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幼少期

婚活事情と写真革命の余波

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 写真は、瞬く間に人気が出ました。
 特に、婚活する男女に!!
 兵士と別れた後、翌々日にはお返事頂きました。
 騎士長自身が独身ということもあり、興味を持たれたご様子で是非にとお願いされたので二つ返事で了承しました。
 流石に私がカメラマンになるわけにはいかないので、屋敷で働いている執事にお願いしました。
 盗難防止用に精霊魔法で所有者登録を行い、認可した使用者以外は使えない仕様にしてある。
 盗まれても一定距離離れた瞬間に手元へ戻ってくるように仕掛けたので、今のところ持ち逃げはされていない。
 精霊魔法が使えるのは、人では私だけなので個人の魔力でどうにか出来るように技術向上することが課題である。
 王妃様の方でも、着々と人脈を築いているようだ。
 寵姫は本当に顔と身体だけのノータリンなので、外交は元々出されていなかったが、最近では社交場まで出させないという徹底ぶりである。
 王妃様の手腕が唸る姿に惚れ惚れしそうである。
 写真館と結婚相談所を王都に出店した。
 勿論、自分のポケットマネーである。
 写真の価格設定は、大銀貨一枚。
 釣書用の額縁付きなら大銀貨二枚。
 結婚相談所を併用して活用するなら、一割引きにしている。
 結婚相談所も月大銀貨二枚で、月二回の婚活パーティーに参加できる権利が与えられる。
 事前にプロフィールなどを纏めたものを、希望する異性の情報を纏めてマッチングさせる。
 業務は、父から人手を借りた。
 私付きだったユリアが、実家で行った婚活パーティーで結婚したのを機に夫婦揃って私専属の使用人となった。
 基本給は父が支払うのだが、私があれこれ事業に手を出しているのでその手伝いをした場合は、別途私のポケットマネーから賞与が与えられる。
 ユリア的には新作の化粧品でも良いらしい。
 物品支給を希望するとは、変わった使用人である。
 本人には言わないが。
 そして、もう一つ私は行動を起こすことにした。
 写真が登場したことで、絵描きの仕事を減らすことになってしまった。
 そんな彼らは私を目の敵にしているのだが、私は絵描きに別の仕事を振ってみました。
 そうです。
 お気づきの方はいるかもしれませんが、絵本!
 本当は漫画を描いて貰いたかったのだが、デフォルメされた絵やイラストという概念がないので絵本から取り掛かる事にした。
 本業は絵描きであることには間違いないのだが、それだけで生活出来る人は一握りもない。
 しかし、ある程度の技術を持つ者なら絵本を作成することで安定した収入が得られる。
 一握りの絵描き以外から、支持を得た私は前世の知識をフル活用した。
 女の子に人気だったシンデレラや白雪姫。
 男の子に人気な勇者が主役な物語。
 一応、ユーフェリア教会公認の聖女なので神話を絵本にした。
 個人資産で孤児院を建て文字の読み書き・算術・護身術をストリートチルドレンを保護して施した。
 身元が分かる者であれば、誰でも無償で講義を受けられる。
 父には渋い顔をされたが、無能な貴族より有能な平民を雇う方が何倍も有益だと黙らせた。
 その分、書類に囲まれる時間が増えた。
「王妃様が懐妊してくれたお陰で、パワーバランスも当面は保てるわ。念のため、おじい様にお願いして王妃様の身辺を守る人を送って貰えて良かったわ。あの寵姫はアホだけど、悪知恵だけは働きそうだから警戒は最大限にしておかないと。後、馬鹿王子の物乞いは何とかならないかしら。本当、うっかり殺(や)ってしまいそうになるから困る」
 弟妹の存在に自分の地位が危うくなりかけて怯えている様子はないが、相変わらず傲慢で全ては自分中心に回っていると勘違いしているアルベルト。
 チョコレートもお酒も絵本も何もかも、全て王妃にのみ横流ししている。
 絶対に陛下や寵姫・アルベルトの手に渡らないようにしている。
 その為、色々と問題を起こしているのが悩みの種だ。
 王城で働く者たちからの嫌われっぷりが物凄い。
「ぽっくり病死とかしたら良いのにな~」
なんて不穏な事を鼻歌交じりにこぼしていた。
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