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8 日常に戻りたい
4 日常に戻りたい(4) ※
しおりを挟むこのままではいけないわ。結婚した初夜から、ずっと抱かれているわ。イグレシアは議会も休んで、ずっと抱いてくる。まるでイグレシアの人形になったようにずっと抱きかかえられているわ。
教会もずっと休んでいる。
教会はまだ予約は入れていないから、誰にも迷惑をかけていないけれど、イグレシアは仕事を完全に休んでいるわ。
お尻で抱き合うことがあることは知っていたけれど、まさか、新婚の自分がお尻で抱かれるとは思ってはいなかったアリエーテだ。お尻で抱かれてからは、やっと本来男性を受け入れる膣口が痛むことはなくなったが、イグレシアはお尻で抱き合うことを楽しんでいる。正常に戻さなければ、子作りはできないだろう。
困ったわ……。
下手に戦意喪失の祈りを捧げて、今度は性欲がなくなり、お世継ぎができなくなったら困るし、触れてもらえなくなるのも寂しいし……。
これは病気ではなく、性質のような物だろうし……。
愛されているのも分かるからタチが悪い。
アリエーテを抱きしめて眠っているイグレシアの顔を見つめる。
綺麗な顔立ちをしている。髪に触れようとしたとき、瞼が開き緑の綺麗な瞳がアリエーテを写している。
「ねえ、イグ……」
「おはよう、アリエーテ」
「おはよう、イグ。お話があるの」
「なんだい?」
「このまま堕落していくように抱き合ってばかりではいけないと思うの。イグはこの国を背負う皇太子よ。私は聖女よ。病んだ人を治してあげたいの」
「だから?」
「抱き合うのはお仕事が終わってからにしませんか?」
「まだ新婚だから、仕事に出てこいとは言われていないぞ」
「お尻で抱き合うのは止めましょう?この国では男性同士か、子供を望まない夫婦がすることよ。子供を望んでいる新婚の私達がすることではないわ」
「でも、痛いんだろう?」
「もう痛くないわ。ずっと抱き続けるから痛むのよ。きちんと規律を正しましょう」
「アリエーテは真面目だな。今は休暇中だぞ」
「……あら、そうなの?」
休暇中だとは知らなかった。
「いつまで休暇なのですか?」
「あと1週間だ」
「1週間も?」
「短いだろう?」
「……え?」
アリエーテの顔が引き攣った。
「さあ、朝風呂に入って、今日は久しぶりにダイニングに行こうか?」
「……ええ、行きましょう」
少しは気持ちが伝わったようだ。良かったわ。
身体を抱き上げられ、イグレシアの部屋の風呂場に連れて行かれ、イグレシアはアリエーテの身体を洗い、溜めた湯船に先に入れた、イグレシアも素早く洗い一緒にぬるめのお湯に入って、向かい合って抱きしめられた。
「休暇があったのですか?」
「当然だ。結婚した翌日から仕事に出てこいなどと、緊急事態が起きない限り言われないだろう」
「今は平和なのですね」
「安心していい」
「良かったわ」
アリエーテはイグレシアを跨ぎイグレシアの上に座っている。イグレシアの首に腕を回して甘えてもたれかかるとイグレシアの指が、久しぶりに男性を受け入れる女の子の部分に触れてきた。
「なあ、アリエーテ、子供は何人欲しい?僕は一人っ子だったから、アリエーテの家のような3人姉弟は羨ましかったぞ」
「イグが欲しいだけ産みましょう・・・・・・んっ」
唇が重なり、舌が絡まってくる。下肢では胎内に指が入れられ、抽挿される。入り口を開けるように、指を這わされ、指が増やされていく。
「イグ、ここでするの?お湯が入るわ」
「濡れて、柔らかくなってきたぞ」
「でも、食事に行くのでしょ?」
「結ばれた後からでも遅くはない」
指が抜けて、その代わりに久しぶりにイグレシアの勃起した楔が賄賂を開き入ってくる。入ってくるのではなく、持ち上げられた身体を離された。自分からイグレシアを飲み込んでいく。足と手で入るのを止めようとしたが、イグレシアが身体をずらして、アリエーテの足を伸ばした。つるりと滑って、奥まで入ってしまった。バランスを崩して、またイグレシアに抱きつく。お腹の奥まで楔に突かれて、体が震える。
イグレシアは動かず、アリエーテの震えが治まるまで髪を撫でている。
その優しい仕草に、胸が温かくなる。
イグレシアに凭れ掛かりながら、アリエーテはイグレシアの顔を見つめた。
「イグはこんなに性欲が強かったのですか?プリュームの時、あんなに落ち込んで窶れていたのに」
「アリエーテが治したのだろうが。治療以来、アリエーテを抱きたくて仕方がなかった。本を読んで勉強したぞ」
「私が治したから?」
「そうだ」
それなら、仕方がないか……。
神のご加護なのだから……。
腰を捕まれ、奥を突かれる。
「これ以上、入らないわ。そんなに奥に入れたらお腹が破れてしまうわ」
「もっと僕を奥まで招いてくれ。このまま一つに溶け合ってもいい。いつまでも一緒にいたいのだ」
お湯がチャプチャプ跳ねている。
ぎゅっと抱きしめられて、身体の奥に注がれる。
「私もよ」
唇が重なった。
二人が一つになれるなら、このままイグレシアの一部になってもいいとアリエーテは思ってしまった。
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