116 / 181
エルブンガルド魔法学園 中等部
聖女は性女だった
しおりを挟む
「な、何の事じゃ……」
バリバリに警戒されているな。
うーん、外見的には羊の獣人に見える。
高レベルの鑑定がなければ、見破るのは困難だろう。
「貴女のステータスは、鑑定で丸裸にしてるから隠しても無駄よ。レユターレン・フォン・フェルマ」
フルネームで名前を呼べば、彼女の顔から血の気が引き真っ白になっている。
唇を戦慄かせて、命乞いするわけでもなく非常に興味深いことを言った。
「わ、わらわを…教会に突き出しても何も変わらん。わらわの代わりなど幾らでもいるのじゃからな」
「魔王って滅びた振りをして眠っては、数百年周期で起きては暴れるって精霊から聞いたんだけど? 違うの?」
その話が違うなら、根本的な部分が間違っていることになる。
「何故それをお主が知っておるのじゃ?」
「現聖女で精霊と契約しているからよ」
そう言うと、レユターレンは目に見えるように怯えてしまい話が出来る状態ではなくなった。
傍から見ると、獣人族の奴隷を虐めている構図だ。
「……行き成りどうこうしようとは思ってないわよ。何代か前に魔族以外を滅ぼそうとした動機とかも聞きたいし、わたくしはね、魔王を倒すなんてクソ面倒臭いことしたくないのよ。時間と金の無駄よ。わたくしが生きている間は、不可侵条約を締結して互いに干渉しない世界を作れればそれで良い! 聖女が魔王を倒す悪習は、最早公害レベルで改定すべき事案だと思っているわ。レユターレン、知っていることを洗いざらい吐きなさい。これは、命令よ」
奴隷として私に買われた以上、ある程度の命令は強制することが出来る。
取り合えず、命令という形で洗いざらい事情を吐いて貰うことにした。
彼女が奴隷になった経緯やら、魔王について色々と情報を得ることが出来たが、聞かなきゃ良かったと心底後悔している。
数代前の魔王が、暴走して魔族以外を滅ぼそうとしたのかも納得した。
寧ろ、滅ぼされて当然じゃね? って思ったくらいだ。
ユーフェリアが将来誓い合ったのに、時の神と浮気した挙句、周囲を唆して魔王を悪者に仕立て上げ討伐しようとしたのだから全力で抵抗されても仕方がない。
元凶のユーフェリアに対し、ビッチ過ぎるだろうと思わず突っ込んでしまった。
その前までは、お互い友好とは言い難いが多少の交流はあったらしい。
「あのクソ女、聖女じゃなく性女に称号を変更しやがれ。ビッチの後釜にさせられるなんて、屈辱しかないわ」
バンバンと机を叩き暫く憂さ晴らしをしていたが、彼女の言葉が本当なら史実は全然違ってくる。
勝てば官軍負ければ賊軍とは良く言ったものだ。
「フーッ……。わたくしが魔王の立場だったら、世界の消滅くらいはやる自信があるわ。精霊や獣人がユーフェリアに力を貸したのも、もしかしたら誑かされただけなんじゃないかって思えてくるわ。精霊に関しては、その辺り吐かせる必要があるから一旦置いといて、魔王が獣人と間違えられて奴隷落ちとかないでしょう。どんだけ間抜けなの。あんたの部下は、一体何をやっているわけ?」
普通捜しに来るものじゃないのかと聞けば、
「わらわは、歴代の魔王の中で最弱なのじゃ。魔力量も多くない。わらわを殺したところで、直ぐに新しい魔王が生まれる。わらわは、前魔王の側近に殺されそうになったところをばあやが奴隷商に売って逃がしてくれたのじゃ」
「表向きの魔王は偽物ってわけね?」
そう問いかけると、彼女はコクリと頷いた。
レユターレンも中々に濃い人生を歩んでいる。
この場合は、魔族生か?
「魔王の称号を持っている以上は、貴女が魔王なのよ。見た感じ争いごとは好まなさそうだし、わたくしの条件を飲むなら似非魔王をフルボッコにして魔王の座を貴女にあげるわ」
「……魔王の座は要らん」
「称号がある以上、今後の人生で色々付き纏ってくるのよ? 貴女のばあやが、命を懸けて逃がしてくれたのに無駄死にしたいの?」
「……それは…」
「四の五の言わずにハイと返事なさい! 世界中の種族は皆兄弟、仲良しこよしやりましょうって言いたいわけじゃないのよ。不可侵条約を結びたい。ただ、それだけよ。お互い譲れない部分があるでしょう。正直、このまま世界が滅んでも全然構わないのだけど、わたくしの可愛い天使たちの子孫がツケを払わされるのは嫌なのよ」
世界を救うなんて大それたことをしようなんて思っていない。
私や私の周囲の人間が生きている間、つかの間の安息があればそれで良い。
創造主には悪いが、私にボランティア精神はない。
「……変な人間」
「良く言われるわ! それで、貴女の答えはどうなの?」
「私は最弱だぞ? 本気でやるのか?」
「最弱の種族を侮らないで頂戴。わたくしは、勝算がないことはやらない主義よ。今の貴方は、わたくしの所有物よ。わたくしの庇護下にいるのだから、安心しなさい。何者にも手出しさせないわ! 貴女を逃がしたばあやと連絡が取れるようにしたいから、後で詳しい情報を頂戴ね。わたくし付きのメイドとして働きなさい。やることも、覚えることも沢山あるわよ。目まぐるしく忙しくなるから覚悟しなさい」
フンスと鼻息荒く断言する私に、レユターレンはポカーンとした顔で私を見ていた。
聖女が魔王を庇護するってどうかとは思うが、魔族も色々と複雑な事情を抱えているらしい。
その辺りは、『ばあや』という人物が鍵になってくるだろう。
まずは、精霊に世界大戦が起きた時の状況を詳しく問いただす必要がありそうだ。
「取り合えず、あいつら全員呼びつけるか……」
私はフリックにレユターレンを私付きのメイドにする為、空いた時間に教育するように頼み、下級精霊に頼んで四大精霊を呼んで来るようにお願いした。
バリバリに警戒されているな。
うーん、外見的には羊の獣人に見える。
高レベルの鑑定がなければ、見破るのは困難だろう。
「貴女のステータスは、鑑定で丸裸にしてるから隠しても無駄よ。レユターレン・フォン・フェルマ」
フルネームで名前を呼べば、彼女の顔から血の気が引き真っ白になっている。
唇を戦慄かせて、命乞いするわけでもなく非常に興味深いことを言った。
「わ、わらわを…教会に突き出しても何も変わらん。わらわの代わりなど幾らでもいるのじゃからな」
「魔王って滅びた振りをして眠っては、数百年周期で起きては暴れるって精霊から聞いたんだけど? 違うの?」
その話が違うなら、根本的な部分が間違っていることになる。
「何故それをお主が知っておるのじゃ?」
「現聖女で精霊と契約しているからよ」
そう言うと、レユターレンは目に見えるように怯えてしまい話が出来る状態ではなくなった。
傍から見ると、獣人族の奴隷を虐めている構図だ。
「……行き成りどうこうしようとは思ってないわよ。何代か前に魔族以外を滅ぼそうとした動機とかも聞きたいし、わたくしはね、魔王を倒すなんてクソ面倒臭いことしたくないのよ。時間と金の無駄よ。わたくしが生きている間は、不可侵条約を締結して互いに干渉しない世界を作れればそれで良い! 聖女が魔王を倒す悪習は、最早公害レベルで改定すべき事案だと思っているわ。レユターレン、知っていることを洗いざらい吐きなさい。これは、命令よ」
奴隷として私に買われた以上、ある程度の命令は強制することが出来る。
取り合えず、命令という形で洗いざらい事情を吐いて貰うことにした。
彼女が奴隷になった経緯やら、魔王について色々と情報を得ることが出来たが、聞かなきゃ良かったと心底後悔している。
数代前の魔王が、暴走して魔族以外を滅ぼそうとしたのかも納得した。
寧ろ、滅ぼされて当然じゃね? って思ったくらいだ。
ユーフェリアが将来誓い合ったのに、時の神と浮気した挙句、周囲を唆して魔王を悪者に仕立て上げ討伐しようとしたのだから全力で抵抗されても仕方がない。
元凶のユーフェリアに対し、ビッチ過ぎるだろうと思わず突っ込んでしまった。
その前までは、お互い友好とは言い難いが多少の交流はあったらしい。
「あのクソ女、聖女じゃなく性女に称号を変更しやがれ。ビッチの後釜にさせられるなんて、屈辱しかないわ」
バンバンと机を叩き暫く憂さ晴らしをしていたが、彼女の言葉が本当なら史実は全然違ってくる。
勝てば官軍負ければ賊軍とは良く言ったものだ。
「フーッ……。わたくしが魔王の立場だったら、世界の消滅くらいはやる自信があるわ。精霊や獣人がユーフェリアに力を貸したのも、もしかしたら誑かされただけなんじゃないかって思えてくるわ。精霊に関しては、その辺り吐かせる必要があるから一旦置いといて、魔王が獣人と間違えられて奴隷落ちとかないでしょう。どんだけ間抜けなの。あんたの部下は、一体何をやっているわけ?」
普通捜しに来るものじゃないのかと聞けば、
「わらわは、歴代の魔王の中で最弱なのじゃ。魔力量も多くない。わらわを殺したところで、直ぐに新しい魔王が生まれる。わらわは、前魔王の側近に殺されそうになったところをばあやが奴隷商に売って逃がしてくれたのじゃ」
「表向きの魔王は偽物ってわけね?」
そう問いかけると、彼女はコクリと頷いた。
レユターレンも中々に濃い人生を歩んでいる。
この場合は、魔族生か?
「魔王の称号を持っている以上は、貴女が魔王なのよ。見た感じ争いごとは好まなさそうだし、わたくしの条件を飲むなら似非魔王をフルボッコにして魔王の座を貴女にあげるわ」
「……魔王の座は要らん」
「称号がある以上、今後の人生で色々付き纏ってくるのよ? 貴女のばあやが、命を懸けて逃がしてくれたのに無駄死にしたいの?」
「……それは…」
「四の五の言わずにハイと返事なさい! 世界中の種族は皆兄弟、仲良しこよしやりましょうって言いたいわけじゃないのよ。不可侵条約を結びたい。ただ、それだけよ。お互い譲れない部分があるでしょう。正直、このまま世界が滅んでも全然構わないのだけど、わたくしの可愛い天使たちの子孫がツケを払わされるのは嫌なのよ」
世界を救うなんて大それたことをしようなんて思っていない。
私や私の周囲の人間が生きている間、つかの間の安息があればそれで良い。
創造主には悪いが、私にボランティア精神はない。
「……変な人間」
「良く言われるわ! それで、貴女の答えはどうなの?」
「私は最弱だぞ? 本気でやるのか?」
「最弱の種族を侮らないで頂戴。わたくしは、勝算がないことはやらない主義よ。今の貴方は、わたくしの所有物よ。わたくしの庇護下にいるのだから、安心しなさい。何者にも手出しさせないわ! 貴女を逃がしたばあやと連絡が取れるようにしたいから、後で詳しい情報を頂戴ね。わたくし付きのメイドとして働きなさい。やることも、覚えることも沢山あるわよ。目まぐるしく忙しくなるから覚悟しなさい」
フンスと鼻息荒く断言する私に、レユターレンはポカーンとした顔で私を見ていた。
聖女が魔王を庇護するってどうかとは思うが、魔族も色々と複雑な事情を抱えているらしい。
その辺りは、『ばあや』という人物が鍵になってくるだろう。
まずは、精霊に世界大戦が起きた時の状況を詳しく問いただす必要がありそうだ。
「取り合えず、あいつら全員呼びつけるか……」
私はフリックにレユターレンを私付きのメイドにする為、空いた時間に教育するように頼み、下級精霊に頼んで四大精霊を呼んで来るようにお願いした。
0
お気に入りに追加
2,918
あなたにおすすめの小説
最愛の側妃だけを愛する旦那様、あなたの愛は要りません
abang
恋愛
私の旦那様は七人の側妃を持つ、巷でも噂の好色王。
後宮はいつでも女の戦いが絶えない。
安心して眠ることもできない後宮に、他の妃の所にばかり通う皇帝である夫。
「どうして、この人を愛していたのかしら?」
ずっと静観していた皇后の心は冷めてしまいう。
それなのに皇帝は急に皇后に興味を向けて……!?
「あの人に興味はありません。勝手になさい!」
婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、王太子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です
【完結】そんなに側妃を愛しているなら邪魔者のわたしは消えることにします。
たろ
恋愛
わたしの愛する人の隣には、わたしではない人がいる。………彼の横で彼を見て微笑んでいた。
わたしはそれを遠くからそっと見て、視線を逸らした。
ううん、もう見るのも嫌だった。
結婚して1年を過ぎた。
政略結婚でも、結婚してしまえばお互い寄り添い大事にして暮らしていけるだろうと思っていた。
なのに彼は婚約してからも結婚してからもわたしを見ない。
見ようとしない。
わたしたち夫婦には子どもが出来なかった。
義両親からの期待というプレッシャーにわたしは心が折れそうになった。
わたしは彼の姿を見るのも嫌で彼との時間を拒否するようになってしまった。
そして彼は側室を迎えた。
拗れた殿下が妻のオリエを愛する話です。
ただそれがオリエに伝わることは……
とても設定はゆるいお話です。
短編から長編へ変更しました。
すみません
私をもう愛していないなら。
水垣するめ
恋愛
その衝撃的な場面を見たのは、何気ない日の夕方だった。
空は赤く染まって、街の建物を照らしていた。
私は実家の伯爵家からの呼び出しを受けて、その帰路についている時だった。
街中を、私の夫であるアイクが歩いていた。
見知った女性と一緒に。
私の友人である、男爵家ジェーン・バーカーと。
「え?」
思わず私は声をあげた。
なぜ二人が一緒に歩いているのだろう。
二人に接点は無いはずだ。
会ったのだって、私がジェーンをお茶会で家に呼んだ時に、一度顔を合わせただけだ。
それが、何故?
ジェーンと歩くアイクは、どこかいつもよりも楽しげな表情を浮かべてながら、ジェーンと言葉を交わしていた。
結婚してから一年経って、次第に見なくなった顔だ。
私の胸の内に不安が湧いてくる。
(駄目よ。簡単に夫を疑うなんて。きっと二人はいつの間にか友人になっただけ──)
その瞬間。
二人は手を繋いで。
キスをした。
「──」
言葉にならない声が漏れた。
胸の中の不安は確かな形となって、目の前に現れた。
──アイクは浮気していた。
もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。
王子妃だった記憶はもう消えました。
cyaru
恋愛
記憶を失った第二王子妃シルヴェーヌ。シルヴェーヌに寄り添う騎士クロヴィス。
元々は王太子であるセレスタンの婚約者だったにも関わらず、嫁いだのは第二王子ディオンの元だった。
実家の公爵家にも疎まれ、夫となった第二王子ディオンには愛する人がいる。
記憶が戻っても自分に居場所はあるのだろうかと悩むシルヴェーヌだった。
記憶を取り戻そうと動き始めたシルヴェーヌを支えるものと、邪魔するものが居る。
記憶が戻った時、それは、それまでの日常が崩れる時だった。
★1話目の文末に時間的流れの追記をしました(7月26日)
●ゆっくりめの更新です(ちょっと本業とダブルヘッダーなので)
●ルビ多め。鬱陶しく感じる方もいるかも知れませんがご了承ください。
敢えて常用漢字などの読み方を変えている部分もあります。
●作中の通貨単位はケラ。1ケラ=1円くらいの感じです。
♡注意事項~この話を読む前に~♡
※異世界の創作話です。時代設定、史実に基づいた話ではありません。リアルな世界の常識と混同されないようお願いします。
※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。
※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義です。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。登場人物、場所全て架空です。
※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた
下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。
ご都合主義のハッピーエンドのSSです。
でも周りは全くハッピーじゃないです。
小説家になろう様でも投稿しています。
業腹
ごろごろみかん。
恋愛
夫に蔑ろにされていた妻、テレスティアはある日夜会で突然の爆発事故に巻き込まれる。唯一頼れるはずの夫はそんな時でさえテレスティアを置いて、自分の大切な主君の元に向かってしまった。
置いていかれたテレスティアはそのまま階段から落ちてしまい、頭をうってしまう。テレスティアはそのまま意識を失いーーー
気がつくと自室のベッドの上だった。
先程のことは夢ではない。実際あったことだと感じたテレスティアはそうそうに夫への見切りをつけた
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる