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「…お、多分アレだ」
「お。見えたか?」
見張りの兵がかなり先の距離で魔獣の群れと、ソレと戦ってる人達を発見したので俺が報せると柴田が助手席に来て尋ねる。
「なんかめっちゃ魔獣に追われてるんだけど」
「…もしかしてアレか?」
「マジでピンチじゃん」
車のスピードを落としながら報告すると普通に見える距離になって藤原が微妙な顔で聞くと柴田も微妙な顔で言う。
「おーい!駒込生きてっかー?」
「…!藤原!もう来たのかよ!」
「…駒込ー!とりあえずみんな集めてコッチこーい!」
「オッケー!!」
近くで車を止めたら藤原が真っ先に降りて手を振りながら大声を出し、馬車の近くで魔獣と戦ってる駒込が振り向くので…
俺は魔導兵を5体召喚して魔法を使うよう指示してから手を振って駒込にも指示を出した。
「…海、大丈夫か?あの数の魔獣までコッチ来んぞ?」
「まー、30体ぐらいだし大丈夫だろ。それより柴、範囲攻撃とダメージ…あと体重も縛ってくれ」
「オッケー」
「範囲は350mぐらいだったな?俺らも行こうぜ」
「よっしゃ、行くか」
「おうよ」
柴田の不安そうな確認に俺が楽観的に返して歩き出すと柴田と藤原もやる気を出したようについて来る。
「おい海原!言われた通りみんなで来たけどどうすんだ!?」
「みんな伏せろ!!」
「「は?」」
「あ、お前らはいいや」
馬車や積荷と一緒に走って来た駒込の確認に俺が大声で指示を出すと集まった冒険者や駒込は一斉に地面に伏せるも…
藤原と柴田はポカーンとしてるので除外するように言うと兵が魔法を発動させた。
「うおっ!」
「なんだ!?」
「突風!?」
風魔法で軽く竜巻を起こすと冒険者達が驚くが人が飛ばされるほどの強風にはしてないのでスルー。
「おおー、なるほどね」
「だから体重を縛ったのか…」
魔獣達が風に巻き上げられて行く様子を見ながら藤原と柴田が意外そうに言う。
「あれ?でもじゃあなんで柴は飛ばされてねーんだ?」
「俺の足見てみ」
「…あー…」
藤原の疑問に柴田が自分の足元を指差しながら言うと、柴田の靴に草が絡みついてる様子を見て藤原は納得する。
「上に引っ張られる感覚はあるんだけど、草が引っかかってるおかげで飛ばされずに済んでるワケよ」
「いやー、魔法ってマジで便利だな」
柴田が状況を説明するとアッチ側に遠ざかりながら徐々に勢力を増していく竜巻を見ながら藤原が感心したように返す。
「あの強さなら柴のスキルの範囲外に出ても多分しばらくは大丈夫だろ」
「…もう立ち上がっても大丈夫か?」
「おう」
「ふー!助かったぜ!お前らのおかげだな!」
俺の言葉を聞いて駒込が確認してくるので軽い感じで了承すると…
駒込は立ち上がって安堵の息を吐いた後にお礼の言葉を言ってきた。
「にしてもよくこんな短時間で来れたな?早くても明日ぐらいだと思ったんだが…」
「車!車でしょ?車!」
駒込が疑問を聞くと佐藤が断定するように言いながら馬車から降りて来る。
「お、佐藤無事だったか」
「駒込君のおかげでね!でも海原達が来てくれなかったらヤバかったかも」
「いやー、でも海原の装備が無かったらアウトだったな。借金してでも買った甲斐があったぜ」
今生き残ってる人達も魔鉱石製の装備を持ってる人達だからな…と、駒込は後ろを振り返って冒険者達を見ながら状況を報告した。
「お。見えたか?」
見張りの兵がかなり先の距離で魔獣の群れと、ソレと戦ってる人達を発見したので俺が報せると柴田が助手席に来て尋ねる。
「なんかめっちゃ魔獣に追われてるんだけど」
「…もしかしてアレか?」
「マジでピンチじゃん」
車のスピードを落としながら報告すると普通に見える距離になって藤原が微妙な顔で聞くと柴田も微妙な顔で言う。
「おーい!駒込生きてっかー?」
「…!藤原!もう来たのかよ!」
「…駒込ー!とりあえずみんな集めてコッチこーい!」
「オッケー!!」
近くで車を止めたら藤原が真っ先に降りて手を振りながら大声を出し、馬車の近くで魔獣と戦ってる駒込が振り向くので…
俺は魔導兵を5体召喚して魔法を使うよう指示してから手を振って駒込にも指示を出した。
「…海、大丈夫か?あの数の魔獣までコッチ来んぞ?」
「まー、30体ぐらいだし大丈夫だろ。それより柴、範囲攻撃とダメージ…あと体重も縛ってくれ」
「オッケー」
「範囲は350mぐらいだったな?俺らも行こうぜ」
「よっしゃ、行くか」
「おうよ」
柴田の不安そうな確認に俺が楽観的に返して歩き出すと柴田と藤原もやる気を出したようについて来る。
「おい海原!言われた通りみんなで来たけどどうすんだ!?」
「みんな伏せろ!!」
「「は?」」
「あ、お前らはいいや」
馬車や積荷と一緒に走って来た駒込の確認に俺が大声で指示を出すと集まった冒険者や駒込は一斉に地面に伏せるも…
藤原と柴田はポカーンとしてるので除外するように言うと兵が魔法を発動させた。
「うおっ!」
「なんだ!?」
「突風!?」
風魔法で軽く竜巻を起こすと冒険者達が驚くが人が飛ばされるほどの強風にはしてないのでスルー。
「おおー、なるほどね」
「だから体重を縛ったのか…」
魔獣達が風に巻き上げられて行く様子を見ながら藤原と柴田が意外そうに言う。
「あれ?でもじゃあなんで柴は飛ばされてねーんだ?」
「俺の足見てみ」
「…あー…」
藤原の疑問に柴田が自分の足元を指差しながら言うと、柴田の靴に草が絡みついてる様子を見て藤原は納得する。
「上に引っ張られる感覚はあるんだけど、草が引っかかってるおかげで飛ばされずに済んでるワケよ」
「いやー、魔法ってマジで便利だな」
柴田が状況を説明するとアッチ側に遠ざかりながら徐々に勢力を増していく竜巻を見ながら藤原が感心したように返す。
「あの強さなら柴のスキルの範囲外に出ても多分しばらくは大丈夫だろ」
「…もう立ち上がっても大丈夫か?」
「おう」
「ふー!助かったぜ!お前らのおかげだな!」
俺の言葉を聞いて駒込が確認してくるので軽い感じで了承すると…
駒込は立ち上がって安堵の息を吐いた後にお礼の言葉を言ってきた。
「にしてもよくこんな短時間で来れたな?早くても明日ぐらいだと思ったんだが…」
「車!車でしょ?車!」
駒込が疑問を聞くと佐藤が断定するように言いながら馬車から降りて来る。
「お、佐藤無事だったか」
「駒込君のおかげでね!でも海原達が来てくれなかったらヤバかったかも」
「いやー、でも海原の装備が無かったらアウトだったな。借金してでも買った甲斐があったぜ」
今生き残ってる人達も魔鉱石製の装備を持ってる人達だからな…と、駒込は後ろを振り返って冒険者達を見ながら状況を報告した。
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