384 / 556
384
しおりを挟む
「…ん?」
兵達に昼飯の準備をさせていると…またしてもモニクァの王子がやって来る。
「二度も来るなんて珍しいね。今度は仕事の依頼?」
王子を応接室に通すとなんか妹っぽい女の子が二人ついて来たので俺はソファに座りながら用件を問う。
「いや…その…」
「お兄様。この方が例の?」
「失礼ながらイメージとは全然違う方ですのね」
言い淀む王子にその隣…右側に座ってる女の子達が俺を見ながら尋ね、左側の女の子が口元に手を当てながら言う。
「…イメージ?」
「噂を聞く限りではもっと世捨て人みたいな仙人を予想してたのですが…全然普通の人で少しガッカリですわ」
「ええ…」
左側の女の子に何故か意味不明に落胆されてしまったので俺は若干困惑しながら王子を見て呟く。
「実は…凄く言いづらいのだが、この子達が英雄や聖女達と昼食を共にしたいとワガママを言い出してな…ウミハラ殿ならあるいは、と…」
「別にあいつらなら問題無いと思うけど…一応聞いてみるよ」
「頼む」
王子が困ったようにお願いしてくるので俺はとりあえず藤原あたりに確認の電話をかけてみた。
「…海か?」
「おう。なんか王子の妹とその友達が昼飯を一緒に食いてーって言ってるらしいけど、どうする?」
「俺は別に問題ねーぜ。おい柴、なんか海が…」
藤原は俺の用件を聞いて了承した後に柴田や女子達に確認を取ってくれる。
「みんなオッケーだと。まあ、もちろん失礼が無ければだけどな」
「そりゃ当たり前だろ、ありがとさん。…一応大丈夫らしいよ」
条件ってか前提付きだけど…と、俺は王子に確認した結果を話して釘を刺すように言う。
「本当か!で、その条件とは?」
「そりゃもちろん俺らに合わせる事。本来なら一般人の食卓にお邪魔する形になるんだから『貴族のマナーが…』とか言いだされても困るし場がしらけるからね」
「…どうだ?」
「その程度の事で良いのですか?」
「私は問題ありません」
俺が条件の内容を告げると王子が確認し、二人の女の子は受け入れるような返答をした。
「そうか。ではくれぐれも失礼の無いようにな」
「あれ?帰るの?」
「流石に俺も邪魔するワケにはいかんだろう」
「いや、保護者が居ないと何かあった時ヤバくない?もし万が一喧嘩にでもなったらどうなるか…」
「…確かに。では俺も同行させてもらう」
俺は帰ろうとする王子を引き止めて最悪の事態を想定しながら言うと王子も少し考えて俺の意見に賛同する。
「…しかし、急に3名も増えて大丈夫なのか?」
「大丈夫大丈夫。今日の担当俺だし」
飯の時間が10分ぐらい遅れるぐらいだから問題ないよ。と、一応昼食の時間がズレる事を前もって説明した。
「それは…申し訳ない事をした…」
「たった10分なんだから気にしなくても。とりあえず食堂に案内するよ」
「頼む」
謝るような王子に俺は軽くフォローして食堂まで連れて行く事に。
「ん?そいつらか?」
「そーそー。王子と王女とその友達」
「なんか一人微妙な奴が混じってねーか?まあいいけど」
廊下で藤原と遭遇し、王子達を見ながら尋ねるので俺が軽く紹介すると微妙そうな顔をしてついて来る。
兵達に昼飯の準備をさせていると…またしてもモニクァの王子がやって来る。
「二度も来るなんて珍しいね。今度は仕事の依頼?」
王子を応接室に通すとなんか妹っぽい女の子が二人ついて来たので俺はソファに座りながら用件を問う。
「いや…その…」
「お兄様。この方が例の?」
「失礼ながらイメージとは全然違う方ですのね」
言い淀む王子にその隣…右側に座ってる女の子達が俺を見ながら尋ね、左側の女の子が口元に手を当てながら言う。
「…イメージ?」
「噂を聞く限りではもっと世捨て人みたいな仙人を予想してたのですが…全然普通の人で少しガッカリですわ」
「ええ…」
左側の女の子に何故か意味不明に落胆されてしまったので俺は若干困惑しながら王子を見て呟く。
「実は…凄く言いづらいのだが、この子達が英雄や聖女達と昼食を共にしたいとワガママを言い出してな…ウミハラ殿ならあるいは、と…」
「別にあいつらなら問題無いと思うけど…一応聞いてみるよ」
「頼む」
王子が困ったようにお願いしてくるので俺はとりあえず藤原あたりに確認の電話をかけてみた。
「…海か?」
「おう。なんか王子の妹とその友達が昼飯を一緒に食いてーって言ってるらしいけど、どうする?」
「俺は別に問題ねーぜ。おい柴、なんか海が…」
藤原は俺の用件を聞いて了承した後に柴田や女子達に確認を取ってくれる。
「みんなオッケーだと。まあ、もちろん失礼が無ければだけどな」
「そりゃ当たり前だろ、ありがとさん。…一応大丈夫らしいよ」
条件ってか前提付きだけど…と、俺は王子に確認した結果を話して釘を刺すように言う。
「本当か!で、その条件とは?」
「そりゃもちろん俺らに合わせる事。本来なら一般人の食卓にお邪魔する形になるんだから『貴族のマナーが…』とか言いだされても困るし場がしらけるからね」
「…どうだ?」
「その程度の事で良いのですか?」
「私は問題ありません」
俺が条件の内容を告げると王子が確認し、二人の女の子は受け入れるような返答をした。
「そうか。ではくれぐれも失礼の無いようにな」
「あれ?帰るの?」
「流石に俺も邪魔するワケにはいかんだろう」
「いや、保護者が居ないと何かあった時ヤバくない?もし万が一喧嘩にでもなったらどうなるか…」
「…確かに。では俺も同行させてもらう」
俺は帰ろうとする王子を引き止めて最悪の事態を想定しながら言うと王子も少し考えて俺の意見に賛同する。
「…しかし、急に3名も増えて大丈夫なのか?」
「大丈夫大丈夫。今日の担当俺だし」
飯の時間が10分ぐらい遅れるぐらいだから問題ないよ。と、一応昼食の時間がズレる事を前もって説明した。
「それは…申し訳ない事をした…」
「たった10分なんだから気にしなくても。とりあえず食堂に案内するよ」
「頼む」
謝るような王子に俺は軽くフォローして食堂まで連れて行く事に。
「ん?そいつらか?」
「そーそー。王子と王女とその友達」
「なんか一人微妙な奴が混じってねーか?まあいいけど」
廊下で藤原と遭遇し、王子達を見ながら尋ねるので俺が軽く紹介すると微妙そうな顔をしてついて来る。
7
お気に入りに追加
329
あなたにおすすめの小説
女神のお気に入り少女、異世界で奮闘する。(仮)
土岡太郎
ファンタジー
自分の先祖の立派な生き方に憧れていた高校生の少女が、ある日子供助けて死んでしまう。
死んだ先で出会った別の世界の女神はなぜか彼女を気に入っていて、自分の世界で立派な女性として活躍ができるようにしてくれるという。ただし、女神は努力してこそ認められるという考え方なので最初から無双できるほどの能力を与えてくれなかった。少女は憧れの先祖のような立派な人になれるように異世界で愉快で頼れる仲間達と頑張る物語。 でも女神のお気に入りなので無双します。
*10/17 第一話から修正と改訂を初めています。よければ、読み直してみてください。
*R-15としていますが、読む人によってはそう感じるかもしないと思いそうしています。
あと少しパロディもあります。
小説家になろう様、カクヨム様、ノベルアップ+様でも投稿しています。
YouTubeで、ゆっくりを使った音読を始めました。
良ければ、視聴してみてください。
【ゆっくり音読自作小説】女神のお気に入り少女、異世界で奮闘する。(仮)
https://youtu.be/cWCv2HSzbgU
それに伴って、プロローグから修正をはじめました。
ツイッター始めました。 https://twitter.com/tero_oo
スマートシステムで異世界革命
小川悟
ファンタジー
/// 毎日19時に投稿する予定です。 ///
★☆★ システム開発の天才!異世界転移して魔法陣構築で生産チート! ★☆★
新道亘《シンドウアタル》は、自分でも気が付かないうちにボッチ人生を歩み始めていた。
それならボッチ卒業の為に、現実世界のしがらみを全て捨て、新たな人生を歩もうとしたら、異世界女神と事故で現実世界のすべてを捨て、やり直すことになってしまった。
異世界に行くために、新たなスキルを神々と作ったら、とんでもなく生産チートなスキルが出来上がる。
スマフォのような便利なスキルで異世界に生産革命を起こします!
序章(全5話)異世界転移までの神々とのお話しです
第1章(全12話+1話)転生した場所での検証と訓練
第2章(全13話+1話)滞在先の街と出会い
第3章(全44話+4話)遺産活用と結婚
第4章(全17話)ダンジョン探索
第5章(執筆中)公的ギルド?
※第3章以降は少し内容が過激になってきます。
上記はあくまで予定です。
カクヨムでも投稿しています。
俺の店の屋根裏がいろんな異世界ダンジョンの安全地帯らしいから、握り飯を差し入れてる。
網野ホウ
ファンタジー
【小説家になろう】さまにて作品を先行投稿しています。
俺、畑中幸司。
過疎化が進む雪国の田舎町の雑貨屋をしてる。
来客が少ないこの店なんだが、その屋根裏では人間じゃない人達でいつも賑わってる。
賑わってるって言うか……祖母ちゃんの頼みで引き継いだ、握り飯の差し入れの仕事が半端ない。
食費もかかるんだが、そんなある日、エルフの女の子が手伝いを申し出て……。
まぁ退屈しない日常、おくってるよ。
隠密スキルでコレクター道まっしぐら
たまき 藍
ファンタジー
没落寸前の貴族に生まれた少女は、世にも珍しい”見抜く眼”を持っていた。
その希少性から隠し、閉じ込められて5つまで育つが、いよいよ家計が苦しくなり、人買いに売られてしまう。
しかし道中、隊商は強力な魔物に襲われ壊滅。少女だけが生き残った。
奇しくも自由を手にした少女は、姿を隠すため、魔物はびこる森へと駆け出した。
これはそんな彼女が森に入って10年後、サバイバル生活の中で隠密スキルを極め、立派な素材コレクターに成長してからのお話。
喰らう度強くなるボクと姉属性の女神様と異世界と。〜食べた者のスキルを奪うボクが異世界で自由気ままに冒険する!!〜
田所浩一郎
ファンタジー
中学でいじめられていた少年冥矢は女神のミスによりできた空間の歪みに巻き込まれ命を落としてしまう。
謝罪代わりに与えられたスキル、《喰らう者》は食べた存在のスキルを使い更にレベルアップすることのできるチートスキルだった!
異世界に転生させてもらうはずだったがなんと女神様もついてくる事態に!?
地球にはない自然や生き物に魔物。それにまだ見ぬ珍味達。
冥矢は心を踊らせ好奇心を満たす冒険へと出るのだった。これからずっと側に居ることを約束した女神様と共に……
落ちこぼれの烙印を押された少年、唯一無二のスキルを開花させ世界に裁きの鉄槌を!
酒井 曳野
ファンタジー
この世界ニードにはスキルと呼ばれる物がある。
スキルは、生まれた時に全員が神から授けられ
個人差はあるが5〜8歳で開花する。
そのスキルによって今後の人生が決まる。
しかし、極めて稀にスキルが開花しない者がいる。
世界はその者たちを、ドロップアウト(落ちこぼれ)と呼んで差別し、見下した。
カイアスもスキルは開花しなかった。
しかし、それは気付いていないだけだった。
遅咲きで開花したスキルは唯一無二の特異であり最強のもの!!
それを使い、自分を蔑んだ世界に裁きを降す!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる