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4 青龍様の弟に迫られています
3 懐妊しました
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「唯、禊ぎはしなくて良い」
「どうしてですか?」
「唯の腹には俺の子がおる」
「まだ私、処女です」
「処女のまま抱き合っておるだろう?」
「でも、どうやって?」
唯は自分のお腹に触れる。
抱き合ったのは、昨夜だ。
「唯の卵を見つけて射精した。今はここにおる」
龍之介は唯の腹に触れる。
「着床したんですか?」
「しておる」
「信じられない。私、処女なのに」
「俺は神だ。なんでもできる」
「でも、私、木の肥やしにされないのですか?」
唯は龍之介の手の上から、自分もお腹に触れる。
嬉しいが恐怖もある。
「青龍神社の生き神の子を宿した唯を誰が殺すか」
「龍之介様、私、どうしたらいいのでしょう?」
「何も心配するな。このまま結婚しよう」
「嬉しいです」
唯は龍之介に抱きついた。
「新居はまでできておらぬが、青龍神社の奥の洞窟に簡易の寝室を作ろう」
「はい」
「結婚式は盛大にするか?」
「私は一緒にいられるだけで幸せです。結婚式はいりません」
「では、指輪を贈ろう」
いつもは瞬間移動をする龍之介だが、唯を抱き上げて歩いて行く。
「瞬間移動はしないのですか?」
「子に障る」
「はい」
唯は龍之介に抱きかかえられながら、お腹に触れる。
「私、幸せです」
「俺も幸せだ」
時間をかけて、地下神殿に下りた。
「青波」
「龍之介様、なんと処女のまま、お子を授かったのか」
龍之介はにやりと笑う。
「指輪を」
「先ほどできあがりました」
青波はいったん別室に行くと、仰々しい箱を持ってきた。
唯は床に下ろされて、じっとその様子を見ている。
「お受け取りください」
「ありがとう」
箱を受け取ると、すぐに蓋を開けた。
「唯、これが指輪だ」
箱から指輪を取り出すと、唯の左手薬指に指輪をはめた。
「綺麗」
綺麗な青い指輪だ。指の周りもその上の丸い飾りも一体化している。
「俺の鱗から造りだしたものだ」
「龍之介様、ありがとうございます」
「青波が保証人だ。今、結婚したぞ」
龍之介が青波にあっけらかんと言う。
「儀式はしないのか?」
「儀式よりも結婚が先だ」
龍之介は唯を抱き上げると、唯の部屋に運ぶ。
「みのりたち驚くね」
「すぐに支度をさせよう。あの部屋も安全とは言えぬ」
「龍磨様、諦めてくれるといいんだけど」
「兄の花嫁に手出しはしないだろう」
「そうだといいです」
地底湖から続く階段は、今は明るい。唯が苔に花を咲かせてから、ずっと咲き続けている。
ゆっくり上がって、花姫の屋敷にやってくる。
達樹とみのりが暇そうに廊下に座っている。
そののほほんとした様子に、唯は微笑んでいた。
すぐに気配に気付いてしまったが。
「お帰りなさいませ」
「唯が身籠もった。今、結婚をしたから屋敷を変わる。おまえたちはこのまま唯に仕えるか?」
「わたくしは唯様について参ります」
「わたくしも唯様について参ります」
みのりと達樹が声を揃えて答えた。
「では準備を」
「はい」
二人はすぐに引っ越しの準備を始める。
「しばらくは、青龍神社の神殿の洞窟を仮の家にする」
「畏まりました」
「唯に瞬間移動はするな。子に障る」
「はい」
達樹とみのりは、言われた場所に荷物を運んでいく。
消えては現れてを繰り返している。
「唯、神殿の洞窟に行くぞ」
「はい、龍之介様」
唯は龍之介の首に腕を巻き付けて、抱かれて運ばれている。
「あの、歩いてはいけないのですか?」
「しばらくは安静にしておれ。せっかく着床した卵が落ちてしまう」
「はい」
霊気で縛り付けた卵は落ちないが、唯を抱いていたいので嘘をついた。
「どうしてですか?」
「唯の腹には俺の子がおる」
「まだ私、処女です」
「処女のまま抱き合っておるだろう?」
「でも、どうやって?」
唯は自分のお腹に触れる。
抱き合ったのは、昨夜だ。
「唯の卵を見つけて射精した。今はここにおる」
龍之介は唯の腹に触れる。
「着床したんですか?」
「しておる」
「信じられない。私、処女なのに」
「俺は神だ。なんでもできる」
「でも、私、木の肥やしにされないのですか?」
唯は龍之介の手の上から、自分もお腹に触れる。
嬉しいが恐怖もある。
「青龍神社の生き神の子を宿した唯を誰が殺すか」
「龍之介様、私、どうしたらいいのでしょう?」
「何も心配するな。このまま結婚しよう」
「嬉しいです」
唯は龍之介に抱きついた。
「新居はまでできておらぬが、青龍神社の奥の洞窟に簡易の寝室を作ろう」
「はい」
「結婚式は盛大にするか?」
「私は一緒にいられるだけで幸せです。結婚式はいりません」
「では、指輪を贈ろう」
いつもは瞬間移動をする龍之介だが、唯を抱き上げて歩いて行く。
「瞬間移動はしないのですか?」
「子に障る」
「はい」
唯は龍之介に抱きかかえられながら、お腹に触れる。
「私、幸せです」
「俺も幸せだ」
時間をかけて、地下神殿に下りた。
「青波」
「龍之介様、なんと処女のまま、お子を授かったのか」
龍之介はにやりと笑う。
「指輪を」
「先ほどできあがりました」
青波はいったん別室に行くと、仰々しい箱を持ってきた。
唯は床に下ろされて、じっとその様子を見ている。
「お受け取りください」
「ありがとう」
箱を受け取ると、すぐに蓋を開けた。
「唯、これが指輪だ」
箱から指輪を取り出すと、唯の左手薬指に指輪をはめた。
「綺麗」
綺麗な青い指輪だ。指の周りもその上の丸い飾りも一体化している。
「俺の鱗から造りだしたものだ」
「龍之介様、ありがとうございます」
「青波が保証人だ。今、結婚したぞ」
龍之介が青波にあっけらかんと言う。
「儀式はしないのか?」
「儀式よりも結婚が先だ」
龍之介は唯を抱き上げると、唯の部屋に運ぶ。
「みのりたち驚くね」
「すぐに支度をさせよう。あの部屋も安全とは言えぬ」
「龍磨様、諦めてくれるといいんだけど」
「兄の花嫁に手出しはしないだろう」
「そうだといいです」
地底湖から続く階段は、今は明るい。唯が苔に花を咲かせてから、ずっと咲き続けている。
ゆっくり上がって、花姫の屋敷にやってくる。
達樹とみのりが暇そうに廊下に座っている。
そののほほんとした様子に、唯は微笑んでいた。
すぐに気配に気付いてしまったが。
「お帰りなさいませ」
「唯が身籠もった。今、結婚をしたから屋敷を変わる。おまえたちはこのまま唯に仕えるか?」
「わたくしは唯様について参ります」
「わたくしも唯様について参ります」
みのりと達樹が声を揃えて答えた。
「では準備を」
「はい」
二人はすぐに引っ越しの準備を始める。
「しばらくは、青龍神社の神殿の洞窟を仮の家にする」
「畏まりました」
「唯に瞬間移動はするな。子に障る」
「はい」
達樹とみのりは、言われた場所に荷物を運んでいく。
消えては現れてを繰り返している。
「唯、神殿の洞窟に行くぞ」
「はい、龍之介様」
唯は龍之介の首に腕を巻き付けて、抱かれて運ばれている。
「あの、歩いてはいけないのですか?」
「しばらくは安静にしておれ。せっかく着床した卵が落ちてしまう」
「はい」
霊気で縛り付けた卵は落ちないが、唯を抱いていたいので嘘をついた。
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