357 / 556
357
しおりを挟む
…翌日。
「…うー…良く寝た…」
「…はよー…」
「おう、はよー」
昼前に柴田と藤原が起きて来たので俺は少し早めの昼飯兼朝食を作らせる。
そして昼食後に三方向に分かれ、この周りを調べてみる事に。
「…んん?」
俺は森の反対側である北の方に向かって歩いて行ったが…
山の近くに魔獣は居ても旗の近くの平坦な所には全く魔獣が居ない。
「おっ、海。どうだった?」
そのまま拠点に戻るのもアレなので東の方に歩いて行くと俺の兵30体を引き連れている藤原と合流。
「俺んトコは山の近く以外に魔獣の姿は見なかったな。お前んトコは?」
「一緒。山とか森とか林の近くにしか居なかったぜ」
「…この様子じゃ柴のトコも一緒か?」
藤原の問いに俺が情報を話して聞くとどうやら同じ状況だったらしいので…
俺と藤原は暇つぶしに柴田の行った西の方へと向かった。
「…ん?どーした?何かあったのか?」
「いや逆。驚くほどに何も無かった」
俺らを見た柴田が真剣な顔になって小走りで駆け寄りながら尋ねてくるので俺は首を振りながら否定して返す。
「マジ?じゃあやっぱ山の近く以外は魔獣が居ない感じ?」
「おう」
「俺んトコは森や林の近くには居たけど」
「へー…じゃあこの平坦な場所ではエサとかが取れないから居ないっつー事か?」
「そこは知らん。…が、もしかしたら聖石を使わなくて済むかもな」
周りに魔獣が居ないんなら普通の壁でも良さそうだ…と、俺は拠点作りの手間が省けた事に嬉しさを感じながら告げる。
「マジで?大丈夫なのか?」
「多分な。また聖職者達を呼ぶのも面倒だし」
「…まあ、それについては俺らからは何も言えねーわ」
「もし何かあったらそん時に対応すりゃあ良いだろ」
「…それもそうか」
「だな」
話が纏まったところで俺は大量の兵と魔導兵を召喚して壁を作るよう指示した。
「今回はどんくらいの広さで作んだ?」
「一応森とか山から十分な距離を取るから…アッチと同じか少し広いぐらいじゃねーかな」
「ほー…ってったら、やっぱちょっとした街一つ分ぐらいか」
「ぐらいだな」
今回は柴田や藤原の護衛が必要無さそうなので…
俺らは拠点の壁が完成するまでゲームをして時間を潰す。
…そして昼食後。
柴田と藤原が完成した壁を見たいと言うので馬車に乗って防壁の所へと向かった。
「…おー…なんかデカくね?」
「あっちは聖石の都合で4mだけど、こっちはただの鉄筋コンクリと土だから5mにしといた」
「こっちもアッチと同じくコンクリの壁の前後を土の壁で覆ってんのか?」
「一応な。アッチと同じく厚さはコンクリ含めて約2mぐらいだと思う」
馬車から降りて見上げながら尋ねた藤原に俺が説明すると柴田も疑問を聞いてくるので軽く説明しながら答える。
「へー…砲弾ぐらいなら余裕で持ち堪えられそうだな」
「余裕かどうかは分からんが、一応術式を組み込んでっからそう簡単には壊れないだろーよ」
「…『術式』?おいおい、なんかまた初耳な技術が出て来たんだけど」
壁を触りながら言う藤原に俺が見た目以上に頑丈である事を伝えると柴田が食いついてきた。
「…うー…良く寝た…」
「…はよー…」
「おう、はよー」
昼前に柴田と藤原が起きて来たので俺は少し早めの昼飯兼朝食を作らせる。
そして昼食後に三方向に分かれ、この周りを調べてみる事に。
「…んん?」
俺は森の反対側である北の方に向かって歩いて行ったが…
山の近くに魔獣は居ても旗の近くの平坦な所には全く魔獣が居ない。
「おっ、海。どうだった?」
そのまま拠点に戻るのもアレなので東の方に歩いて行くと俺の兵30体を引き連れている藤原と合流。
「俺んトコは山の近く以外に魔獣の姿は見なかったな。お前んトコは?」
「一緒。山とか森とか林の近くにしか居なかったぜ」
「…この様子じゃ柴のトコも一緒か?」
藤原の問いに俺が情報を話して聞くとどうやら同じ状況だったらしいので…
俺と藤原は暇つぶしに柴田の行った西の方へと向かった。
「…ん?どーした?何かあったのか?」
「いや逆。驚くほどに何も無かった」
俺らを見た柴田が真剣な顔になって小走りで駆け寄りながら尋ねてくるので俺は首を振りながら否定して返す。
「マジ?じゃあやっぱ山の近く以外は魔獣が居ない感じ?」
「おう」
「俺んトコは森や林の近くには居たけど」
「へー…じゃあこの平坦な場所ではエサとかが取れないから居ないっつー事か?」
「そこは知らん。…が、もしかしたら聖石を使わなくて済むかもな」
周りに魔獣が居ないんなら普通の壁でも良さそうだ…と、俺は拠点作りの手間が省けた事に嬉しさを感じながら告げる。
「マジで?大丈夫なのか?」
「多分な。また聖職者達を呼ぶのも面倒だし」
「…まあ、それについては俺らからは何も言えねーわ」
「もし何かあったらそん時に対応すりゃあ良いだろ」
「…それもそうか」
「だな」
話が纏まったところで俺は大量の兵と魔導兵を召喚して壁を作るよう指示した。
「今回はどんくらいの広さで作んだ?」
「一応森とか山から十分な距離を取るから…アッチと同じか少し広いぐらいじゃねーかな」
「ほー…ってったら、やっぱちょっとした街一つ分ぐらいか」
「ぐらいだな」
今回は柴田や藤原の護衛が必要無さそうなので…
俺らは拠点の壁が完成するまでゲームをして時間を潰す。
…そして昼食後。
柴田と藤原が完成した壁を見たいと言うので馬車に乗って防壁の所へと向かった。
「…おー…なんかデカくね?」
「あっちは聖石の都合で4mだけど、こっちはただの鉄筋コンクリと土だから5mにしといた」
「こっちもアッチと同じくコンクリの壁の前後を土の壁で覆ってんのか?」
「一応な。アッチと同じく厚さはコンクリ含めて約2mぐらいだと思う」
馬車から降りて見上げながら尋ねた藤原に俺が説明すると柴田も疑問を聞いてくるので軽く説明しながら答える。
「へー…砲弾ぐらいなら余裕で持ち堪えられそうだな」
「余裕かどうかは分からんが、一応術式を組み込んでっからそう簡単には壊れないだろーよ」
「…『術式』?おいおい、なんかまた初耳な技術が出て来たんだけど」
壁を触りながら言う藤原に俺が見た目以上に頑丈である事を伝えると柴田が食いついてきた。
0
お気に入りに追加
329
あなたにおすすめの小説
女神のお気に入り少女、異世界で奮闘する。(仮)
土岡太郎
ファンタジー
自分の先祖の立派な生き方に憧れていた高校生の少女が、ある日子供助けて死んでしまう。
死んだ先で出会った別の世界の女神はなぜか彼女を気に入っていて、自分の世界で立派な女性として活躍ができるようにしてくれるという。ただし、女神は努力してこそ認められるという考え方なので最初から無双できるほどの能力を与えてくれなかった。少女は憧れの先祖のような立派な人になれるように異世界で愉快で頼れる仲間達と頑張る物語。 でも女神のお気に入りなので無双します。
*10/17 第一話から修正と改訂を初めています。よければ、読み直してみてください。
*R-15としていますが、読む人によってはそう感じるかもしないと思いそうしています。
あと少しパロディもあります。
小説家になろう様、カクヨム様、ノベルアップ+様でも投稿しています。
YouTubeで、ゆっくりを使った音読を始めました。
良ければ、視聴してみてください。
【ゆっくり音読自作小説】女神のお気に入り少女、異世界で奮闘する。(仮)
https://youtu.be/cWCv2HSzbgU
それに伴って、プロローグから修正をはじめました。
ツイッター始めました。 https://twitter.com/tero_oo
スマートシステムで異世界革命
小川悟
ファンタジー
/// 毎日19時に投稿する予定です。 ///
★☆★ システム開発の天才!異世界転移して魔法陣構築で生産チート! ★☆★
新道亘《シンドウアタル》は、自分でも気が付かないうちにボッチ人生を歩み始めていた。
それならボッチ卒業の為に、現実世界のしがらみを全て捨て、新たな人生を歩もうとしたら、異世界女神と事故で現実世界のすべてを捨て、やり直すことになってしまった。
異世界に行くために、新たなスキルを神々と作ったら、とんでもなく生産チートなスキルが出来上がる。
スマフォのような便利なスキルで異世界に生産革命を起こします!
序章(全5話)異世界転移までの神々とのお話しです
第1章(全12話+1話)転生した場所での検証と訓練
第2章(全13話+1話)滞在先の街と出会い
第3章(全44話+4話)遺産活用と結婚
第4章(全17話)ダンジョン探索
第5章(執筆中)公的ギルド?
※第3章以降は少し内容が過激になってきます。
上記はあくまで予定です。
カクヨムでも投稿しています。
俺の店の屋根裏がいろんな異世界ダンジョンの安全地帯らしいから、握り飯を差し入れてる。
網野ホウ
ファンタジー
【小説家になろう】さまにて作品を先行投稿しています。
俺、畑中幸司。
過疎化が進む雪国の田舎町の雑貨屋をしてる。
来客が少ないこの店なんだが、その屋根裏では人間じゃない人達でいつも賑わってる。
賑わってるって言うか……祖母ちゃんの頼みで引き継いだ、握り飯の差し入れの仕事が半端ない。
食費もかかるんだが、そんなある日、エルフの女の子が手伝いを申し出て……。
まぁ退屈しない日常、おくってるよ。
隠密スキルでコレクター道まっしぐら
たまき 藍
ファンタジー
没落寸前の貴族に生まれた少女は、世にも珍しい”見抜く眼”を持っていた。
その希少性から隠し、閉じ込められて5つまで育つが、いよいよ家計が苦しくなり、人買いに売られてしまう。
しかし道中、隊商は強力な魔物に襲われ壊滅。少女だけが生き残った。
奇しくも自由を手にした少女は、姿を隠すため、魔物はびこる森へと駆け出した。
これはそんな彼女が森に入って10年後、サバイバル生活の中で隠密スキルを極め、立派な素材コレクターに成長してからのお話。
封印されていたおじさん、500年後の世界で無双する
鶴井こう
ファンタジー
「魔王を押さえつけている今のうちに、俺ごとやれ!」と自ら犠牲になり、自分ごと魔王を封印した英雄ゼノン・ウェンライト。
突然目が覚めたと思ったら五百年後の世界だった。
しかもそこには弱体化して少女になっていた魔王もいた。
魔王を監視しつつ、とりあえず生活の金を稼ごうと、冒険者協会の門を叩くゼノン。
英雄ゼノンこと冒険者トントンは、おじさんだと馬鹿にされても気にせず、時代が変わってもその強さで無双し伝説を次々と作っていく。
喰らう度強くなるボクと姉属性の女神様と異世界と。〜食べた者のスキルを奪うボクが異世界で自由気ままに冒険する!!〜
田所浩一郎
ファンタジー
中学でいじめられていた少年冥矢は女神のミスによりできた空間の歪みに巻き込まれ命を落としてしまう。
謝罪代わりに与えられたスキル、《喰らう者》は食べた存在のスキルを使い更にレベルアップすることのできるチートスキルだった!
異世界に転生させてもらうはずだったがなんと女神様もついてくる事態に!?
地球にはない自然や生き物に魔物。それにまだ見ぬ珍味達。
冥矢は心を踊らせ好奇心を満たす冒険へと出るのだった。これからずっと側に居ることを約束した女神様と共に……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる