クラスまるごと異世界転移

八神

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「お。なんかテント新しくなってね?」

「ホントだ。買い換えたのか?」


俺がいつものように兵達にテントや調理設備の設営をさせていると、その様子を見ていた藤原と柴田が興味を持ったように聞いてきた。


「新製品だと。軽くて丈夫な上に涼しくて暖かいとかなんとか」

「へー」

「しかも前のよりも大きくて広いのに畳むと前のよりコンパクトになるしな」

「マジか!良い事ずくめじゃねーか!」


俺の説明に二人は喜んだように驚く。


「しかも今回からは布団とか寝袋じゃなくてベッドだぜ?」

「マジ!?」

「持ち運びできるベッドなんてあんの!?」

「ちょいと値段は張ったが簡易的な組み立て式のヤツがあった」


俺が追加でサプライズの報告をするとまたしても柴田と藤原が驚くので軽く説明した。


「へぇー…んじゃアッチの方にも新しいのがあんのか?」

「おう」

「マジか。じゃあ飯の時間が楽しみだな」


柴田が調理設備の方を指差しながら聞いて来るので肯定すると藤原が嬉しそうに言う。


「…海原くん達っていつもこんな感じなの?」

「ん?」

「何が?」

「いや…ボスが急に現れたと思ったら急に消えるし…かと思ったら慣れたようにキャンプみたいにテントを張り出すから…」


すると俺らの様子を見ていた飯島が困惑したように聞いてくるので俺と藤原が聞き返すと疑問に思ったところを話し始める。


「あー…今俺らのスキルの連携でボスと戦ってんのよ、別んトコで。でも大体2、3日ぐらいかかるからいつも泊まり込みでな」

「あ、そうなんだ」

「後はボスが倒れるのを待つだけだから、委員長達は先に帰るか?今なら送れるけど」

「ううん。ありがと。今はやる事が無くても不測の事態が起きたりしたら大変だから、一緒に待つよ」


柴田の説明を聞いて納得したように呟く飯島に藤原はそう提案するが拒否された。


「流石は委員長。んじゃゲームすっか」

「おう」

「委員長はどうする?」


俺が提案すると藤原は指の骨を鳴らしながら賛同して柴田が気を利かせて飯島に尋ねる。


「あ。後で混ぜて」

「オッケー」

「ってかその前に風呂入って良い?」


飯島は一言断るとパーティメンバーの方に行くので俺は自分から提案したにも関わらず、今の状態をふと思い出したので二人に確認を取った。


「んじゃ、風呂入ってからゲームすっか。俺らも久しぶりに走り回って汗かいたし」

「だな。流石に服が汗臭ぇわ」

「んじゃ、お先」


藤原も柴田も了承してくれたので俺は着替えとタオルを用意して先に風呂用の簡易テントに入ってシャワーを浴びる事に。
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