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「ちょっと聖石っつー魔獣避けのレンガを作るためにな」
「え?」
「いやアレ煉瓦じゃなくてコンクリだろ」
「しかも鉄筋だし」
「「…え?」」
聖水の利用法を教えると藤原と柴田がツッコみ、ソレを聞いて佐藤と清水が不思議そうな顔をする。
「ほらな。鉄筋とかコンクリとか出してもこうなるんだよ」
「まあ確かにレンガの方が分かり易いではあるけど…」
「そもそもお前聖鉄の事も黙ってたじゃねーか」
「そこまで言う必要あるか?壁作るって簡単に話すだけなら説明はレンガだけで十分だろ」
「いや…そうだけどよ…」
「ちょ、ちょっと待って。え、なに?何を言ってるの?」
俺らが話し合ってると佐藤が割って入って困惑したように説明を求めた。
「…お前ら後でちゃんと説明しろよ。とりあえず壁を作った」
「壁?…どこに?」
「見に行くか?」
「「行く!」」
俺が呆れながら柴田と藤原に説明責任を押し付けて簡単に話すと清水が周りを見渡しながら聞いてくるので…
『百聞は一見に如かず』って事で実物を見せようと提案したら女子二人の返事が被った。
…と言うわけで…俺は佐藤と清水を馬車に乗せてさっき完成させた壁の所へと向かう。
「うわっ!マジで壁だ!」
「え?こんなのがあったの?」
「あったんじゃなくて作った。完成したのはさっきだけどな」
「「えっ!?」」
馬車から降りた清水が4mほどの壁を見て声を上げると佐藤が聞いてくるので俺がそう返すと二人とも驚愕したように叫んで固まる。
「だいたい半径3kmの円形…だと思う。上から見てないから完璧な円かどうかは分からんが」
「半径3kmって事は…直径で6km!?もはやちょっとした町の規模じゃん!」
「いやいや!こんなのを半日で完成させたの!?」
「魔法の力って偉大だな」
俺の適当な説明に驚く二人をあしらうように返した。
「いやいやいや!…いやいやいや!もうどうツッコめば良いか、どこからツッコんだものか分からないんだけど!」
「魔法の力ってか…魔法の力?え、魔法ってこんなんだっけ?」
力一杯ツッコむように困惑する佐藤とは対照的に清水は唖然としたように呟いてやっぱり困惑しながら佐藤に確認する。
「まあいわゆる『魔法工法』ってやつだな」
「…ねえ、トルツの研究ってソコまでカバーしてるの?」
「理論上は」
「理論上は、って…じゃあなに?コレは応用になるの?」
「アッチではまだ実験の目処すら付いてない段階だから…そうなるな」
俺の説明に佐藤が少し冷静なって聞いてくるので肯定すると疲れて呆れたように言うので俺は少し考えながら返す。
「…魔法調法と言い海原さ、いくらなんでも魔法の応用の幅が自由自在すぎて流石に怖いんだけど。もう」
「『魔法調法』?なにそれ?」
「魔法を使った料理の事。浸透とか火加減とかを魔法で調整することで短時間で難しい料理が簡単に出来るようになる」
「…そんなのもあるの?魔法ってマジでなんでも有りじゃん…」
佐藤が呆れたように言うと清水は初耳だったのか俺の説明を聞いてドン引きしたように呟いた。
「え?」
「いやアレ煉瓦じゃなくてコンクリだろ」
「しかも鉄筋だし」
「「…え?」」
聖水の利用法を教えると藤原と柴田がツッコみ、ソレを聞いて佐藤と清水が不思議そうな顔をする。
「ほらな。鉄筋とかコンクリとか出してもこうなるんだよ」
「まあ確かにレンガの方が分かり易いではあるけど…」
「そもそもお前聖鉄の事も黙ってたじゃねーか」
「そこまで言う必要あるか?壁作るって簡単に話すだけなら説明はレンガだけで十分だろ」
「いや…そうだけどよ…」
「ちょ、ちょっと待って。え、なに?何を言ってるの?」
俺らが話し合ってると佐藤が割って入って困惑したように説明を求めた。
「…お前ら後でちゃんと説明しろよ。とりあえず壁を作った」
「壁?…どこに?」
「見に行くか?」
「「行く!」」
俺が呆れながら柴田と藤原に説明責任を押し付けて簡単に話すと清水が周りを見渡しながら聞いてくるので…
『百聞は一見に如かず』って事で実物を見せようと提案したら女子二人の返事が被った。
…と言うわけで…俺は佐藤と清水を馬車に乗せてさっき完成させた壁の所へと向かう。
「うわっ!マジで壁だ!」
「え?こんなのがあったの?」
「あったんじゃなくて作った。完成したのはさっきだけどな」
「「えっ!?」」
馬車から降りた清水が4mほどの壁を見て声を上げると佐藤が聞いてくるので俺がそう返すと二人とも驚愕したように叫んで固まる。
「だいたい半径3kmの円形…だと思う。上から見てないから完璧な円かどうかは分からんが」
「半径3kmって事は…直径で6km!?もはやちょっとした町の規模じゃん!」
「いやいや!こんなのを半日で完成させたの!?」
「魔法の力って偉大だな」
俺の適当な説明に驚く二人をあしらうように返した。
「いやいやいや!…いやいやいや!もうどうツッコめば良いか、どこからツッコんだものか分からないんだけど!」
「魔法の力ってか…魔法の力?え、魔法ってこんなんだっけ?」
力一杯ツッコむように困惑する佐藤とは対照的に清水は唖然としたように呟いてやっぱり困惑しながら佐藤に確認する。
「まあいわゆる『魔法工法』ってやつだな」
「…ねえ、トルツの研究ってソコまでカバーしてるの?」
「理論上は」
「理論上は、って…じゃあなに?コレは応用になるの?」
「アッチではまだ実験の目処すら付いてない段階だから…そうなるな」
俺の説明に佐藤が少し冷静なって聞いてくるので肯定すると疲れて呆れたように言うので俺は少し考えながら返す。
「…魔法調法と言い海原さ、いくらなんでも魔法の応用の幅が自由自在すぎて流石に怖いんだけど。もう」
「『魔法調法』?なにそれ?」
「魔法を使った料理の事。浸透とか火加減とかを魔法で調整することで短時間で難しい料理が簡単に出来るようになる」
「…そんなのもあるの?魔法ってマジでなんでも有りじゃん…」
佐藤が呆れたように言うと清水は初耳だったのか俺の説明を聞いてドン引きしたように呟いた。
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