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…朝食後。
「いやー、まさか王子が居るなんてびっくりだったな」
「な。普通の飯でもちゃんと褒めるなんて好感度上がったわ」
「いや、いくらお抱えのシェフの料理を毎日食ってるっつっても正直住吉達の作る飯もかなりレベルたけーからな?」
王子が帰った後にリビングのソファに寝っ転がって笑いながら言う柴田に藤原が賛同するので俺は誤解を訂正するように返す。
「そりゃそうだけど、やっぱ食文化の違いとかあるじゃん?」
「つーか良く考えたら海の兵と違って女子達の技術って自前だろ?」
「なに当たり前の事言ってんだよ」
「いや、元の世界に戻ってもこのレベルの料理が作れるって考えたら直ぐに店とかで稼げねー?」
「…確かに。完全に金取れるプロの味だしな」
「…言われてみれば…」
藤原のふとした思いつきでの考えに柴田と俺の少し考えて同意した。
「で?王子は何しに来てたんだ?仕事の依頼か?」
「いや、ワインを買いに来てた」
「へー。どれくらい?」
「金貨換算で700万だったから…」
「「700万!!?」」
藤原が疑問を聞いてくるので来た理由を話すと柴田も興味を持ったように聞いて来るので、値段から先に言うと二人同時に驚愕して立ち上がる。
「700万って円にすると…7億!?」
「7億!?ワインだけで!?」
「7億円か…霊水のヤツは1億とか2億ぐらいするのによくそんないっぱい買ったな」
「いやおめーチマチマ剣売ってるより王子にワイン売ってる方が手っ取り早く金が手に入んじゃねーか!」
「つーかワイン一本に億出して買うとか王子の金銭感覚やべーな…」
驚く二人に俺が若干ヒきながら言うと藤原がツッコんできて柴田はヒいたように呟く。
「趣味にはいくら金出しても惜しくねーんだと」
「そりゃそうだけど、いくらなんでも限度ってモンがあんだろ」
「な。ちょっと頭おかしくね?」
「そりゃ言い過ぎだろ。俺らの大事な金づるだぜ?いや、カモか?」
「いやおめーの方がひでーじゃねーか。王子をカモとか金づる扱いって」
王子の考えを伝えると柴田がちょっと賛成しつつも納得出来ないような常識的なことを言い出して藤原もソレに同意するので…
俺が注意するも逆に柴田に笑われて注意されるようにツッコまれた。
「まあ普通に部下とか国民に聞かれたら殴られるな。実際は暴力以外の迫害をされるだけだと思うけど」
「…まだ一発殴られた方がマシじゃねーか」
俺の冗談にまたしても柴田がツッコんだ。
「にしてもこの世界の王子もやっぱ金持ってんだな。研究費のひっ迫がうんぬん言ってたからもしかして…って思ってたのに」
「まあ王子も国の事業に関わってっからな。研究とはまた別に金はジャブジャブよ」
「…それって税金とか公金の不正流用とかねーの?」
柴田が羨ましそうに言うので俺がそう返すと藤原はヤバそうな陰謀論的な疑惑を聞いてくる。
「さあ?あったとしても俺らには分かんなくね?バレたらやばいから普通は墓場まで持って行くだろうし」
「そりゃそうだ」
「まあ実際やってても素直に『やってます』なんて言う馬鹿はいねーか」
「でも税金が流れてる研究って多岐にわたってっからな…もしかしたら不必要な研究をでっち上げて横領とかしてても相当上手くやってたら気づかれないんじゃね?」
「…証拠がねーと調べよーもねーしな」
「この前海が言ってた裏の研究とかも考えると調べるのも結構難しくね?」
「まあ難しいだろーな」
…俺らには全く関係ない憶測での不正を話し合うも大して中身の無い雑談みたくなってしまった。
「いやー、まさか王子が居るなんてびっくりだったな」
「な。普通の飯でもちゃんと褒めるなんて好感度上がったわ」
「いや、いくらお抱えのシェフの料理を毎日食ってるっつっても正直住吉達の作る飯もかなりレベルたけーからな?」
王子が帰った後にリビングのソファに寝っ転がって笑いながら言う柴田に藤原が賛同するので俺は誤解を訂正するように返す。
「そりゃそうだけど、やっぱ食文化の違いとかあるじゃん?」
「つーか良く考えたら海の兵と違って女子達の技術って自前だろ?」
「なに当たり前の事言ってんだよ」
「いや、元の世界に戻ってもこのレベルの料理が作れるって考えたら直ぐに店とかで稼げねー?」
「…確かに。完全に金取れるプロの味だしな」
「…言われてみれば…」
藤原のふとした思いつきでの考えに柴田と俺の少し考えて同意した。
「で?王子は何しに来てたんだ?仕事の依頼か?」
「いや、ワインを買いに来てた」
「へー。どれくらい?」
「金貨換算で700万だったから…」
「「700万!!?」」
藤原が疑問を聞いてくるので来た理由を話すと柴田も興味を持ったように聞いて来るので、値段から先に言うと二人同時に驚愕して立ち上がる。
「700万って円にすると…7億!?」
「7億!?ワインだけで!?」
「7億円か…霊水のヤツは1億とか2億ぐらいするのによくそんないっぱい買ったな」
「いやおめーチマチマ剣売ってるより王子にワイン売ってる方が手っ取り早く金が手に入んじゃねーか!」
「つーかワイン一本に億出して買うとか王子の金銭感覚やべーな…」
驚く二人に俺が若干ヒきながら言うと藤原がツッコんできて柴田はヒいたように呟く。
「趣味にはいくら金出しても惜しくねーんだと」
「そりゃそうだけど、いくらなんでも限度ってモンがあんだろ」
「な。ちょっと頭おかしくね?」
「そりゃ言い過ぎだろ。俺らの大事な金づるだぜ?いや、カモか?」
「いやおめーの方がひでーじゃねーか。王子をカモとか金づる扱いって」
王子の考えを伝えると柴田がちょっと賛成しつつも納得出来ないような常識的なことを言い出して藤原もソレに同意するので…
俺が注意するも逆に柴田に笑われて注意されるようにツッコまれた。
「まあ普通に部下とか国民に聞かれたら殴られるな。実際は暴力以外の迫害をされるだけだと思うけど」
「…まだ一発殴られた方がマシじゃねーか」
俺の冗談にまたしても柴田がツッコんだ。
「にしてもこの世界の王子もやっぱ金持ってんだな。研究費のひっ迫がうんぬん言ってたからもしかして…って思ってたのに」
「まあ王子も国の事業に関わってっからな。研究とはまた別に金はジャブジャブよ」
「…それって税金とか公金の不正流用とかねーの?」
柴田が羨ましそうに言うので俺がそう返すと藤原はヤバそうな陰謀論的な疑惑を聞いてくる。
「さあ?あったとしても俺らには分かんなくね?バレたらやばいから普通は墓場まで持って行くだろうし」
「そりゃそうだ」
「まあ実際やってても素直に『やってます』なんて言う馬鹿はいねーか」
「でも税金が流れてる研究って多岐にわたってっからな…もしかしたら不必要な研究をでっち上げて横領とかしてても相当上手くやってたら気づかれないんじゃね?」
「…証拠がねーと調べよーもねーしな」
「この前海が言ってた裏の研究とかも考えると調べるのも結構難しくね?」
「まあ難しいだろーな」
…俺らには全く関係ない憶測での不正を話し合うも大して中身の無い雑談みたくなってしまった。
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