クラスまるごと異世界転移

八神

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…その後、結晶を取るだけ取った後に洞窟から出て再び川沿いを進む事にした。



「おっと、ここまでか」

「ここからはまた山登りだな」

「下りは見通しが良いからスキルで行けるのに、登りは歩かないといけないってのが面倒くせぇ…」

「ここまで来たんならわざわざ上まで登らなくても回るように進めば良くね?」

「…それもそうか」


…途中で歩ける場所が無くなってしまったので…


俺らは山を少し登ってから柴田の提案通り山の周りをグルリと回るように歩く。


「…ったく、舗装されてねー斜面の道なき道を進むのは辛いぜ」

「まだ魔獣とのエンカを避けてる分マシだろ」

「そりゃそうだけどよ…」


藤原の弱音に柴田が励ますように言うも納得出来ないように呟きながら俺の後ろからついてくる。


「藤、おめーなんか楽に進める方法とか思いつかねーのか?神童だったんだろ?」

「うーん…考えてはいるんだけどなぁ…」

「海の兵を遠くにぶん投げてソレを起点にスキルの移動とか出来ねーの?」

「悪魔か」


俺が聞くと藤原は微妙そうに呟き、柴田がやべーアイディアを言うと藤原が即座にツッコむ。


「そもそもこんな場所で投げても木に引っかかったりで遠くまで行かねーだろ」

「…それもそうか」

「んじゃ俺が範囲ギリギリまでの遠くに召喚しての移動は?」

「…それは…行けるかもしれんな」

「よし、やれ!頑張れお前ら!」


藤原の予想に柴田がガッカリするも俺がそう提案すると藤原が賛同し…やっぱり疲れてんのか柴田は山の向こう側を指差して指示し出す。



「お」
「おっ」
「お!」



…俺の思いつきによるスキルの連携による移動は成功し、なんと5分もかからず山の向こう側へと到達出来た。


「…一時間以上かかって半分も進まなかったのにスキルの連携をするだけでそんな簡単に行けんの…?」

「山を回り込む時は便利だな」

「まさか崖を登り降りする時の応用がこんなところで役に立つとはな」

「…おめーら二人居れば探検とか冒険とかくっそ楽になるじゃん…」


山の反対側の断崖絶壁で後ろを振り返りながら言う柴田に俺と藤原が適当な感じで返すと嫉妬したように羨ましがりながら呟く。


「あっちの山まで結構距離あるな…海、行けるか?」

「あの距離なら余裕よ」

「…良く考えたらお前らの範囲ってどれくらいなの?俺と一緒で350mぐらいか?」


藤原と俺のスキルの連携で谷を越えると柴田が疑問を聞いてくる。


「俺は500mぐらいかな?ちゃんと測ってねーから分からんけど」

「俺は半径400mぐれーだな」

「…俺が一番短いのかよ…」

「いや、おめーのスキルは範囲内の奴ら全員に効果あんだからエグ過ぎるわ」


俺の予想での答えに藤原も予想で答え、落ち込むような柴田に藤原がツッコむように言う。
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