34 / 355
第六章:ダークネス・チョコレート・オン・ザ・アイス
ファウンデーション教国の会議
しおりを挟む
表向きは闇寿司に従っている旧シャリ王国の地方領主ベイルから
やみちゃんの進軍が始まった事がファウンデーション教国に通達が有った。
「さて、 それでは如何するか」
O5-1が部隊の隊長達を招集する。
当然バルトも来ている。
「今回の軍勢は以前の物よりも遥かに大軍勢らしいですな」
第一騎士団団長、 アクバーが特徴的なギョロ目を見張りながら言った。
「こちらにもスシブレーダーは居る、 何も問題は有りません」
魔導師団団長、 モスマは自身の母親の頭蓋から作ったアイマスクを磨いていた。
「大魔導と言われたモスマ殿とは思えない程楽観的な発言ですなぁ」
第二騎士団団長、 ボースクは顎鬚をさすりながら言った。
「ダークネスシ帝国はスシブレーダーを過剰評価している
故に奴等の兵隊は全てスシブレーダーだ、 これは兵種のバランスに欠く愚行と言える」
「ならば、 スシブレーダーを組み込んだ戦術を考案しなければならない
という訳だな、 バルト君、 君とも話し合わなければ無いだろう」
「は、 はい!!」
「緊張し過ぎよ、 もっとリラックスして」
弓兵団長のエルフのマリアムが青いポニーテールを揺らしてバルトを宥める。
「工兵部隊は如何動くかね?」
工兵部隊隊長カッソーは黒い顔から尋ねた。
「フレキシブルに動こう」
救護部隊隊長クレニックはやせ細り悪い顔色で決意する。
「・・・・・・・」
寡黙な第三騎士団団長チャルマンは沈黙していた。
「チャルマン、 眠っていないか?」
「起きています、 O5-1・・・ただ、 自分はこういう軍議はからっきしで・・・
前線に出るタイプなのです・・・指揮は副隊長にお任せします・・・」
「なんだかなぁ・・・」
「給料分は働きます」
「傭兵かよwww」
傭兵部隊隊長のナヴィックがへらへらして言う。
「それはお前だ、 兎も角まず決めるのは打って出るか迎え撃つかですが」
「それは迎え撃つに行くだろ」
ホークスが自信満々に言う。
「ボークス団長、 それは無いでしょう」
「何故だアクバー団長」
「だってここで攻め込むのは幾ら何でも早過ぎる
ダークネスシ帝国の連中は『一体何処から情報を入手した?』『もしや内通者が?』
と疑心暗鬼になり、 ベイル殿の身が危険になる」
「だがこのままと言うのもどうかと思うぞ?」
「折衷案としてサンシャイン王国に入って暫くしたら出撃、 という形にするのは如何だろうか
これならばベイル殿の身も安全だろう、 サンシャイン王国の誰かが通報したと言う事になるし」
「ではそうしましょうかO5-1」
「うむ」
画してスシブレーダーを初めて部隊運用戦略に組み込んだ戦い。
通称ジーオノシスの戦いの火蓋が切って落とされたのだった。
やみちゃんの進軍が始まった事がファウンデーション教国に通達が有った。
「さて、 それでは如何するか」
O5-1が部隊の隊長達を招集する。
当然バルトも来ている。
「今回の軍勢は以前の物よりも遥かに大軍勢らしいですな」
第一騎士団団長、 アクバーが特徴的なギョロ目を見張りながら言った。
「こちらにもスシブレーダーは居る、 何も問題は有りません」
魔導師団団長、 モスマは自身の母親の頭蓋から作ったアイマスクを磨いていた。
「大魔導と言われたモスマ殿とは思えない程楽観的な発言ですなぁ」
第二騎士団団長、 ボースクは顎鬚をさすりながら言った。
「ダークネスシ帝国はスシブレーダーを過剰評価している
故に奴等の兵隊は全てスシブレーダーだ、 これは兵種のバランスに欠く愚行と言える」
「ならば、 スシブレーダーを組み込んだ戦術を考案しなければならない
という訳だな、 バルト君、 君とも話し合わなければ無いだろう」
「は、 はい!!」
「緊張し過ぎよ、 もっとリラックスして」
弓兵団長のエルフのマリアムが青いポニーテールを揺らしてバルトを宥める。
「工兵部隊は如何動くかね?」
工兵部隊隊長カッソーは黒い顔から尋ねた。
「フレキシブルに動こう」
救護部隊隊長クレニックはやせ細り悪い顔色で決意する。
「・・・・・・・」
寡黙な第三騎士団団長チャルマンは沈黙していた。
「チャルマン、 眠っていないか?」
「起きています、 O5-1・・・ただ、 自分はこういう軍議はからっきしで・・・
前線に出るタイプなのです・・・指揮は副隊長にお任せします・・・」
「なんだかなぁ・・・」
「給料分は働きます」
「傭兵かよwww」
傭兵部隊隊長のナヴィックがへらへらして言う。
「それはお前だ、 兎も角まず決めるのは打って出るか迎え撃つかですが」
「それは迎え撃つに行くだろ」
ホークスが自信満々に言う。
「ボークス団長、 それは無いでしょう」
「何故だアクバー団長」
「だってここで攻め込むのは幾ら何でも早過ぎる
ダークネスシ帝国の連中は『一体何処から情報を入手した?』『もしや内通者が?』
と疑心暗鬼になり、 ベイル殿の身が危険になる」
「だがこのままと言うのもどうかと思うぞ?」
「折衷案としてサンシャイン王国に入って暫くしたら出撃、 という形にするのは如何だろうか
これならばベイル殿の身も安全だろう、 サンシャイン王国の誰かが通報したと言う事になるし」
「ではそうしましょうかO5-1」
「うむ」
画してスシブレーダーを初めて部隊運用戦略に組み込んだ戦い。
通称ジーオノシスの戦いの火蓋が切って落とされたのだった。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
実力を隠し「例え長男でも無能に家は継がせん。他家に養子に出す」と親父殿に言われたところまでは計算通りだったが、まさかハーレム生活になるとは
竹井ゴールド
ライト文芸
日本国内トップ5に入る異能力者の名家、東条院。
その宗家本流の嫡子に生まれた東条院青夜は子供の頃に実母に「16歳までに東条院の家を出ないと命を落とす事になる」と予言され、無能を演じ続け、父親や後妻、異母弟や異母妹、親族や許嫁に馬鹿にされながらも、念願適って中学卒業の春休みに東条院家から田中家に養子に出された。
青夜は4月が誕生日なのでギリギリ16歳までに家を出た訳だが。
その後がよろしくない。
青夜を引き取った田中家の義父、一狼は53歳ながら若い妻を持ち、4人の娘の父親でもあったからだ。
妻、21歳、一狼の8人目の妻、愛。
長女、25歳、皇宮警察の異能力部隊所属、弥生。
次女、22歳、田中流空手道場の師範代、葉月。
三女、19歳、離婚したフランス系アメリカ人の3人目の妻が産んだハーフ、アンジェリカ。
四女、17歳、死別した4人目の妻が産んだ中国系ハーフ、シャンリー。
この5人とも青夜は家族となり、
・・・何これ? 少し想定外なんだけど。
【2023/3/23、24hポイント26万4600pt突破】
【2023/7/11、累計ポイント550万pt突破】
【2023/6/5、お気に入り数2130突破】
【アルファポリスのみの投稿です】
【第6回ライト文芸大賞、22万7046pt、2位】
【2023/6/30、メールが来て出版申請、8/1、慰めメール】
【未完】
惣菜パン無双 〜固いパンしかない異世界で美味しいパンを作りたい〜
甲殻類パエリア
ファンタジー
どこにでもいる普通のサラリーマンだった深海玲司は仕事帰りに雷に打たれて命を落とし、異世界に転生してしまう。
秀でた能力もなく前世と同じ平凡な男、「レイ」としてのんびり生きるつもりが、彼には一つだけ我慢ならないことがあった。
——パンである。
異世界のパンは固くて味気のない、スープに浸さなければ食べられないものばかりで、それを主食として食べなければならない生活にうんざりしていた。
というのも、レイの前世は平凡ながら無類のパン好きだったのである。パン好きと言っても高級なパンを買って食べるわけではなく、さまざまな「菓子パン」や「惣菜パン」を自ら作り上げ、一人ひっそりとそれを食べることが至上の喜びだったのである。
そんな前世を持つレイが固くて味気ないパンしかない世界に耐えられるはずもなく、美味しいパンを求めて生まれ育った村から旅立つことに——。
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
亮亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
豊穣の巫女から追放されたただの村娘。しかし彼女の正体が予想外のものだったため、村は彼女が知らないうちに崩壊する。
下菊みこと
ファンタジー
豊穣の巫女に追い出された少女のお話。
豊穣の巫女に追い出された村娘、アンナ。彼女は村人達の善意で生かされていた孤児だったため、むしろお礼を言って笑顔で村を離れた。その感謝は本物だった。なにも持たない彼女は、果たしてどこに向かうのか…。
小説家になろう様でも投稿しています。
5歳で前世の記憶が混入してきた --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--
ばふぉりん
ファンタジー
「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は
「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」
この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。
剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。
そんな中、この五歳児が得たスキルは
□□□□
もはや文字ですら無かった
~~~~~~~~~~~~~~~~~
本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。
本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。
勇者に全部取られたけど幸せ確定の俺は「ざまぁ」なんてしない!
石のやっさん
ファンタジー
皆さまの応援のお陰でなんと【書籍化】しました。
応援本当に有難うございました。
イラストはサクミチ様で、アイシャにアリス他美少女キャラクターが絵になりましたのでそれを見るだけでも面白いかも知れません。
書籍化に伴い、旧タイトル「パーティーを追放された挙句、幼馴染も全部取られたけど「ざまぁ」なんてしない!だって俺の方が幸せ確定だからな!」
から新タイトル「勇者に全部取られたけど幸せ確定の俺は「ざまぁ」なんてしない!」にタイトルが変更になりました。
書籍化に伴いまして設定や内容が一部変わっています。
WEB版と異なった世界が楽しめるかも知れません。
この作品を愛して下さった方、長きにわたり、私を応援をし続けて下さった方...本当に感謝です。
本当にありがとうございました。
【以下あらすじ】
パーティーでお荷物扱いされていた魔法戦士のケインは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことを悟った彼は、一人さった...
ここから、彼は何をするのか? 何もしないで普通に生活するだけだ「ざまぁ」なんて必要ない、ただ生活するだけで幸せなんだ...俺にとって勇者パーティーも幼馴染も離れるだけで幸せになれるんだから...
第13回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞作品。
何と!『現在3巻まで書籍化されています』
そして書籍も堂々完結...ケインとは何者か此処で正体が解ります。
応援、本当にありがとうございました!
聖女召喚されて『お前なんか聖女じゃない』って断罪されているけど、そんなことよりこの国が私を召喚したせいで滅びそうなのがこわい
金田のん
恋愛
自室で普通にお茶をしていたら、聖女召喚されました。
私と一緒に聖女召喚されたのは、若くてかわいい女の子。
勝手に召喚しといて「平凡顔の年増」とかいう王族の暴言はこの際、置いておこう。
なぜなら、この国・・・・私を召喚したせいで・・・・いまにも滅びそうだから・・・・・。
※小説家になろうさんにも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる