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「…匂いの方は素晴らしい。まるであの『ラフィ・マクシール』を彷彿とさせるようだ」
「うむ、確かに」
「…ソレはまだ飲んだ事無いけど、香りが素晴らしいのは同意」
「…全ての最高級アイシェを過去にしたアレを更に超えるアイシェが現れるとはな…素晴らしい時代に生きているものだ」
王子達はワイングラスの中の少量の液体の匂いを嗅いでうっとりとしたように感想を話し合う。
「…っ!こ、コレは!とりあえず風味が凄い!」
「コレは…えーっと…凄く美味しい!」
「…と、とにかく美味い!舌触り、口当たり、喉越し、後味の全てが凄い!」
「くっ…!確かにこの味を表現できる言葉が思いつかない…!一体どうやってこのアイシェの素晴らしさを表現すれば…!」
王子達は一口飲んで食レポのような感想を言おうとするが、結局料理長達と似たような事しか言えなかった。
「まあまあ、そんな事は良いから。ほらほら」
「すまない」
「助かる」
「ありがとう」
「すまない」
悔しがる王子達に俺はフォローするように言ってからワインをグラスいっぱいに注いでいく。
「…いやしかしなんて贅沢だ…こんな至高の…最高のアイシェを、こうも気兼ねする事なく飲めるとは…」
「全面的に同意します。アイシェを飲む際の所作や常識…カッコつけなどを一切気にする事なく、普通に飲むのがここまで開放的だとは…」
モニクァやトルツの王子の言葉に他の王子も『うんうん』と深く頷きながら同意する。
「…もし、このアイシェが完成した場合…一本あたりの値段はいくらになる?」
「さあ?値段は料理長や王妃が予想するからな…とりあえず試作品の段階では今の20年物が金貨200万枚ぐらいらしいけど」
「一本で200万枚か…もう少しこう…値引きとか手心というか…」
ワウシャープの王子の問いに俺が適当に返すとトルツの王子が微妙な感じの笑い方をしながら交渉してきた。
「市場価格っつーかオークションみたいなのも含む予想だからねぇ…俺個人が売るとしたら大体半額ぐらいかな?多分」
「「本当か!?」」
「…ホントに?大丈夫…?」
「いや、ドロウィンとしては絶対にやめて欲しい。…本来ならウミハラ殿を何がなんでも止めるべきなのだろうが…いかんせん我々はその立場に無いからな…」
生産者に対しては命令も強制も出来ない…と、ドロウィンの王子は苦々しく笑いながら心情を話し始める。
「はっはっは!国のトップである王家すらも凌ぐ影響力か!流石はウミハラ殿だな!」
「いやいや、そんな褒めてももう一本しか出て来ないよ」
「「「もう一本!?」」」
豪快に笑うモニクァの王子に俺がボケるように試作品の瓶を取り出して返すと他の王子達が驚愕した。
「さっきのは白ワインでこっちは赤。光っては無いけど味が重厚なんだとか」
「…そうか。白もあれば赤もあるのは道理…その考えがすっかり頭から抜け落ちていた」
「…ソレも霊水を?」
「そーそー。だから二日酔いの心配とかしなくていいよ」
「…ぜ、是非一杯飲ませてくれないか?」
「頼む!」
「いいよ。昼飯の時にね」
「「「「よしっ!!」」」」
ドロウィンとトルツの王子のお願いに俺が条件を付けて了承すると王子達全員でガッツポーズをする。
「うむ、確かに」
「…ソレはまだ飲んだ事無いけど、香りが素晴らしいのは同意」
「…全ての最高級アイシェを過去にしたアレを更に超えるアイシェが現れるとはな…素晴らしい時代に生きているものだ」
王子達はワイングラスの中の少量の液体の匂いを嗅いでうっとりとしたように感想を話し合う。
「…っ!こ、コレは!とりあえず風味が凄い!」
「コレは…えーっと…凄く美味しい!」
「…と、とにかく美味い!舌触り、口当たり、喉越し、後味の全てが凄い!」
「くっ…!確かにこの味を表現できる言葉が思いつかない…!一体どうやってこのアイシェの素晴らしさを表現すれば…!」
王子達は一口飲んで食レポのような感想を言おうとするが、結局料理長達と似たような事しか言えなかった。
「まあまあ、そんな事は良いから。ほらほら」
「すまない」
「助かる」
「ありがとう」
「すまない」
悔しがる王子達に俺はフォローするように言ってからワインをグラスいっぱいに注いでいく。
「…いやしかしなんて贅沢だ…こんな至高の…最高のアイシェを、こうも気兼ねする事なく飲めるとは…」
「全面的に同意します。アイシェを飲む際の所作や常識…カッコつけなどを一切気にする事なく、普通に飲むのがここまで開放的だとは…」
モニクァやトルツの王子の言葉に他の王子も『うんうん』と深く頷きながら同意する。
「…もし、このアイシェが完成した場合…一本あたりの値段はいくらになる?」
「さあ?値段は料理長や王妃が予想するからな…とりあえず試作品の段階では今の20年物が金貨200万枚ぐらいらしいけど」
「一本で200万枚か…もう少しこう…値引きとか手心というか…」
ワウシャープの王子の問いに俺が適当に返すとトルツの王子が微妙な感じの笑い方をしながら交渉してきた。
「市場価格っつーかオークションみたいなのも含む予想だからねぇ…俺個人が売るとしたら大体半額ぐらいかな?多分」
「「本当か!?」」
「…ホントに?大丈夫…?」
「いや、ドロウィンとしては絶対にやめて欲しい。…本来ならウミハラ殿を何がなんでも止めるべきなのだろうが…いかんせん我々はその立場に無いからな…」
生産者に対しては命令も強制も出来ない…と、ドロウィンの王子は苦々しく笑いながら心情を話し始める。
「はっはっは!国のトップである王家すらも凌ぐ影響力か!流石はウミハラ殿だな!」
「いやいや、そんな褒めてももう一本しか出て来ないよ」
「「「もう一本!?」」」
豪快に笑うモニクァの王子に俺がボケるように試作品の瓶を取り出して返すと他の王子達が驚愕した。
「さっきのは白ワインでこっちは赤。光っては無いけど味が重厚なんだとか」
「…そうか。白もあれば赤もあるのは道理…その考えがすっかり頭から抜け落ちていた」
「…ソレも霊水を?」
「そーそー。だから二日酔いの心配とかしなくていいよ」
「…ぜ、是非一杯飲ませてくれないか?」
「頼む!」
「いいよ。昼飯の時にね」
「「「「よしっ!!」」」」
ドロウィンとトルツの王子のお願いに俺が条件を付けて了承すると王子達全員でガッツポーズをする。
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