108 / 113
番外編『魔法使いがいく!』
16
しおりを挟む
「ほ、報告!せ、聖騎士殿が…どうやら敗北したようです!」
「なんだと!?あの、聖騎士が…あの化物が、敗けただと!?」
「し、司令官…!ここは撤退した方が…!」
「敵が王都を包囲する前に、どうぞご決断を…!」
聖騎士が敗れ去ってから数分後。
A国の王都内、要人達が集まる会議室内は混乱に包まれていた。
「…くっ…!どこだ!どこで作戦が狂った!?完璧だったはず!あと港町一つを残すのみだったはずでは…!!」
「司令官!少しでも早く英断を!」
悔しがるおじさんを急かすように周りの人達が指示を求める。
その頃、王都の外では…
「北より王都包囲作戦の部隊が到着した。と報告がありました」
「同じく西より、部隊が到着したとの報告が!」
「東側はあと一時間もしない内に到着するようです!」
敵の陣営の捕縛作戦を見ながら彼は兵士達から次の作戦への準備状況の報告を受けていた。
「残るは南か…人数は?」
「北より1800名、東より3300名、西より3100名、南より800名…我々を合わせて計9005名となります」
彼の問いに兵士は捕虜の運搬時の人数を差し引いた数字で報告する。
「敵の数の推測は?」
「はっ!王都内の兵数はおよそ3000から5000ほどだと思われます!」
「…そうか、部隊は到着次第待機。これより第二作戦、降伏の勧告を始める」
「…分かりました」
彼は兵士の報告を受けて近くにいた『大将』と表示されてる男に指示をした。
「…では、参りましょうか」
「本当に私が行かねばならんのか!?」
「お嬢様、私も付いて参りますので…」
『大将』と表示されてる男の言葉に少女が抵抗するも護衛の青年に諭される。
「なぜ私なのだ!」
「相手のご指名なので…戦闘能力の無い人間を使者にしないと話を聞かない、と…」
「だが…!」
青年が宥めるように言うも、やはり命がかかってるからか少女はゴネる。
「俺が行ってもいいが、戦いになれば城下町や城が大変な事になるぞ。それでもいいか?」
「…うー…!」
「我が娘よ、戦争とてルールはある…使者を傷つけようものなら世界各国から非難を浴びるのだ」
「…お父様……分かりました。例えコレで死んでも名誉な戦死…私も王族として恥ずかしくない行動を取ります!」
彼と王様による説得で覚悟が決まったのか少女は恐怖心を打ち消すように声を張った。
「なんだと!?あの、聖騎士が…あの化物が、敗けただと!?」
「し、司令官…!ここは撤退した方が…!」
「敵が王都を包囲する前に、どうぞご決断を…!」
聖騎士が敗れ去ってから数分後。
A国の王都内、要人達が集まる会議室内は混乱に包まれていた。
「…くっ…!どこだ!どこで作戦が狂った!?完璧だったはず!あと港町一つを残すのみだったはずでは…!!」
「司令官!少しでも早く英断を!」
悔しがるおじさんを急かすように周りの人達が指示を求める。
その頃、王都の外では…
「北より王都包囲作戦の部隊が到着した。と報告がありました」
「同じく西より、部隊が到着したとの報告が!」
「東側はあと一時間もしない内に到着するようです!」
敵の陣営の捕縛作戦を見ながら彼は兵士達から次の作戦への準備状況の報告を受けていた。
「残るは南か…人数は?」
「北より1800名、東より3300名、西より3100名、南より800名…我々を合わせて計9005名となります」
彼の問いに兵士は捕虜の運搬時の人数を差し引いた数字で報告する。
「敵の数の推測は?」
「はっ!王都内の兵数はおよそ3000から5000ほどだと思われます!」
「…そうか、部隊は到着次第待機。これより第二作戦、降伏の勧告を始める」
「…分かりました」
彼は兵士の報告を受けて近くにいた『大将』と表示されてる男に指示をした。
「…では、参りましょうか」
「本当に私が行かねばならんのか!?」
「お嬢様、私も付いて参りますので…」
『大将』と表示されてる男の言葉に少女が抵抗するも護衛の青年に諭される。
「なぜ私なのだ!」
「相手のご指名なので…戦闘能力の無い人間を使者にしないと話を聞かない、と…」
「だが…!」
青年が宥めるように言うも、やはり命がかかってるからか少女はゴネる。
「俺が行ってもいいが、戦いになれば城下町や城が大変な事になるぞ。それでもいいか?」
「…うー…!」
「我が娘よ、戦争とてルールはある…使者を傷つけようものなら世界各国から非難を浴びるのだ」
「…お父様……分かりました。例えコレで死んでも名誉な戦死…私も王族として恥ずかしくない行動を取ります!」
彼と王様による説得で覚悟が決まったのか少女は恐怖心を打ち消すように声を張った。
0
お気に入りに追加
205
あなたにおすすめの小説
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い
平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。
かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
転生させて貰ったけど…これやりたかった事…だっけ?
N
ファンタジー
目が覚めたら…目の前には白い球が、、
生まれる世界が間違っていたって⁇
自分が好きだった漫画の中のような世界に転生出来るって⁈
嬉しいけど…これは一旦落ち着いてチートを勝ち取って最高に楽しい人生勝ち組にならねば!!
そう意気込んで転生したものの、気がついたら………
大切な人生の相棒との出会いや沢山の人との出会い!
そして転生した本当の理由はいつ分かるのか…!!
ーーーーーーーーーーーーーー
※誤字・脱字多いかもしれません💦
(教えて頂けたらめっちゃ助かります…)
※自分自身が句読点・改行多めが好きなのでそうしています、読みにくかったらすみません
家族全員異世界へ転移したが、その世界で父(魔王)母(勇者)だった…らしい~妹は聖女クラスの魔力持ち!?俺はどうなんですかね?遠い目~
厘/りん
ファンタジー
ある休日、家族でお昼ご飯を食べていたらいきなり異世界へ転移した。俺(長男)カケルは日本と全く違う異世界に動揺していたが、父と母の様子がおかしかった。なぜか、やけに落ち着いている。問い詰めると、もともと父は異世界人だった(らしい)。信じられない!
☆第4回次世代ファンタジーカップ
142位でした。ありがとう御座いました。
★Nolaノベルさん•なろうさんに編集して掲載中。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
婚約破棄されて異世界トリップしたけど猫に囲まれてスローライフ満喫しています
葉柚
ファンタジー
婚約者の二股により婚約破棄をされた33才の真由は、突如異世界に飛ばされた。
そこはど田舎だった。
住む家と土地と可愛い3匹の猫をもらった真由は、猫たちに囲まれてストレスフリーなスローライフ生活を送る日常を送ることになった。
レコンティーニ王国は猫に優しい国です。
小説家になろう様にも掲載してます。
魔力吸収体質が厄介すぎて追放されたけど、創造スキルに進化したので、もふもふライフを送ることにしました
うみ
ファンタジー
魔力吸収能力を持つリヒトは、魔力が枯渇して「魔法が使えなくなる」という理由で街はずれでひっそりと暮らしていた。
そんな折、どす黒い魔力である魔素溢れる魔境が拡大してきていたため、領主から魔境へ向かえと追い出されてしまう。
魔境の入り口に差し掛かった時、全ての魔素が主人公に向けて流れ込み、魔力吸収能力がオーバーフローし覚醒する。
その結果、リヒトは有り余る魔力を使って妄想を形にする力「創造スキル」を手に入れたのだった。
魔素の無くなった魔境は元の大自然に戻り、街に戻れない彼はここでノンビリ生きていく決意をする。
手に入れた力で高さ333メートルもある建物を作りご満悦の彼の元へ、邪神と名乗る白猫にのった小動物や、獣人の少女が訪れ、更には豊富な食糧を嗅ぎつけたゴブリンの大軍が迫って来て……。
いつしかリヒトは魔物たちから魔王と呼ばるようになる。それに伴い、333メートルの建物は魔王城として畏怖されるようになっていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる