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オブシディアン領で労働中
武器の輸入問題が浮上しました
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フリックがヘッドハンティングをしている間、魔法武装国家ナリスが何やらヤベー感じだとヘリオト商会経由で情報を掴んだ。
「本気かよ……」
小さな奮戦は幾度もあった。
ただ、ここ近年頻度が増している傾向がある。
私が領主代行として着任してから、ナリスとの交易に対し保安検査を徹底するように指示を出した。
入国審査も厳しくしたせいで、大なり小なり反感を抱かれているのは知っている。
積み荷のチェックを厳しく取り締まったお陰で、ナリス産の武器の部品が面白いくらいに出てくる。
刻み込まれた神言に不穏な物が入っていないか確認するために始めたことが、まさかこんな形で輸入されていたとは頭が痛い。
「武器の部品を輸入していた商会に、どこへ卸すつもりだったのか調べる必要がありそうね。輸入制限の対象だから、国内での売買出来ないことも伝えないと」
フェディーラに指示を下しながら、数名の部下と共に調査に当たるよう命じる。
「畏まりました。フリック殿は、いつ頃戻られますか?」
「暫くは、王都に滞在することになっているわ。武器の部品が色んな商会を通じて輸入されていること自体が問題よ。まずは、一つずつ潰していかないといけないわね」
私自身が、魔法具の研究を熱心に行っている分、その危険性は十分認識している。
一般に普及された生活用魔法具を輸入し販売するのであれば、それは立派な商売だ。
しかし、武器を輸入していたとなれば別の話だ。
この国を通して、別の国に武器の部品を売りつけていたのか。
それとも、この国の貴族が武力を強化するために買い付けていたのか。
見極めが必要になる案件だ。
「問題が、あちらこちらで噴出するのは何とかならないものかしら」
正直、私一人では対処が難しい。
フェディーラも荷が重いだろう。
丸投げしたいが、こればかりは国防に関わることもあってか丸投げは出来ない。
「保安検査の現場を視察してきます。フェディーラ、フリックが戻ってくるまで忙しくなるわよ」
「護衛は多めに連れて行って下さい」
「勿論よ。不測の事態があれば、連絡を頂戴」
私は執務室を出て、レユターレンに戦闘能力の高い護衛を数名選ばせ、エントランスホールに集める様に命じた。
私室で乗馬服に着替えを済ませ、ルールールを連れてエントランスホールに向かうと三名の奴隷が控えていた。
「これから保安検査の現場を視察します。貴方たちは、わたくしの護衛任務に就いて貰います」
三者は、ビシッと敬礼して「はい」と返事を返した。
キビキビとした無駄のない動きは、フリックの教育の賜物だろうか。
「では、参りましょう。ルールールは、わたくし達についてきなさい」
「ガウッ!」
厩に行き、駿馬を借り跨る。
「馬車ではないのですか?」
レユターレンが手配したであろう馬車を一瞥し、私は首を横に振る。
「馬車だと小回りが利かないから、今回は馬に乗っていくわ」
「では、戻しておきます」
「お願いね」
「リリアン様、お気をつけて行ってらっしゃいませ」
と綺麗な礼を取り、私を見送ろうとしてくれる。
レユターレンの成長を嬉しく思いつつ、私は全員が馬に乗ったことを確認して馬を走らせた。
「本気かよ……」
小さな奮戦は幾度もあった。
ただ、ここ近年頻度が増している傾向がある。
私が領主代行として着任してから、ナリスとの交易に対し保安検査を徹底するように指示を出した。
入国審査も厳しくしたせいで、大なり小なり反感を抱かれているのは知っている。
積み荷のチェックを厳しく取り締まったお陰で、ナリス産の武器の部品が面白いくらいに出てくる。
刻み込まれた神言に不穏な物が入っていないか確認するために始めたことが、まさかこんな形で輸入されていたとは頭が痛い。
「武器の部品を輸入していた商会に、どこへ卸すつもりだったのか調べる必要がありそうね。輸入制限の対象だから、国内での売買出来ないことも伝えないと」
フェディーラに指示を下しながら、数名の部下と共に調査に当たるよう命じる。
「畏まりました。フリック殿は、いつ頃戻られますか?」
「暫くは、王都に滞在することになっているわ。武器の部品が色んな商会を通じて輸入されていること自体が問題よ。まずは、一つずつ潰していかないといけないわね」
私自身が、魔法具の研究を熱心に行っている分、その危険性は十分認識している。
一般に普及された生活用魔法具を輸入し販売するのであれば、それは立派な商売だ。
しかし、武器を輸入していたとなれば別の話だ。
この国を通して、別の国に武器の部品を売りつけていたのか。
それとも、この国の貴族が武力を強化するために買い付けていたのか。
見極めが必要になる案件だ。
「問題が、あちらこちらで噴出するのは何とかならないものかしら」
正直、私一人では対処が難しい。
フェディーラも荷が重いだろう。
丸投げしたいが、こればかりは国防に関わることもあってか丸投げは出来ない。
「保安検査の現場を視察してきます。フェディーラ、フリックが戻ってくるまで忙しくなるわよ」
「護衛は多めに連れて行って下さい」
「勿論よ。不測の事態があれば、連絡を頂戴」
私は執務室を出て、レユターレンに戦闘能力の高い護衛を数名選ばせ、エントランスホールに集める様に命じた。
私室で乗馬服に着替えを済ませ、ルールールを連れてエントランスホールに向かうと三名の奴隷が控えていた。
「これから保安検査の現場を視察します。貴方たちは、わたくしの護衛任務に就いて貰います」
三者は、ビシッと敬礼して「はい」と返事を返した。
キビキビとした無駄のない動きは、フリックの教育の賜物だろうか。
「では、参りましょう。ルールールは、わたくし達についてきなさい」
「ガウッ!」
厩に行き、駿馬を借り跨る。
「馬車ではないのですか?」
レユターレンが手配したであろう馬車を一瞥し、私は首を横に振る。
「馬車だと小回りが利かないから、今回は馬に乗っていくわ」
「では、戻しておきます」
「お願いね」
「リリアン様、お気をつけて行ってらっしゃいませ」
と綺麗な礼を取り、私を見送ろうとしてくれる。
レユターレンの成長を嬉しく思いつつ、私は全員が馬に乗ったことを確認して馬を走らせた。
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