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幼少期
水の大精霊ウンディーネの襲撃
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何か息苦しさを感じ目を開けたら、デブ…ではなく非常にふくよかな羽の生えたおばちゃんがいた。
「どちら様で?」
多分精霊だよな?
羽も生えているし。
「貴方がノームを誑かした女ね!」
「いや、誑かしてませんけど」
「噂通り、私の声も聞こえるのね!! そうやってノームを誑かしたんでしょう!!」
「いやいや、どうしてそうなるの?」
ノームが押しかけて来ただけなのに、何故そうなるかな!
「ノームが、人間に興味を示すわけがないわ!」
「そりゃ、私以外の人間は見えないし声も聞こえないから認知出来ないでしょう」
ノームだけでなく、他の精霊も同じだろうと指摘すると「でも」「だって」と繰り返すばかり。
「えーっと、まずどちらさん? 私はリリアンよ」
「私の名前を聞いてどうするつもりなの」
「名前がないと呼びづらくない? 貴女とかお前とか言われると嫌じゃない」
私の答えは、彼女にとって予想外の答えだったらしい。
「……私は、水の大精霊ウンディーネよ」
「ウンディーネは、ノームが私に誑かされて契約したと誤解しているわけね」
「だって、それしか考えられないんだもの」
目に涙を溜めて泣き出したウンディーネに、私はどうしたものかなーと考えた。
「ノームが興味を持ったのは精霊を見えて聞こえる奇特な存在だからだと思うからよ。そこに恋愛感情とかないから」
見た目がおっさんで、擬態がトカゲに恋しろというのは酷すぎる。
真面目に考えても、あれはない。
中身がもうね、ダメダメなの。
私の好みじゃないし、スミス先生なら万歳三唱でウェルカムなんだけど婚約者がいる身なので口に出すこともできない。
「でも、あの気まぐれ屋のノームが契約するなんて信じられない」
「じゃあ、本人に聞けば?」
「出来たらとっくにしているわよ!」
乙女だなー。
見た目は、おばちゃんなのに。
精霊ってもっと美麗な存在が多いと思っていたが、格が上がるにつれおっさん・おばちゃんになるんだろうか。
「押しかけで無理矢理契約させられたからなぁ。私に拒否権はなかったし。ノームなら地龍の幼体に擬態しているから、まあ邪魔にならない程度なら居ていいよ」
人のベッドでグースカ寝ているノームを指さすと、ウンディーネは百年の恋も冷めたと言わんばかりにヨロヨロとベッドの上に落ちた。
「ノームがトカゲになっている……」
「あ、そう見えるよね。ノームは、カッコイイと思っているみたいだよ」
「どこが恰好良いのよ!! どうみてもトカゲじゃない」
「そこが、男と女の感性の違いだと思うよ」
逆もまたしかり。
女の子の可愛いは、男に理解出来ないものがある。
美は共通しているのに、可愛いや格好いいは共有できないのが現実である。
「……暫く、ここに居るわ。ノームを説得してみせる」
「良いけど、うちの者や調度品に危害を加えるのは止めてね。私が怒られるから」
「分かった」
「じゃあ、お休み」
私は、ウンディーネを腹の上から退けて二度寝の体制に入った。
翌朝、ノームの悲鳴と共に叩き起こされることとなる。
「どちら様で?」
多分精霊だよな?
羽も生えているし。
「貴方がノームを誑かした女ね!」
「いや、誑かしてませんけど」
「噂通り、私の声も聞こえるのね!! そうやってノームを誑かしたんでしょう!!」
「いやいや、どうしてそうなるの?」
ノームが押しかけて来ただけなのに、何故そうなるかな!
「ノームが、人間に興味を示すわけがないわ!」
「そりゃ、私以外の人間は見えないし声も聞こえないから認知出来ないでしょう」
ノームだけでなく、他の精霊も同じだろうと指摘すると「でも」「だって」と繰り返すばかり。
「えーっと、まずどちらさん? 私はリリアンよ」
「私の名前を聞いてどうするつもりなの」
「名前がないと呼びづらくない? 貴女とかお前とか言われると嫌じゃない」
私の答えは、彼女にとって予想外の答えだったらしい。
「……私は、水の大精霊ウンディーネよ」
「ウンディーネは、ノームが私に誑かされて契約したと誤解しているわけね」
「だって、それしか考えられないんだもの」
目に涙を溜めて泣き出したウンディーネに、私はどうしたものかなーと考えた。
「ノームが興味を持ったのは精霊を見えて聞こえる奇特な存在だからだと思うからよ。そこに恋愛感情とかないから」
見た目がおっさんで、擬態がトカゲに恋しろというのは酷すぎる。
真面目に考えても、あれはない。
中身がもうね、ダメダメなの。
私の好みじゃないし、スミス先生なら万歳三唱でウェルカムなんだけど婚約者がいる身なので口に出すこともできない。
「でも、あの気まぐれ屋のノームが契約するなんて信じられない」
「じゃあ、本人に聞けば?」
「出来たらとっくにしているわよ!」
乙女だなー。
見た目は、おばちゃんなのに。
精霊ってもっと美麗な存在が多いと思っていたが、格が上がるにつれおっさん・おばちゃんになるんだろうか。
「押しかけで無理矢理契約させられたからなぁ。私に拒否権はなかったし。ノームなら地龍の幼体に擬態しているから、まあ邪魔にならない程度なら居ていいよ」
人のベッドでグースカ寝ているノームを指さすと、ウンディーネは百年の恋も冷めたと言わんばかりにヨロヨロとベッドの上に落ちた。
「ノームがトカゲになっている……」
「あ、そう見えるよね。ノームは、カッコイイと思っているみたいだよ」
「どこが恰好良いのよ!! どうみてもトカゲじゃない」
「そこが、男と女の感性の違いだと思うよ」
逆もまたしかり。
女の子の可愛いは、男に理解出来ないものがある。
美は共通しているのに、可愛いや格好いいは共有できないのが現実である。
「……暫く、ここに居るわ。ノームを説得してみせる」
「良いけど、うちの者や調度品に危害を加えるのは止めてね。私が怒られるから」
「分かった」
「じゃあ、お休み」
私は、ウンディーネを腹の上から退けて二度寝の体制に入った。
翌朝、ノームの悲鳴と共に叩き起こされることとなる。
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