かを砕く音が聞こえる。
「!?」
「え、 な、 何?」
何かを煮込むような音の後にガラガラと言う音が鳴り響いた。
「何を作っているんだ・・・?」
「だ、 大丈夫だよ、 多分」
それから暫く経った。
「・・・・・・・な、 何だこの間は・・・」
「さ、 さぁ・・・」
「出来たぞー」
デッドは氷の入ったボウルに入った筒状の何かを持って来ながらやって来た。
「な、 なにそれ」
「ちょっと待ってろ」
デッドが筒状の物の内部からこそぎ落とす。
「なにそれ?」
「チョコミントアイス」
「・・・なにそれ?」
「チョコミントアイス」
「・・・・・」
緑色の変な食べ物を差し出すデッド。
恐る恐る食べるロダン。
「冷たいっ」
「まぁアイスだからねぇ」
「面白いわね、 旧時代の料理法?」
「そうだな、 旧時代の異世界の勇者達がこの世に齎した物の一つだ」
「異世界の勇者ね・・・今じゃあ異世界から勇者を呼ぶのは駄目なんだよね?」
ロダンが天使に問う。
「そうね、 異世界から誰かを呼び出すのは禁忌よ」
「というか普通に誘拐だしな、 異世界から無関係の人間を連れて来て
戦わせるとか旧世界の連中は頭可笑しい」
「そうなの?」
「何か有ったら異世界の人間を連れて来て如何にかしようなんて考えは
とうの昔に廃れた考えだ、 そんな方針で運営された国は全て無くなったよ
今では異世界から誰かを召喚する奴は死罪になる」
「ふーん・・・」
「誰かの力を借りるのは良いだろう、 だが無理強いはしてはいけないんだよ
分かったか? あとチョコミントアイスの味は如何だ?」
「・・・・・・・・・・・美味しいよ」
「間が凄く開いたなぁ」
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