55 / 66
第八章
4 結婚式
しおりを挟む
☆
俺はタランさんにウエディングドレスを着せてもらっている。
コルセットのように背中でリボンが締められていくと、俺の気持ちも引き締まる。
結婚式までの短い時間に、俺はオブリガシオン様にダンスを習った。
結婚式の後のパーティーで俺をお披露目するときに、ダンスを踊るのだと説明された。
短時間で覚えられるか、すごく不安だったけれど、オブリガシオン様の教え方は、とても分かりやすく、俺にもダンスが踊れた。
もしかすると、第二王子の時の記憶は消えているだけで、俺の中ではちゃんと第二王子は生きていて、今まで学んだ事を使えるのではないかと思えてならない。
文字も読めたし、なんと文字も書けた。
テーブルマナーもちゃんとできているらしい。
学んだ覚えがないので、これはきっと第二王子の記憶なのだろう。
俺に乗っ取られた第二王子は、どこに行ったのか?
それともいきなり第二王子が俺の中に現れるのかもしれない。
今は意識の底に眠っている可能性もある。そのうち二重人格のようになったら困るな……と俺は密かに心配している。
第二王子はオブリガシオン様との結婚を望んでいないだろうし、けれど、俺は結婚したい。
俺の中で、二人の気持ちがぶつかり合ったとき、俺が俺じゃなくなるかもしれない。
小心者の俺は、この気持ちをオブリガシオン様に相談した。
オブリガシオン様は、もし俺に異変が起きたときに、一緒に考えてくれると言ってくれた。
俺の不安は、一つ一つオブリガシオン様が解決してくれる。
だから、結婚式当日の俺の気持ちは晴れやかだ。
今はなんの不安もない。
「ミューネ様、とても美しいですね」
「わたしではないみたい」
ウエディングドレスを身につける前に髪を結い上げてもらったので、細い首がとても目立つ。ベールを付けられると、なんだか照れくさい。
扉がノックされ、レピスタが開くと、燕尾服を着たオブリガシオン様が部屋に入ってきた。
「ミューネ、なんと美しい」
「オブリガシオン様が選んだドレスが素敵なのです」
「そういう事にした方が、緊張しないのなら、今はそういう事にしよう」
「はい」
俺は微笑んだ。
大好きな人の妻になれる事が、こんなに嬉しいなんて思わなかった。
この世界に来られて良かったと思う。
「さあ、準備できました。殿下、お待たせしました」
「タラン、ミューネをありがとう」
「いいえ」
タランさんは、綺麗にお辞儀をした。
「行ってらっしゃいませ」
「行ってきます」
俺はタランさんに笑顔を向けて、オブリガシオン様と部屋を出た。
☆
宮殿の中にある神殿で、結婚式が行われた。
宮殿の祭司が、粛々と祝詞を上げて、式が始まった。
参列者は、エグジスタンス王子と護衛の騎士だけだ。
シャルロット王女がいたら参列しただろう。
神殿の中には、水路があった。
占いや政に使われるらしい。
その水路は宮殿の地下から水が湧き出している。
「誓いの札を流してください」
その言葉で、オブリガシオン様は自分の名前の書かれた紙を流した。その後で、俺も自分の名前を書いた物を流した。
紙は和紙でできているのか、流れる途中で、水に溶けてなくなる。
二人の札が綺麗に水に溶けたら、結婚式は終わる。
二枚の札は、無事に綺麗に溶けた。
「幾久しく、二人をお守りください」
司祭が締めの言葉を紡いだ。
俺たちは二人で、深く頭を下げる。
その後、司祭は天井から下がっている縄を引いた。
カランカランと鐘が鳴る。
オブリガシオン様は、俺を見た。
視線が『これで終わりだ』と告げる。
鐘が鳴った事で国民に結婚式が終わった事を知らせるらしい。
オブリガシオン様に続いて、歩いて行く。
大きな扉は護衛の騎士が開けてくれる。
俺の後から、エグジスタンス王子も続いている。
扉の外に出ると、オブリガシオン様が俺を抱きしめた。
緊張していた俺は、やっと大きく息を吸うことができた。
「ちゃんとできていたな?らいぞ」
「オブリガシオン様が教えてくださったのですから」
まるでわんこを撫で回すように俺を抱きしめているオブリガシオン様と俺に、エグジスタンス王子が「おめでとう」と言った。
「エグジスタンス、ありがとう」
「ありがとうございます」
エグジスタンス王子は嬉しそうだ。
「父上も母上も喜んでいるだろう」
「ああ、次はエグジスタンスだ。思い人がいるなら連れてくるといい」
「そのうち、紹介させてもらう」
エグジスタンス王子にも思い人がいたんだ。
そんな素振りは見せていなかったので、ちょっと驚きだ。
年齢も24歳になったんだよな。結婚適齢期か……。
エグジスタンス王子の婚約者と仲良くできたらいいなと思う。
シャルロット王女とも仲良くしたかった。
「さあ、お召し替えだ」
「まだ脱ぎたくないな」
せっかくのウエディングドレスだ。
たった1回しか着ないなんて寂しいな。
こんなに美しいのに。
「それならお客を待たせて、お茶会でもするか?」
「それはさすがに、顰蹙だよね?」
「そうだな」
俺はオブリガシオン様の腕に腕を絡めて、幸せを実感する。
エグジスタンス王子は俺たち二人だけにしてくれた。
俺はオブリガシオン様に甘えながら、部屋に戻る事にした。
きっとタランさんが、次のドレスを準備して待っていてくれる。
「ミューネ、そんなにはしゃいでいると転ぶぞ」
「だって、嬉しいんだもの」
階段を上ろうとした時、目の前にシャルロット王女が現れた。
護衛の騎士達が緊張している。
「お兄様、今日は結婚式だったのね?」
「どうして、ここにいる?」
「お風呂よ。やっと入ってもいいと言われたの。鐘が鳴ったから気になって来てみたの。おめでとうございます」
シャルロット王女は美しいお辞儀をした。
「お兄様、私、もう反発はいたしません。ミューネ様とも仲良くします」
「それは、本当か?」
「はい、牢屋で反省していました」
オブリガシオン様は、どこかホッとしている。
緊張している騎士達に、待機の指示を出した。
「離宮に参りますわ。でも、ミューネ様とも本当は仲良くしたかったの」
シャルロット王女は布製のぬいぐるみを抱えて、俺をじっと見つめる。
「美しいドレスですね。ウエディングドレスは初めて見たの。もっと近くで見てもよろしいでしょうか?」
「どうぞ」
俺はオブリガシオン様から腕を外し、シャルロット王女の前に出た。
「綺麗ね。真っ白で」
シャルロット王女は俺の周りをゆっくり歩いている。
「私もウエディングドレスを着てみたいな」
ぬいぐるみを抱いて、ゆっくり俺を見て、俺の前に戻って来た。
「お姉様になるのね?」
「……そうね」
「ねえ、お姉様、ベールも見せて下さいますか?」
「いいですよ」
俺は屈んだ。
シャルロット王女は俺に抱きついてきた。
「ぁっ」
「お姉様、とても美しいですわ」
胸に鋭い痛みが広がり、俺は崩れるように倒れた。
「ミューネ」
胸に赤いシミが広がっていく。
だんだん意識が遠くなっていく。
「ミューネ、ミューネ」
オブリガシオン様が俺を抱き上げた。
「医師を!すぐに医師を!」
「うふふ、あはは、お兄様、このままお葬式よ」
シャルロット王女は嗤いながら、騎士に捕まった。
「オブリガシオン様……」
俺は意識を失った。
俺はタランさんにウエディングドレスを着せてもらっている。
コルセットのように背中でリボンが締められていくと、俺の気持ちも引き締まる。
結婚式までの短い時間に、俺はオブリガシオン様にダンスを習った。
結婚式の後のパーティーで俺をお披露目するときに、ダンスを踊るのだと説明された。
短時間で覚えられるか、すごく不安だったけれど、オブリガシオン様の教え方は、とても分かりやすく、俺にもダンスが踊れた。
もしかすると、第二王子の時の記憶は消えているだけで、俺の中ではちゃんと第二王子は生きていて、今まで学んだ事を使えるのではないかと思えてならない。
文字も読めたし、なんと文字も書けた。
テーブルマナーもちゃんとできているらしい。
学んだ覚えがないので、これはきっと第二王子の記憶なのだろう。
俺に乗っ取られた第二王子は、どこに行ったのか?
それともいきなり第二王子が俺の中に現れるのかもしれない。
今は意識の底に眠っている可能性もある。そのうち二重人格のようになったら困るな……と俺は密かに心配している。
第二王子はオブリガシオン様との結婚を望んでいないだろうし、けれど、俺は結婚したい。
俺の中で、二人の気持ちがぶつかり合ったとき、俺が俺じゃなくなるかもしれない。
小心者の俺は、この気持ちをオブリガシオン様に相談した。
オブリガシオン様は、もし俺に異変が起きたときに、一緒に考えてくれると言ってくれた。
俺の不安は、一つ一つオブリガシオン様が解決してくれる。
だから、結婚式当日の俺の気持ちは晴れやかだ。
今はなんの不安もない。
「ミューネ様、とても美しいですね」
「わたしではないみたい」
ウエディングドレスを身につける前に髪を結い上げてもらったので、細い首がとても目立つ。ベールを付けられると、なんだか照れくさい。
扉がノックされ、レピスタが開くと、燕尾服を着たオブリガシオン様が部屋に入ってきた。
「ミューネ、なんと美しい」
「オブリガシオン様が選んだドレスが素敵なのです」
「そういう事にした方が、緊張しないのなら、今はそういう事にしよう」
「はい」
俺は微笑んだ。
大好きな人の妻になれる事が、こんなに嬉しいなんて思わなかった。
この世界に来られて良かったと思う。
「さあ、準備できました。殿下、お待たせしました」
「タラン、ミューネをありがとう」
「いいえ」
タランさんは、綺麗にお辞儀をした。
「行ってらっしゃいませ」
「行ってきます」
俺はタランさんに笑顔を向けて、オブリガシオン様と部屋を出た。
☆
宮殿の中にある神殿で、結婚式が行われた。
宮殿の祭司が、粛々と祝詞を上げて、式が始まった。
参列者は、エグジスタンス王子と護衛の騎士だけだ。
シャルロット王女がいたら参列しただろう。
神殿の中には、水路があった。
占いや政に使われるらしい。
その水路は宮殿の地下から水が湧き出している。
「誓いの札を流してください」
その言葉で、オブリガシオン様は自分の名前の書かれた紙を流した。その後で、俺も自分の名前を書いた物を流した。
紙は和紙でできているのか、流れる途中で、水に溶けてなくなる。
二人の札が綺麗に水に溶けたら、結婚式は終わる。
二枚の札は、無事に綺麗に溶けた。
「幾久しく、二人をお守りください」
司祭が締めの言葉を紡いだ。
俺たちは二人で、深く頭を下げる。
その後、司祭は天井から下がっている縄を引いた。
カランカランと鐘が鳴る。
オブリガシオン様は、俺を見た。
視線が『これで終わりだ』と告げる。
鐘が鳴った事で国民に結婚式が終わった事を知らせるらしい。
オブリガシオン様に続いて、歩いて行く。
大きな扉は護衛の騎士が開けてくれる。
俺の後から、エグジスタンス王子も続いている。
扉の外に出ると、オブリガシオン様が俺を抱きしめた。
緊張していた俺は、やっと大きく息を吸うことができた。
「ちゃんとできていたな?らいぞ」
「オブリガシオン様が教えてくださったのですから」
まるでわんこを撫で回すように俺を抱きしめているオブリガシオン様と俺に、エグジスタンス王子が「おめでとう」と言った。
「エグジスタンス、ありがとう」
「ありがとうございます」
エグジスタンス王子は嬉しそうだ。
「父上も母上も喜んでいるだろう」
「ああ、次はエグジスタンスだ。思い人がいるなら連れてくるといい」
「そのうち、紹介させてもらう」
エグジスタンス王子にも思い人がいたんだ。
そんな素振りは見せていなかったので、ちょっと驚きだ。
年齢も24歳になったんだよな。結婚適齢期か……。
エグジスタンス王子の婚約者と仲良くできたらいいなと思う。
シャルロット王女とも仲良くしたかった。
「さあ、お召し替えだ」
「まだ脱ぎたくないな」
せっかくのウエディングドレスだ。
たった1回しか着ないなんて寂しいな。
こんなに美しいのに。
「それならお客を待たせて、お茶会でもするか?」
「それはさすがに、顰蹙だよね?」
「そうだな」
俺はオブリガシオン様の腕に腕を絡めて、幸せを実感する。
エグジスタンス王子は俺たち二人だけにしてくれた。
俺はオブリガシオン様に甘えながら、部屋に戻る事にした。
きっとタランさんが、次のドレスを準備して待っていてくれる。
「ミューネ、そんなにはしゃいでいると転ぶぞ」
「だって、嬉しいんだもの」
階段を上ろうとした時、目の前にシャルロット王女が現れた。
護衛の騎士達が緊張している。
「お兄様、今日は結婚式だったのね?」
「どうして、ここにいる?」
「お風呂よ。やっと入ってもいいと言われたの。鐘が鳴ったから気になって来てみたの。おめでとうございます」
シャルロット王女は美しいお辞儀をした。
「お兄様、私、もう反発はいたしません。ミューネ様とも仲良くします」
「それは、本当か?」
「はい、牢屋で反省していました」
オブリガシオン様は、どこかホッとしている。
緊張している騎士達に、待機の指示を出した。
「離宮に参りますわ。でも、ミューネ様とも本当は仲良くしたかったの」
シャルロット王女は布製のぬいぐるみを抱えて、俺をじっと見つめる。
「美しいドレスですね。ウエディングドレスは初めて見たの。もっと近くで見てもよろしいでしょうか?」
「どうぞ」
俺はオブリガシオン様から腕を外し、シャルロット王女の前に出た。
「綺麗ね。真っ白で」
シャルロット王女は俺の周りをゆっくり歩いている。
「私もウエディングドレスを着てみたいな」
ぬいぐるみを抱いて、ゆっくり俺を見て、俺の前に戻って来た。
「お姉様になるのね?」
「……そうね」
「ねえ、お姉様、ベールも見せて下さいますか?」
「いいですよ」
俺は屈んだ。
シャルロット王女は俺に抱きついてきた。
「ぁっ」
「お姉様、とても美しいですわ」
胸に鋭い痛みが広がり、俺は崩れるように倒れた。
「ミューネ」
胸に赤いシミが広がっていく。
だんだん意識が遠くなっていく。
「ミューネ、ミューネ」
オブリガシオン様が俺を抱き上げた。
「医師を!すぐに医師を!」
「うふふ、あはは、お兄様、このままお葬式よ」
シャルロット王女は嗤いながら、騎士に捕まった。
「オブリガシオン様……」
俺は意識を失った。
0
お気に入りに追加
76
あなたにおすすめの小説
いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
完結・虐げられオメガ側妃が敵国に売られたら、激甘ボイスのイケメン王に味見されました
美咲アリス
BL
虐げられオメガ側妃のシャルルは敵国への貢ぎ物にされた。敵国のアルベルト王は『人間を食べる』という恐ろしい噂があるアルファだ。けれども実際に会ったアルベルト王はものすごいイケメン。しかも「今日からそなたは国宝だ」とシャルルに激甘ボイスで囁いてくる。「もしかして僕は国宝級の『食材』ということ?」シャルルは恐怖に怯えるが、もちろんそれは大きな勘違いで⋯⋯? 虐げられオメガと敵国のイケメン王、ふたりのキュン&ハッピーな異世界恋愛オメガバースです!
孤狼のSubは王に愛され跪く
ゆなな
BL
旧題:あなたのものにはなりたくない
Dom/Subユニバース設定のお話です。
氷の美貌を持つ暗殺者であり情報屋でもあるシンだが実は他人に支配されることに悦びを覚える性を持つSubであった。その性衝動を抑えるために特殊な強い抑制剤を服用していたため周囲にはSubであるということをうまく隠せていたが、地下組織『アビス』のボス、レオンはDomの中でもとびきり強い力を持つ男であったためシンはSubであることがばれないよう特に慎重に行動していた。自分を拾い、育ててくれた如月の病気の治療のため金が必要なシンは、いつも高額の仕事を依頼してくるレオンとは縁を切れずにいた。ある日任務に手こずり抑制剤の効き目が切れた状態でレオンに会わなくてはならなくなったシン。以前から美しく気高いシンを狙っていたレオンにSubであるということがバレてしまった。レオンがそれを見逃す筈はなく、シンはベッドに引きずり込まれ圧倒的に支配されながら抱かれる快楽を教え込まれてしまう───
塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。
幽閉王子は最強皇子に包まれる
皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。
表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
日本一のイケメン俳優に惚れられてしまったんですが
五右衛門
BL
月井晴彦は過去のトラウマから自信を失い、人と距離を置きながら高校生活を送っていた。ある日、帰り道で少女が複数の男子からナンパされている場面に遭遇する。普段は関わりを避ける晴彦だが、僅かばかりの勇気を出して、手が震えながらも必死に少女を助けた。
しかし、その少女は実は美男子俳優の白銀玲央だった。彼は日本一有名な高校生俳優で、高い演技力と美しすぎる美貌も相まって多くの賞を受賞している天才である。玲央は何かお礼がしたいと言うも、晴彦は動揺してしまい逃げるように立ち去る。しかし数日後、体育館に集まった全校生徒の前で現れたのは、あの時の青年だった──
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる