538 / 556
538
しおりを挟む
「ん?そういえばマイヤー殿は?」
「ふふ…兄様はこの前からずっと聖石の研究に躍起になっております。『このままではウミハラ殿に負けてしまう』と…負けず嫌いですからね…」
ウミハラ殿に任せておけばいいのに…と、教国の第一王子と双子の第一王女はモニクァの王子の問いに笑いながら答える。
「あー、ソレなんだけど…俺らねぇ、そろそろ国に帰ろうかと思ってんのよ」
「「「「国に!?」」」」
「…なんで驚いているのですか?彼にも帰る故郷ぐらいあるでしょう?」
俺が本題をサラッと話すと王子達の反応が被り、王女は不思議そうに聞いた。
「い、いや…そうなんだが…確かにそう言われると…しかし…」
「…ウミハラ殿の生まれ故郷の話は聞いた事がなかったもので…」
「あー、まああんまり話しても無意味だから何も言わなかった…って事もあるから…」
モニクァとトルツの王子が衝撃覚めやらぬ感じで呟くので、俺は言い訳のように理由を話す。
「それで?帰国はいつになる予定だ?」
「早くて一週間ぐらいだね。遅いともう少しかかるかもしれない」
「いつごろ戻ってくる予定ですか?」
ドロウィンの王子の問いに予想で返すと王女は料理長みたく俺が戻って来る前提で聞いてきた。
「そこはちょっと分からねーな。今までみたくいつでも戻って来れるんならわざわざこんな報告なんてしなくていいし」
「…確かに。浅慮でした…反省します」
「やはりウミハラ殿みたいな偉大な人材をそう簡単には手放すような事はしないか…どこの国だ?外交で交渉すれば短期でも構わないし、なんならこちらから出向くという考えもあるが」
「「「確かに!」」」
俺の返答に王女が謝るとトルツの王子が国に交渉するような事を言い出すと他の王子も『その手があったか!』みたいな感じで賛同する。
「俺らは日本って国から来たんだけど」
「「「「「ニホン?」」」」」
「…初めて聞く名だ」
「…私もです」
「うむ…そのような国は聞いた事が無い」
「自分も」
「私もだ」
俺が出身国の国名を教えるもこの世界の住民達からしたら異世界にある国なので…
当然みんな不思議そうな反応をした。
「なんせ極東の小さな島国だからね。まあどこから見て極東なのか分からないけど…あと多分鎖国状態だろうし、知らないのも無理はないよ」
「なるほど…神秘的な国ですのね」
俺は適当な感じでこの世界に当てはまりそうな予想をしながら話すと王女が微笑んでよく分からない事を言う。
「…今の話のどこに神秘性が…?カケラも無かったと思うけど…?」
「ウミハラ殿や英雄殿達が埋もれるほどならば十分に神秘的だろう」
「…まるで、妖精の国…」
俺が呆れながら呟くとモニクァの王子が笑いながら王女の考えに肯定するよう返し、ワウシャープの王子がネバーランド的な事を言い出す。
「いや俺らどう見ても人間じゃん」
「ただの例え話だ。いや、本当に人間なのか…?」
「人間だよ!」
「「「ははは!」」」
俺の否定的な言葉にドロウィンの王子も笑いながら解説するように言うが、なぜかボケてくるので俺がツッコミを入れるとみんなが笑う。
「ふふ…兄様はこの前からずっと聖石の研究に躍起になっております。『このままではウミハラ殿に負けてしまう』と…負けず嫌いですからね…」
ウミハラ殿に任せておけばいいのに…と、教国の第一王子と双子の第一王女はモニクァの王子の問いに笑いながら答える。
「あー、ソレなんだけど…俺らねぇ、そろそろ国に帰ろうかと思ってんのよ」
「「「「国に!?」」」」
「…なんで驚いているのですか?彼にも帰る故郷ぐらいあるでしょう?」
俺が本題をサラッと話すと王子達の反応が被り、王女は不思議そうに聞いた。
「い、いや…そうなんだが…確かにそう言われると…しかし…」
「…ウミハラ殿の生まれ故郷の話は聞いた事がなかったもので…」
「あー、まああんまり話しても無意味だから何も言わなかった…って事もあるから…」
モニクァとトルツの王子が衝撃覚めやらぬ感じで呟くので、俺は言い訳のように理由を話す。
「それで?帰国はいつになる予定だ?」
「早くて一週間ぐらいだね。遅いともう少しかかるかもしれない」
「いつごろ戻ってくる予定ですか?」
ドロウィンの王子の問いに予想で返すと王女は料理長みたく俺が戻って来る前提で聞いてきた。
「そこはちょっと分からねーな。今までみたくいつでも戻って来れるんならわざわざこんな報告なんてしなくていいし」
「…確かに。浅慮でした…反省します」
「やはりウミハラ殿みたいな偉大な人材をそう簡単には手放すような事はしないか…どこの国だ?外交で交渉すれば短期でも構わないし、なんならこちらから出向くという考えもあるが」
「「「確かに!」」」
俺の返答に王女が謝るとトルツの王子が国に交渉するような事を言い出すと他の王子も『その手があったか!』みたいな感じで賛同する。
「俺らは日本って国から来たんだけど」
「「「「「ニホン?」」」」」
「…初めて聞く名だ」
「…私もです」
「うむ…そのような国は聞いた事が無い」
「自分も」
「私もだ」
俺が出身国の国名を教えるもこの世界の住民達からしたら異世界にある国なので…
当然みんな不思議そうな反応をした。
「なんせ極東の小さな島国だからね。まあどこから見て極東なのか分からないけど…あと多分鎖国状態だろうし、知らないのも無理はないよ」
「なるほど…神秘的な国ですのね」
俺は適当な感じでこの世界に当てはまりそうな予想をしながら話すと王女が微笑んでよく分からない事を言う。
「…今の話のどこに神秘性が…?カケラも無かったと思うけど…?」
「ウミハラ殿や英雄殿達が埋もれるほどならば十分に神秘的だろう」
「…まるで、妖精の国…」
俺が呆れながら呟くとモニクァの王子が笑いながら王女の考えに肯定するよう返し、ワウシャープの王子がネバーランド的な事を言い出す。
「いや俺らどう見ても人間じゃん」
「ただの例え話だ。いや、本当に人間なのか…?」
「人間だよ!」
「「「ははは!」」」
俺の否定的な言葉にドロウィンの王子も笑いながら解説するように言うが、なぜかボケてくるので俺がツッコミを入れるとみんなが笑う。
0
お気に入りに追加
329
あなたにおすすめの小説
女神のお気に入り少女、異世界で奮闘する。(仮)
土岡太郎
ファンタジー
自分の先祖の立派な生き方に憧れていた高校生の少女が、ある日子供助けて死んでしまう。
死んだ先で出会った別の世界の女神はなぜか彼女を気に入っていて、自分の世界で立派な女性として活躍ができるようにしてくれるという。ただし、女神は努力してこそ認められるという考え方なので最初から無双できるほどの能力を与えてくれなかった。少女は憧れの先祖のような立派な人になれるように異世界で愉快で頼れる仲間達と頑張る物語。 でも女神のお気に入りなので無双します。
*10/17 第一話から修正と改訂を初めています。よければ、読み直してみてください。
*R-15としていますが、読む人によってはそう感じるかもしないと思いそうしています。
あと少しパロディもあります。
小説家になろう様、カクヨム様、ノベルアップ+様でも投稿しています。
YouTubeで、ゆっくりを使った音読を始めました。
良ければ、視聴してみてください。
【ゆっくり音読自作小説】女神のお気に入り少女、異世界で奮闘する。(仮)
https://youtu.be/cWCv2HSzbgU
それに伴って、プロローグから修正をはじめました。
ツイッター始めました。 https://twitter.com/tero_oo
スマートシステムで異世界革命
小川悟
ファンタジー
/// 毎日19時に投稿する予定です。 ///
★☆★ システム開発の天才!異世界転移して魔法陣構築で生産チート! ★☆★
新道亘《シンドウアタル》は、自分でも気が付かないうちにボッチ人生を歩み始めていた。
それならボッチ卒業の為に、現実世界のしがらみを全て捨て、新たな人生を歩もうとしたら、異世界女神と事故で現実世界のすべてを捨て、やり直すことになってしまった。
異世界に行くために、新たなスキルを神々と作ったら、とんでもなく生産チートなスキルが出来上がる。
スマフォのような便利なスキルで異世界に生産革命を起こします!
序章(全5話)異世界転移までの神々とのお話しです
第1章(全12話+1話)転生した場所での検証と訓練
第2章(全13話+1話)滞在先の街と出会い
第3章(全44話+4話)遺産活用と結婚
第4章(全17話)ダンジョン探索
第5章(執筆中)公的ギルド?
※第3章以降は少し内容が過激になってきます。
上記はあくまで予定です。
カクヨムでも投稿しています。
俺の店の屋根裏がいろんな異世界ダンジョンの安全地帯らしいから、握り飯を差し入れてる。
網野ホウ
ファンタジー
【小説家になろう】さまにて作品を先行投稿しています。
俺、畑中幸司。
過疎化が進む雪国の田舎町の雑貨屋をしてる。
来客が少ないこの店なんだが、その屋根裏では人間じゃない人達でいつも賑わってる。
賑わってるって言うか……祖母ちゃんの頼みで引き継いだ、握り飯の差し入れの仕事が半端ない。
食費もかかるんだが、そんなある日、エルフの女の子が手伝いを申し出て……。
まぁ退屈しない日常、おくってるよ。
アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~
明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!!
『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。
無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。
破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。
「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」
【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?
隠密スキルでコレクター道まっしぐら
たまき 藍
ファンタジー
没落寸前の貴族に生まれた少女は、世にも珍しい”見抜く眼”を持っていた。
その希少性から隠し、閉じ込められて5つまで育つが、いよいよ家計が苦しくなり、人買いに売られてしまう。
しかし道中、隊商は強力な魔物に襲われ壊滅。少女だけが生き残った。
奇しくも自由を手にした少女は、姿を隠すため、魔物はびこる森へと駆け出した。
これはそんな彼女が森に入って10年後、サバイバル生活の中で隠密スキルを極め、立派な素材コレクターに成長してからのお話。
喰らう度強くなるボクと姉属性の女神様と異世界と。〜食べた者のスキルを奪うボクが異世界で自由気ままに冒険する!!〜
田所浩一郎
ファンタジー
中学でいじめられていた少年冥矢は女神のミスによりできた空間の歪みに巻き込まれ命を落としてしまう。
謝罪代わりに与えられたスキル、《喰らう者》は食べた存在のスキルを使い更にレベルアップすることのできるチートスキルだった!
異世界に転生させてもらうはずだったがなんと女神様もついてくる事態に!?
地球にはない自然や生き物に魔物。それにまだ見ぬ珍味達。
冥矢は心を踊らせ好奇心を満たす冒険へと出るのだった。これからずっと側に居ることを約束した女神様と共に……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる