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第二章
8 結婚式
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☆
本当にウエディングドレスができたら、すぐに結婚式が行われた。
式自体は、教会であげて、その後、国民に知らせるために屋根のない馬車でパレードして、王宮に戻ってきた。
婚約式から、実家に戻っていなかったので、おれの姿を見たモモが、驚いた顔をしていた。
「どうしてチェリーが女の子になっているの?どうして胸があるの?」
そのことばかり聞かれた。
そんなことおれが知るか!
モモもこの世界の理を知らなかったようだ。
結婚式の当日は、張形をやっと抜かれた。
けっこう大変だった。
日に日に太くなる張形が、前世のおれのサイズになったときに、おれは思わず泣いてしまった。
だって、おれの体は、すんなりその張形を飲み込んでしまったから。
それ以上、サイズは太くならなくて、安心もしたけれど……。
もう、おれのそこは、張形を入れなくても、もうくっついたりしないそうだ。
要は、本物の膣ができたと言うことらしい。
ウエディングドレスは美しく立派だったけれど、ウエディングドレスよりも、張形を入れなくても良くなった事の方がおれは嬉しい。
異物感に足が前に出なくなる事もなくなるんだ。
今日の結婚式は、久しぶりにしっかり歩けた。
王宮に戻ってきたおれ達は、美味しい昼食をいただいて、夕方のパーティーに備えた。
貴族達が集まって、王宮でパーティーを開くらしい。
夕方のパーティーは、顔見せが終わったら、すぐに部屋に戻っていいらしい。
要は初夜の準備が始まるわけだ。
おれのバージンは、アスビラシオン様の指で開通させた時なのか?それっとも張形なのか?太い張形を咥えさせられていたので、これ以上の苦痛はないだろう。
セックスのまねごとのような事は、アスビラシオン様としている。
ただ挿入は結婚式を終えてからだと教わった。
そこは、やはりちょっとは緊張するけど、夫婦になるんだから……ね。
アスビラシオン様は、パーティーの入場をすると、すぐに退場した。
せっかく作ってもらったドレスは、出番が少なくて可哀想だ。
次のパーティーの時に着ればいいとアスビラシオン様が提案してくれた。
「チェリー、今日はとても美しかった」
「アスビラシオン様はとても凜々しく格好よかったですわ」
「言葉は、もう崩してもいいよ」
「ありがとう、シオン様。とても素敵でしたよ」
「褒められると、照れるな」
「シオン様は、いつも僕を褒めるから、今日は仕返しです」
今更だが、おれは、この世界に転生してから、人称を僕に固定されている。でも、この世界のチェリーを俯瞰しているおれは、前世のまま、おれと呼んでいる。
間違ったりしないか心配だったが、おれはおれだし、僕は僕だ。人前ではわたしに変わる。
宮殿の中を移動していく。
ラウ様とカナル様が緊張した顔で、警護の騎士達に指示を出している。
もし刺客がいるなら、王宮を開放している時、今、現在が危険なんだろうな?
素早く私室エリアに入ると、警備の騎士達がそれぞれぞれの持ち場に着いていく。
最終的に私室の入ってきたのは、ラウ様とカナル様だけになる。
そう言えば、結婚式にもアスビラシオン様の妹さんを紹介されなかったな。
この王宮に来られないワケでもあるのかもしれない。
おれから何か聞かない方がいいのだろうな?
本当にウエディングドレスができたら、すぐに結婚式が行われた。
式自体は、教会であげて、その後、国民に知らせるために屋根のない馬車でパレードして、王宮に戻ってきた。
婚約式から、実家に戻っていなかったので、おれの姿を見たモモが、驚いた顔をしていた。
「どうしてチェリーが女の子になっているの?どうして胸があるの?」
そのことばかり聞かれた。
そんなことおれが知るか!
モモもこの世界の理を知らなかったようだ。
結婚式の当日は、張形をやっと抜かれた。
けっこう大変だった。
日に日に太くなる張形が、前世のおれのサイズになったときに、おれは思わず泣いてしまった。
だって、おれの体は、すんなりその張形を飲み込んでしまったから。
それ以上、サイズは太くならなくて、安心もしたけれど……。
もう、おれのそこは、張形を入れなくても、もうくっついたりしないそうだ。
要は、本物の膣ができたと言うことらしい。
ウエディングドレスは美しく立派だったけれど、ウエディングドレスよりも、張形を入れなくても良くなった事の方がおれは嬉しい。
異物感に足が前に出なくなる事もなくなるんだ。
今日の結婚式は、久しぶりにしっかり歩けた。
王宮に戻ってきたおれ達は、美味しい昼食をいただいて、夕方のパーティーに備えた。
貴族達が集まって、王宮でパーティーを開くらしい。
夕方のパーティーは、顔見せが終わったら、すぐに部屋に戻っていいらしい。
要は初夜の準備が始まるわけだ。
おれのバージンは、アスビラシオン様の指で開通させた時なのか?それっとも張形なのか?太い張形を咥えさせられていたので、これ以上の苦痛はないだろう。
セックスのまねごとのような事は、アスビラシオン様としている。
ただ挿入は結婚式を終えてからだと教わった。
そこは、やはりちょっとは緊張するけど、夫婦になるんだから……ね。
アスビラシオン様は、パーティーの入場をすると、すぐに退場した。
せっかく作ってもらったドレスは、出番が少なくて可哀想だ。
次のパーティーの時に着ればいいとアスビラシオン様が提案してくれた。
「チェリー、今日はとても美しかった」
「アスビラシオン様はとても凜々しく格好よかったですわ」
「言葉は、もう崩してもいいよ」
「ありがとう、シオン様。とても素敵でしたよ」
「褒められると、照れるな」
「シオン様は、いつも僕を褒めるから、今日は仕返しです」
今更だが、おれは、この世界に転生してから、人称を僕に固定されている。でも、この世界のチェリーを俯瞰しているおれは、前世のまま、おれと呼んでいる。
間違ったりしないか心配だったが、おれはおれだし、僕は僕だ。人前ではわたしに変わる。
宮殿の中を移動していく。
ラウ様とカナル様が緊張した顔で、警護の騎士達に指示を出している。
もし刺客がいるなら、王宮を開放している時、今、現在が危険なんだろうな?
素早く私室エリアに入ると、警備の騎士達がそれぞれぞれの持ち場に着いていく。
最終的に私室の入ってきたのは、ラウ様とカナル様だけになる。
そう言えば、結婚式にもアスビラシオン様の妹さんを紹介されなかったな。
この王宮に来られないワケでもあるのかもしれない。
おれから何か聞かない方がいいのだろうな?
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