14 / 113
14
しおりを挟む
「一応まだあるけど…食べる?」
「ぜひ!…ところで、コレはなんて料理だ?」
彼女の言葉に男はテーブルをバン!と叩き身を乗り出した。
「私の所ではカルボナーラって言ってたかな…ここじゃ、フラジトーレ風ガルバトス?」
「なるほど、フラジトーレ風のガルバトスか…」
「あとフループ、とレシャタね」
空になった皿にカルボナーラを移した彼女は小皿に入ってるコンソメスープとサラダを男の前に置く。
そして彼女は大皿に料理を盛り、ソレを持って再び外に出る。
「ふぅ…食べた食べた」
「お腹いっぱいになったんなら山から出て行ってくれる?」
お腹を押さえている男に彼女は自分の分の料理を皿に盛りながら言った。
「…なにかあるのか?」
「…麓の看板見なかったの?」
不思議そうに聞き返した男に彼女が呆れたように返す。
「麓の看板…?そういえばそんなのがあったな……もしかして私有地とかか?」
男は思い出すように首を傾げて彼女に聞く。
「私有地では無いけど…魔物が住み着いてるから、なるべく刺激させないために」
面倒な事になる前に出て行って…と彼女は追い払うように手を振る。
「…じゃあ魔物達を刺激させなければ出ていかなくても良いのか?」
「そうなるね」
「よし…なら仲良くなって来る」
男は彼女の言葉に頷くといきなり外に出て行った。
「…出て行くって選択肢は無いの?」
外で恐る恐る魔物の頭を撫でようとしてる男を見ながら彼女は皿を片手に呆れたように呟く。
「ふむ…魔物はもっと凶暴だったハズだが…」
男は『Lv11』と表示されてるまだ子供の魔物に唸られながらも触ろうして零す。
「嫌がってはいるが、襲う気はなさそうだ」
「嫌がってるって分かってんなら止めろよ」
冷静に分析している男の言葉に彼女はツッコむ。
「…っ!…よ、よーしよし、怖かったねー…」
なぜか自分にすり寄ってきた魔物に彼女は一瞬ビクッと驚くも頭を撫でる。
「…魔物に懐かれているとは…」
「いやいや、こんな風に近づかれたのは初めてだけど…」
男の意外そうな呟きに軽く否定をして彼女は魔物から離れた。
「よし、俺も…」
意を決したように男は魔物に近づくも唸られて警戒される。
「…なぜだ…」
「なぜだ…って…その不思議に思える頭が凄いよ」
傷ついたように魔物から離れた男に彼女は呆れながら返して家の中に戻った。
「?どこかに行くのか?」
再び外に出てきた彼女を見て男が不思議そうに聞いてきた。
「ちょっとね」
「どこへ行くんだ?」
彼女が適当に返して歩き出すと後ろから男がついてくる。
「…なんでついてくんの?」
「え?…いや、気になるから…」
睨むような彼女の冷たい目に男は一瞬たじろぎ恐る恐る返した。
「ぜひ!…ところで、コレはなんて料理だ?」
彼女の言葉に男はテーブルをバン!と叩き身を乗り出した。
「私の所ではカルボナーラって言ってたかな…ここじゃ、フラジトーレ風ガルバトス?」
「なるほど、フラジトーレ風のガルバトスか…」
「あとフループ、とレシャタね」
空になった皿にカルボナーラを移した彼女は小皿に入ってるコンソメスープとサラダを男の前に置く。
そして彼女は大皿に料理を盛り、ソレを持って再び外に出る。
「ふぅ…食べた食べた」
「お腹いっぱいになったんなら山から出て行ってくれる?」
お腹を押さえている男に彼女は自分の分の料理を皿に盛りながら言った。
「…なにかあるのか?」
「…麓の看板見なかったの?」
不思議そうに聞き返した男に彼女が呆れたように返す。
「麓の看板…?そういえばそんなのがあったな……もしかして私有地とかか?」
男は思い出すように首を傾げて彼女に聞く。
「私有地では無いけど…魔物が住み着いてるから、なるべく刺激させないために」
面倒な事になる前に出て行って…と彼女は追い払うように手を振る。
「…じゃあ魔物達を刺激させなければ出ていかなくても良いのか?」
「そうなるね」
「よし…なら仲良くなって来る」
男は彼女の言葉に頷くといきなり外に出て行った。
「…出て行くって選択肢は無いの?」
外で恐る恐る魔物の頭を撫でようとしてる男を見ながら彼女は皿を片手に呆れたように呟く。
「ふむ…魔物はもっと凶暴だったハズだが…」
男は『Lv11』と表示されてるまだ子供の魔物に唸られながらも触ろうして零す。
「嫌がってはいるが、襲う気はなさそうだ」
「嫌がってるって分かってんなら止めろよ」
冷静に分析している男の言葉に彼女はツッコむ。
「…っ!…よ、よーしよし、怖かったねー…」
なぜか自分にすり寄ってきた魔物に彼女は一瞬ビクッと驚くも頭を撫でる。
「…魔物に懐かれているとは…」
「いやいや、こんな風に近づかれたのは初めてだけど…」
男の意外そうな呟きに軽く否定をして彼女は魔物から離れた。
「よし、俺も…」
意を決したように男は魔物に近づくも唸られて警戒される。
「…なぜだ…」
「なぜだ…って…その不思議に思える頭が凄いよ」
傷ついたように魔物から離れた男に彼女は呆れながら返して家の中に戻った。
「?どこかに行くのか?」
再び外に出てきた彼女を見て男が不思議そうに聞いてきた。
「ちょっとね」
「どこへ行くんだ?」
彼女が適当に返して歩き出すと後ろから男がついてくる。
「…なんでついてくんの?」
「え?…いや、気になるから…」
睨むような彼女の冷たい目に男は一瞬たじろぎ恐る恐る返した。
10
お気に入りに追加
205
あなたにおすすめの小説
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い
平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。
かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。
母親に家を追い出されたので、勝手に生きる!!(泣きついて来ても、助けてやらない)
いくみ
ファンタジー
実母に家を追い出された。
全く親父の奴!勝手に消えやがって!
親父が帰ってこなくなったから、実母が再婚したが……。その再婚相手は働きもせずに好き勝手する男だった。
俺は消えた親父から母と頼むと、言われて。
母を守ったつもりだったが……出て行けと言われた……。
なんだこれ!俺よりもその男とできた子供の味方なんだな?
なら、出ていくよ!
俺が居なくても食って行けるなら勝手にしろよ!
これは、のんびり気ままに冒険をする男の話です。
カクヨム様にて先行掲載中です。
不定期更新です。
転生させて貰ったけど…これやりたかった事…だっけ?
N
ファンタジー
目が覚めたら…目の前には白い球が、、
生まれる世界が間違っていたって⁇
自分が好きだった漫画の中のような世界に転生出来るって⁈
嬉しいけど…これは一旦落ち着いてチートを勝ち取って最高に楽しい人生勝ち組にならねば!!
そう意気込んで転生したものの、気がついたら………
大切な人生の相棒との出会いや沢山の人との出会い!
そして転生した本当の理由はいつ分かるのか…!!
ーーーーーーーーーーーーーー
※誤字・脱字多いかもしれません💦
(教えて頂けたらめっちゃ助かります…)
※自分自身が句読点・改行多めが好きなのでそうしています、読みにくかったらすみません
家族全員異世界へ転移したが、その世界で父(魔王)母(勇者)だった…らしい~妹は聖女クラスの魔力持ち!?俺はどうなんですかね?遠い目~
厘/りん
ファンタジー
ある休日、家族でお昼ご飯を食べていたらいきなり異世界へ転移した。俺(長男)カケルは日本と全く違う異世界に動揺していたが、父と母の様子がおかしかった。なぜか、やけに落ち着いている。問い詰めると、もともと父は異世界人だった(らしい)。信じられない!
☆第4回次世代ファンタジーカップ
142位でした。ありがとう御座いました。
★Nolaノベルさん•なろうさんに編集して掲載中。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
婚約破棄されて異世界トリップしたけど猫に囲まれてスローライフ満喫しています
葉柚
ファンタジー
婚約者の二股により婚約破棄をされた33才の真由は、突如異世界に飛ばされた。
そこはど田舎だった。
住む家と土地と可愛い3匹の猫をもらった真由は、猫たちに囲まれてストレスフリーなスローライフ生活を送る日常を送ることになった。
レコンティーニ王国は猫に優しい国です。
小説家になろう様にも掲載してます。
魔力吸収体質が厄介すぎて追放されたけど、創造スキルに進化したので、もふもふライフを送ることにしました
うみ
ファンタジー
魔力吸収能力を持つリヒトは、魔力が枯渇して「魔法が使えなくなる」という理由で街はずれでひっそりと暮らしていた。
そんな折、どす黒い魔力である魔素溢れる魔境が拡大してきていたため、領主から魔境へ向かえと追い出されてしまう。
魔境の入り口に差し掛かった時、全ての魔素が主人公に向けて流れ込み、魔力吸収能力がオーバーフローし覚醒する。
その結果、リヒトは有り余る魔力を使って妄想を形にする力「創造スキル」を手に入れたのだった。
魔素の無くなった魔境は元の大自然に戻り、街に戻れない彼はここでノンビリ生きていく決意をする。
手に入れた力で高さ333メートルもある建物を作りご満悦の彼の元へ、邪神と名乗る白猫にのった小動物や、獣人の少女が訪れ、更には豊富な食糧を嗅ぎつけたゴブリンの大軍が迫って来て……。
いつしかリヒトは魔物たちから魔王と呼ばるようになる。それに伴い、333メートルの建物は魔王城として畏怖されるようになっていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる