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第二部
ちぎれたいと
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⚠︎閲覧自己責任・性的描写あり
「ーー今晩、零時に、ぼくの部屋に来て下さい」
ぼくは、自室にショックで泣きやんだえりかを残して部屋を出た。
えりかは、大人なゆきを汚らわしい対象として嫌悪している。えりかの答えは容易に予想がついた。えりかにとって、その選択肢を選ぶ他ない。
えりかは、選ばないという選択肢を取る事は不可能であり、強制的にぼくを黙って選ぶしか選択肢は残されていなかった。
ーーえりかに対して、「ーーざまあみろ」と思うぼくは、冷酷だろうか。
あの日、ぼくに対して、えりかは「へんたい」だと吐き捨てた。あの言葉の傷は未だに癒えていない。今でも呪いのようにあの言葉に縛られている。
えりかを守ろうと思った、ぼくの真意をえりかは汲み取ってはくれなかった。えりかに憎まれようとも、恨まれようとも、もう構わなかった。このえりかに対する気持ちは八つ当たりに近い。
だけど、それでも、ぼくは。ーーえりかが、好きだった。
ゆきにえりかを奪われるのも時間の問題だ。だったら、その前にえりかを自分のものにしたかった。ーー浅ましいぼくを、冷静なもう一人のぼくが俯瞰するように鑑賞している。
ーーもう、全て、どうでも良かった。
どちらにしろ、もうえりかとは取り返しのつかない所まで来ているのだから。
♡
時計の針は零時を指していた。秒針を刻む音に紛れて扉を叩くノック音が聞こえて来る。ぼくは、シャワーを浴び終わったばかりで髪が濡れていた。その姿で、部屋の扉を開けるとえりかがネグリジェ姿で立っている。えりかの手を掴み、自室にえりかを入れて扉を閉めると、ぼくは鍵を閉めた。
「ーーこんばんは。……覚悟は決まりましたか?」
「……」
「……ああ、そうそう。余り、大きな声を出さないで下さいね」
ぼくは、えりかに淡々と告げると、着たばかりのパジャマの上を床に脱ぎ捨てて上半身裸になった。えりかは、ぼくの胸板を視界に入れると視線を逸らした。どうやら異性の体を見るのは初めての事だったらしい。あからさまに赤面し、ぼくを異性として意識していた。ーー構わず、えりかに言葉で促す。
「ーーさっさと、脱いで下さい。……それとも脱がされたいですか?」
意地悪く煽ると、えりかは眉間に皺を寄せる。明らかに怒っている。そんなえりかを見て、ぼくは軽薄な笑みを浮かべた。
「かすか……ねぇ、やめようよ……。ーー何でこんな事するの?」
「……」
控えめに懇願するえりかにぼくは、萎えた気分になる。一応、男として若干、淡い期待はしていたようだ。性への好奇心というより、好きな人と添い遂げるという行為に夢を抱いていたのかもしれない。恋愛小説のような夢心地な代物だとは思ってはいないが。
「……する気がないなら、部屋から出て行って下さい。ぼくは、明日の朝、ゆきに伝えます。ーーあの事を」
えりかは泣かなかった。ぼくの突き放した言葉に泣くと思ったのに。想定外だったぼくは、驚く。ーー泣き虫で繊細な優しいえりか。本当に大好きで大好きで、仕方がない。
ぼくを見つめると、緊張した素振りでネグリジェを脱ぐ。そのまま自らショーツを脱ぎ捨てた。
「ーー絶対に、言わないで。……後、早く済ませて」
薄暗い室内だったが、えりかの裸体を間近にしたぼくは、今更ながらに罪悪感で一杯になる。何度も見ているえりかの裸なのに、いつもよりも綺麗に感じられた。平らな薄い胸は、微かに膨らんでいる。
えりかをベッドに仰向けで寝かせた。ぼくは、えりかに覆い被さるとえりかに口付けた。えりかは、キスをされた事で驚いた素振りを見せる。ぼくから顔を背けるように唇を離した。好きでもない異性に、キスをされるのは屈辱だったのかもしれない。
「口……開けて下さい」
「……」
ぼくの命令に、えりかは控えめに口を開いた。ぼくは、再度、口付けると舌をえりかの口内にいれる。逃げるえりかの舌を追い掛けて絡ませた。当然、深いキスを知らないえりかは目を白黒とさせる。
「……んんんっ……ふぅっ……はぁ……っ」
えりかから唇を離すと、名残惜しく唾液の糸がぷつんと切れた。えりかの吐く吐息は扇情的で、吐息を聴いているだけで欲情する。
ぼくは、えりかの胸に手を滑らした。柔らかく控えめに膨らみかけている先端を指で触ると、途端に固くなった。ぼくは、片手でえりかの胸を撫で回しながら、もう片方の胸を舌で舐め回す。指よりも舌の愛撫に、えりかは過敏に反応した。えりかの体は敏感で触った所には鳥肌が立っていた。
「ん……っ」
胸の愛撫をやめたぼくは、えりかの脚を開かせると開かれた足の内側へと体をいれる。えりかは不安そうにぼくを伺うように眺めていた。
えりかの陰部を口で愛撫する事が出来なかった。ーーあの日の出来事を思い出すから。ぼくは、えりかの陰部にある陰核を指で優しく愛撫した。何度も何度も。えりかは声を押し殺し、くぐもった声を上げていく。
数分後、えりかの陰部から水音が微かに聞こえて来た。どうやら、えりかの体は濡れ易いようで、処女のわりに比較的、陰部は潤っていた。
避妊具なんて便利な代物はこの部屋にはなかった。ヴィクトリアの部屋でくすねてくれば良かったとぼくは反省する。
ズボンと下着を手早く床に脱ぎ捨てると、ぼくは勃ち上がった男性器をえりかの女性器にあてがう。もっと丁寧に愛撫をしたかったが。ーーいつ、ゆきにこの事を知られるかが分からないぼくは、焦っていた。
めりめりと男性器で入口を無理矢理こじ開ける。えりかの脚を抱えながら、ぼくはえりかを気遣うように伺った。えりかは痛みに耐えるような声を漏らしていた。性の快感よりも、痛みが勝っているようだった。
男性器の先端を押し込めるように無理矢理、挿入した。えりかの体は普通の女子よりも小さい。それに、ぼくとえりかはまだ子供だ。ーー子供同士で性行為に及んだとしても上手くいきっこない事は分かりきっていた。性器自体が未発達なのだから。
「ぎぃぃっ……か、すか……いたぃよっ」
「息、吐いて下さい……」
素直に従う、えりか。ゆっくりと息を吐いた瞬間、体の力が抜けた。タイミングを見て、ぼくは勢い良く腰をずんと動かした。えりかは、痛みで苦悶の声を上げる。
ぼくは体の動きをぴたりと止めた。開脚されたえりかの女性器には、ぼくの男性器が埋め込まれている。えりかと自分との結合部を見たぼくは、自分の男性器が全て入ったのだと認識した。
「……えりか。全部はいりましたよ」
「痛い……うぅ……かすか、抜いてよ」
「まだ動いてないです。これで終わりじゃないですよ」
「え……? ぃ、いたっ……! ぁやめてっ……んぎっ……!」
結合部が馴染むまで待とうと思ったが、えりかの太腿を両手で掴んで固定するとぼくは体を上下にゆっくりと揺すぶった。揺すぶられるえりかは泣かなかったが、声を殺して激痛に耐えていた。歯を食いしばっている所を見ると、相当な痛みらしいが、男のぼくにはその痛みが分からない。
女性器がねっとりと絡みついて来る。温かく包み込まれて、安心感を覚えた。扇情的なえりかと相まって、ぼくの腰は快感で震えた。ヴィクトリアの時とは違う、快感。気持ちがいいという感覚をこの時、ぼくは初めて身を持って体感した。ーー好きな人と繋がる行為が、こんなにも甘美なものだなんて思わなかった。
ぼくとえりかの吐く吐息は熱く、窓が熱気で曇り始めていた。ぼくは、何度もえりかの中に自分のものを打ち続けた。結合部からは水音が聞こえて来る。何度も何度も、ぼくは体を動かした。
数分間、えりかの体を揺すぶっていたが、ぼくの欲は終わりを迎えようとしていた。唐突に射精したい欲求に駆られる。ぼくは、快感と理性がせめぎ会う中で腰の動きを止める事が出来なかった。だけど、避妊具をつけていない。
臨界点を迎える寸前でぼくは、えりかの中から自分のものを引き抜いて、えりかのお腹の上に射精した。放心状態のえりかは、天井を見上げている。えりかの女性器からは、破瓜の血が流れていて、シーツに赤い染みを作っていた。
足を引きずる、ふらついたえりかの体を清めると横抱きにして、自室に運んだ。ぼくは、えりかをベッドに寝かせると何も声を掛けずに退室する。行為後、えりかは、ぼくと目を合わせようとはしなかった。
♡
その翌日の朝、朝食は無情なまでの赤飯だった。ゆきは上機嫌で、ヴィクトリアからえりかの初潮の件を報告されたと語る。ゆきから祝いの言葉を投げ掛けられる、えりかは。ーーもう何も喋ろうとはしなかった。
そして、青空が広がる晴れた昼頃、えりかは屋敷の屋上から身を投げた。
ぼくは、もう何も驚かなかった。ゆきからの淡々とした説明を聞かされるが、ぼくの心は凍りついていて、特に何の感情も抱かなかったのだ。ーー怒りも、悲しみも、憎しみも。
ヨナを失った時とは違う、言い知れぬ喪失感と虚無感がじんわりと心に滲んで行く中で、無性に泣き出したい気持ちなのに。ーー涙は、一向に出る事はなかった。
「ーー今晩、零時に、ぼくの部屋に来て下さい」
ぼくは、自室にショックで泣きやんだえりかを残して部屋を出た。
えりかは、大人なゆきを汚らわしい対象として嫌悪している。えりかの答えは容易に予想がついた。えりかにとって、その選択肢を選ぶ他ない。
えりかは、選ばないという選択肢を取る事は不可能であり、強制的にぼくを黙って選ぶしか選択肢は残されていなかった。
ーーえりかに対して、「ーーざまあみろ」と思うぼくは、冷酷だろうか。
あの日、ぼくに対して、えりかは「へんたい」だと吐き捨てた。あの言葉の傷は未だに癒えていない。今でも呪いのようにあの言葉に縛られている。
えりかを守ろうと思った、ぼくの真意をえりかは汲み取ってはくれなかった。えりかに憎まれようとも、恨まれようとも、もう構わなかった。このえりかに対する気持ちは八つ当たりに近い。
だけど、それでも、ぼくは。ーーえりかが、好きだった。
ゆきにえりかを奪われるのも時間の問題だ。だったら、その前にえりかを自分のものにしたかった。ーー浅ましいぼくを、冷静なもう一人のぼくが俯瞰するように鑑賞している。
ーーもう、全て、どうでも良かった。
どちらにしろ、もうえりかとは取り返しのつかない所まで来ているのだから。
♡
時計の針は零時を指していた。秒針を刻む音に紛れて扉を叩くノック音が聞こえて来る。ぼくは、シャワーを浴び終わったばかりで髪が濡れていた。その姿で、部屋の扉を開けるとえりかがネグリジェ姿で立っている。えりかの手を掴み、自室にえりかを入れて扉を閉めると、ぼくは鍵を閉めた。
「ーーこんばんは。……覚悟は決まりましたか?」
「……」
「……ああ、そうそう。余り、大きな声を出さないで下さいね」
ぼくは、えりかに淡々と告げると、着たばかりのパジャマの上を床に脱ぎ捨てて上半身裸になった。えりかは、ぼくの胸板を視界に入れると視線を逸らした。どうやら異性の体を見るのは初めての事だったらしい。あからさまに赤面し、ぼくを異性として意識していた。ーー構わず、えりかに言葉で促す。
「ーーさっさと、脱いで下さい。……それとも脱がされたいですか?」
意地悪く煽ると、えりかは眉間に皺を寄せる。明らかに怒っている。そんなえりかを見て、ぼくは軽薄な笑みを浮かべた。
「かすか……ねぇ、やめようよ……。ーー何でこんな事するの?」
「……」
控えめに懇願するえりかにぼくは、萎えた気分になる。一応、男として若干、淡い期待はしていたようだ。性への好奇心というより、好きな人と添い遂げるという行為に夢を抱いていたのかもしれない。恋愛小説のような夢心地な代物だとは思ってはいないが。
「……する気がないなら、部屋から出て行って下さい。ぼくは、明日の朝、ゆきに伝えます。ーーあの事を」
えりかは泣かなかった。ぼくの突き放した言葉に泣くと思ったのに。想定外だったぼくは、驚く。ーー泣き虫で繊細な優しいえりか。本当に大好きで大好きで、仕方がない。
ぼくを見つめると、緊張した素振りでネグリジェを脱ぐ。そのまま自らショーツを脱ぎ捨てた。
「ーー絶対に、言わないで。……後、早く済ませて」
薄暗い室内だったが、えりかの裸体を間近にしたぼくは、今更ながらに罪悪感で一杯になる。何度も見ているえりかの裸なのに、いつもよりも綺麗に感じられた。平らな薄い胸は、微かに膨らんでいる。
えりかをベッドに仰向けで寝かせた。ぼくは、えりかに覆い被さるとえりかに口付けた。えりかは、キスをされた事で驚いた素振りを見せる。ぼくから顔を背けるように唇を離した。好きでもない異性に、キスをされるのは屈辱だったのかもしれない。
「口……開けて下さい」
「……」
ぼくの命令に、えりかは控えめに口を開いた。ぼくは、再度、口付けると舌をえりかの口内にいれる。逃げるえりかの舌を追い掛けて絡ませた。当然、深いキスを知らないえりかは目を白黒とさせる。
「……んんんっ……ふぅっ……はぁ……っ」
えりかから唇を離すと、名残惜しく唾液の糸がぷつんと切れた。えりかの吐く吐息は扇情的で、吐息を聴いているだけで欲情する。
ぼくは、えりかの胸に手を滑らした。柔らかく控えめに膨らみかけている先端を指で触ると、途端に固くなった。ぼくは、片手でえりかの胸を撫で回しながら、もう片方の胸を舌で舐め回す。指よりも舌の愛撫に、えりかは過敏に反応した。えりかの体は敏感で触った所には鳥肌が立っていた。
「ん……っ」
胸の愛撫をやめたぼくは、えりかの脚を開かせると開かれた足の内側へと体をいれる。えりかは不安そうにぼくを伺うように眺めていた。
えりかの陰部を口で愛撫する事が出来なかった。ーーあの日の出来事を思い出すから。ぼくは、えりかの陰部にある陰核を指で優しく愛撫した。何度も何度も。えりかは声を押し殺し、くぐもった声を上げていく。
数分後、えりかの陰部から水音が微かに聞こえて来た。どうやら、えりかの体は濡れ易いようで、処女のわりに比較的、陰部は潤っていた。
避妊具なんて便利な代物はこの部屋にはなかった。ヴィクトリアの部屋でくすねてくれば良かったとぼくは反省する。
ズボンと下着を手早く床に脱ぎ捨てると、ぼくは勃ち上がった男性器をえりかの女性器にあてがう。もっと丁寧に愛撫をしたかったが。ーーいつ、ゆきにこの事を知られるかが分からないぼくは、焦っていた。
めりめりと男性器で入口を無理矢理こじ開ける。えりかの脚を抱えながら、ぼくはえりかを気遣うように伺った。えりかは痛みに耐えるような声を漏らしていた。性の快感よりも、痛みが勝っているようだった。
男性器の先端を押し込めるように無理矢理、挿入した。えりかの体は普通の女子よりも小さい。それに、ぼくとえりかはまだ子供だ。ーー子供同士で性行為に及んだとしても上手くいきっこない事は分かりきっていた。性器自体が未発達なのだから。
「ぎぃぃっ……か、すか……いたぃよっ」
「息、吐いて下さい……」
素直に従う、えりか。ゆっくりと息を吐いた瞬間、体の力が抜けた。タイミングを見て、ぼくは勢い良く腰をずんと動かした。えりかは、痛みで苦悶の声を上げる。
ぼくは体の動きをぴたりと止めた。開脚されたえりかの女性器には、ぼくの男性器が埋め込まれている。えりかと自分との結合部を見たぼくは、自分の男性器が全て入ったのだと認識した。
「……えりか。全部はいりましたよ」
「痛い……うぅ……かすか、抜いてよ」
「まだ動いてないです。これで終わりじゃないですよ」
「え……? ぃ、いたっ……! ぁやめてっ……んぎっ……!」
結合部が馴染むまで待とうと思ったが、えりかの太腿を両手で掴んで固定するとぼくは体を上下にゆっくりと揺すぶった。揺すぶられるえりかは泣かなかったが、声を殺して激痛に耐えていた。歯を食いしばっている所を見ると、相当な痛みらしいが、男のぼくにはその痛みが分からない。
女性器がねっとりと絡みついて来る。温かく包み込まれて、安心感を覚えた。扇情的なえりかと相まって、ぼくの腰は快感で震えた。ヴィクトリアの時とは違う、快感。気持ちがいいという感覚をこの時、ぼくは初めて身を持って体感した。ーー好きな人と繋がる行為が、こんなにも甘美なものだなんて思わなかった。
ぼくとえりかの吐く吐息は熱く、窓が熱気で曇り始めていた。ぼくは、何度もえりかの中に自分のものを打ち続けた。結合部からは水音が聞こえて来る。何度も何度も、ぼくは体を動かした。
数分間、えりかの体を揺すぶっていたが、ぼくの欲は終わりを迎えようとしていた。唐突に射精したい欲求に駆られる。ぼくは、快感と理性がせめぎ会う中で腰の動きを止める事が出来なかった。だけど、避妊具をつけていない。
臨界点を迎える寸前でぼくは、えりかの中から自分のものを引き抜いて、えりかのお腹の上に射精した。放心状態のえりかは、天井を見上げている。えりかの女性器からは、破瓜の血が流れていて、シーツに赤い染みを作っていた。
足を引きずる、ふらついたえりかの体を清めると横抱きにして、自室に運んだ。ぼくは、えりかをベッドに寝かせると何も声を掛けずに退室する。行為後、えりかは、ぼくと目を合わせようとはしなかった。
♡
その翌日の朝、朝食は無情なまでの赤飯だった。ゆきは上機嫌で、ヴィクトリアからえりかの初潮の件を報告されたと語る。ゆきから祝いの言葉を投げ掛けられる、えりかは。ーーもう何も喋ろうとはしなかった。
そして、青空が広がる晴れた昼頃、えりかは屋敷の屋上から身を投げた。
ぼくは、もう何も驚かなかった。ゆきからの淡々とした説明を聞かされるが、ぼくの心は凍りついていて、特に何の感情も抱かなかったのだ。ーー怒りも、悲しみも、憎しみも。
ヨナを失った時とは違う、言い知れぬ喪失感と虚無感がじんわりと心に滲んで行く中で、無性に泣き出したい気持ちなのに。ーー涙は、一向に出る事はなかった。
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