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お仕事の流れ

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 マーサから一日の仕事の流れを教えて貰った。
 私の雇用形態は、マリア様のレディースメイドという形になっている。
 通常はマリア様の身の回りの仕事の他に、彼女の持っている宝飾品の管理も仕事になる。
 以下は、主な労働と時間である。

 <一日の流れ>
 AM5:00 起床
 AM5:30 身支度を整えて、衣裳部屋にてお召し物の準備
 AM6:00 朝食作り
 AM7:00 マリア様起床、衣装・メイク・ヘアセットを行う
 AM7:45 朝食の配膳
 AM8:15 配膳した朝食の回収・学園へ通学準備
 AM8:30 登校
 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 学園にいる間は、勉学とマナーに力を入れて勉強をする事。
 マリア様の傍を離れる際は理由を紙に書いてマリア様直筆のサインを頂いた場合に限り、侍女としての職務が全うできない場合があっても免除される。
 原則、マリア様の傍から離れないこと。
 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 PM18:00 帰宅
 PM19:00 夕食の配膳
 PM19:45 配膳した夕食の回収、お風呂の準備
 PM20:30 入浴の手伝い(オイルマッサージを行う時あり)
 PM21:00 マリア様就寝
 ※21:00~23:00までは、勉強とマナーの予習復習を行う。

 ハードスケジュール過ぎる。一日6時間寝れたら良い方だろう。
 休みもないが、地獄の大学受験と比べたらマシだと心を慰めるしかない。
「マリア様の制服は兎も角、ドレスや宝飾品に触れることは許しません。人手が足りない時、私かマリア様が同席している時のみ触れることを許可します」
「畏まりました」
 私がお金目当てで盗むとでも思っているのだろうか? 口ぶりからすると、多分思っているのだろうなぁ。
 人の男にちょっかいはかけたけど、窃盗はしたことないぞ。
 仕事量が少ないのは嬉しいけどさ、有用性を示さなかったら頭と首が物理的にチョッキンされそうで怖い。
 地道に信用を勝ち取るしかないよね。
 居心地は最悪、死の危険すら感じる職場だけど出来ないことはない。住めば都と言うしね!
 気づかないふりしているが、どうやら私に監視がついているっぽい。
 前世の記憶が生えるまでは、色々やらかした自覚はありますとも。監視の目を通して、逆に私の努力と有用性をアピールするチャンスなのでは??
 そんなことを考えながら、マーサに教えられたことをメモに取りながら話を聞いている。
 私が立ち入れる場所、触れるもの、規則や注意点など走り書きのメモ帳は、これで三冊目に突入した。
 今日一日は講義だけで終わるらしく、明日から本格的に仕事が始まるとのこと。
 この分厚いメモ帳を清書できる時間があるだけ有り難い。



 マーサから解放されて自室なう。
 Go〇gleやy〇hooの検索エンジンが、魔法で作れないだろうか。
 腐女子が集う同人小説の検索エンジンを作ったことがある私なら出来る。
 媒介は魔力伝導率が高い物で何か無かっただろうか?
 寮を引き払ったときに、持ってきた荷物の中には皇子達からの貢ぎ物もあったはず。
 荷物の1/4が貰い物ってちょっとどうかと思うが、私は使えるものは使う主義だ。
 遠慮はせん。アクセサリーやペンを中心に魔力伝導率が高い物を探した。
 一番高かったのは、小さいダイヤがついた指輪。次に貴婦人の横顔のブローチ。三番目は、翡翠のネックレス。
 全部、男から貰ったもので罪悪感が半端ない。
 攻略対象者以外からも貢がせていた事実に、自己嫌悪が半端ないほど襲ってくる。
 一時でもいい夢みれたんだし、貰っても良いよね! なんて思えるわけがない。
 思えないが、結果を残さないと駄目なんだ。
 指輪の内側に高度な魔術術式を書き込んで、高度な検索エンジンを作った。
 貴婦人のブローチは一旦保留にして、翡翠のネックレスはビデオカメラの役割を担う魔道具へと進化した。
 石を留める台座とチェーンの留め具が、良い働きをした。
 ブローチは、指輪とネックレスを連結させてAIに似た機能を搭載させた力作だ。
 まずは、情報を入力しないと検索は出来ないし、AIもどきも役に立たない。
 なので、メモ帳に書かれた内容を読み上げてネックレスに録音させる。
 ネックレスから吸い上げた情報をブローチが学習し、指輪に魔力を流すと検索バーとキーボードが表示された。
 試しに『立ち入り可能区域』と入力してみたら、一覧がずらりと並んでいる。
 画像・映像どちらも見れるので、使い道を誤らなければ一財産築けそうだ。
 今の私の技術では簡単な検索エンジンしか作れないが、この約2ヶ月で知識を着けて進化させてみせる。
 まずは、明日一日着けてみて何か言われないか心配だ。3つ揃ってないと使えないアイテムだからね。
 神様、何も言われませんように! そう願わずにはいられなかった。
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