クラスまるごと異世界転移

八神

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「…はぁ…しょうがねぇな。4万で受けてやるよ」

「本当か!?」

「形は適当で良いのか?見本があればソレと同じモン作るけど」

「…じゃあコレを!」

「…オッケー。じゃあ昼あたりまでには用意しとくよ」

「昼だな?分かった。よろしく頼む!」


身に着けてる鎧を渡してくる男に俺が召喚した兵に受け取らせて時間をザックリと指定すると喜びながら去って行く。


「直接交渉だなんて珍しいな。いや、初めて見たわ」

「…俺も初めてよ。びっくりだな」

「随分とアグレッシブな奴だったな、暗黙の了解ガン無視かよ」


柴田の意外そうな言葉に俺は兵に指示を出して賛同すると藤原が楽しそうに返す。



…そして拠点内をある程度見て回っていると、昼飯の時間になったので帰宅する事に。



「ただいまー」

「たでーまー」

「まー」

「お。帰って来た」


家の中に入って挨拶すると何故か食堂から駒込が出て来た。


「ん?なんでお前が居んだ?」

「深山に誘われた」

「あー、なる」


柴田の問いに駒込が答えると藤原が納得したように言い、俺らが洗面所に向かってると…


「にしてもお前らこんなデカくて良い家に住んでたのかよ。やっぱ英雄って言われるぐらいだから金がっぽりか?」


なぜか駒込もついて来て笑いながら聞いてくる。


「いやまあそれなりに…ってかこの家、海のだしな」

「…は?」

「海が建てたから海のもんよ。女子も含めた俺らただの居候だし」

「……いやちょっと待て。海原が買ったのか?この豪邸のようなデカイ家を?」

「買ったんじゃなくて建てた。柴もそう言ってただろ?」

「…は?」


藤原の発言に間抜けな声を出した駒込に柴田が説明するも微妙に間違った捉え方をするので、俺が訂正すると駒込はまたしても間抜けな声を出す。


「…いやいや、ちょっと待て…少し整理させてくれ。まずこの家は海原の物なんだよな?」

「おう」

「『建てた』っていうのは建売じゃなく、注文して設計とかに関わった…って事か?」

「いや?言葉の通りよ。俺が一から作った」


正確には俺の兵達が…だけど。と俺は駒込の確認に否定しつつ軽く説明する。


「…はあ?一から作った?こんなデカイ家を?できるのか?そんな事が」

「それができちゃうんだなー、俺なら」

「……ま、まあ建物は技術があれば作れるから、まあ人手があればいけるかもな…でも良くこんな中心の超一等地に庭付きの豪邸が作れたな?ソレは流石に柴田達の力だろ?」


驚きながら信じられないように確認してくる駒込に俺が手を洗いながら返すと、無理やり納得したみたいに呟き…笑いながらまたしても確認してきた。


「まああながち間違っちゃいねーな。俺一人では魔獣の排除が無理だったかもしれんし」

「いや、でも結局俺ら一緒にゲームしてたじゃん?保険は大事とはいえ、アレ俺ら何もしてねーぜ?」

「マジでずっとゲームしてただけだしな」

「…お前ら、マジでどんな…何を…?俺、全く話について行けてないんだが?」


俺が肯定しながら返すと柴田は微妙な顔で若干否定するように言い、藤原もそれに乗ると駒込が困惑し始める。
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