クラスまるごと異世界転移

八神

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「…そういや、委員長の固有スキルってなんだった?」

「僕の?…『猿真似』っていう人のスキルをコピー出来る能力だけど…」


今度は某戦争シューティングに移行してから俺がふと思った事を聞くと飯島は言いづらそうに答える。


「「コピー!?」」

「コピーって当たりだな。強スキルじゃん」

「あー…うん。でも上書き式だから、結局一つしか使えないし」


柴田と藤原の驚いた声が被り、俺が羨ましがりながら言うも飯島はなんとも言えない顔で欠点を話す。


「…上書き式って辛いな」

「もし使えんスキルをコピーしたら最悪だしな」

「ストックできねーから使えるスキルをコピーしたらもう終わり、って考えると少なくとも当たりの部類では無いな」

「うん…意外と使い勝手が悪くてね…まだ数えるぐらいしか使った事ないんだ」


俺らが同情したように言うと飯島も苦労してるかのように返す。


「コピーっつったら普通はチートのハズなんだけどなぁ」

「『上書き』ってのがガッツリ足引っ張っててキツイわ」

「つーかコッチの神はなにか?捻くれてんのか?チートなハズの『固有スキル』に大抵なにかしらの欠点を付けてきてっけどよ」


そんなんでなにが世界を救えじゃ。と、俺と柴田の飯島を哀れむような言葉に乗っかるように藤原が神への愚痴を言い出した。


「清水のやつは占い…だっけ?」

「え?なに?」

「麗の固有スキルは何か?って」


柴田が会話の流れを変えるように清水に尋ねるもゲームに集中してるのか俺らの話をほとんど聞いてなかったようで佐藤が通訳に入る。


「あー、うん。『占い』であってるけど?」

「ソレってどういうモンなの?」

「ゲームしてる最中にそんなの話せるわけないじゃん!」

「うーわ、めっちゃ本気。たかがゲームに良くそんなのめり込めるな」

「あーうるさいうるさい…よしっ!」


藤原の問いに清水は真剣な表情で集中したまま返してくるので俺が呆れたように言うも一蹴されて飯島のキャラが倒された。


「…どーする?」

「とりあえず一回勝ち譲っとくか?」

「そうでもしねーと何回もやった挙句に荒れたまま終わりそうだしな」

「…麗、一回落ち着いた方が良いかも。男子達が姫プ考えてるよ」

「え。そんな勝ち方嬉しくないんだけど」


俺らの相談を聞いてた佐藤が宥めにかかると清水はようやくモニターから目を離して顔を上げる。


「で?なに?」

「おめーの固有スキルの事を聞いてんだよ」

「あー…私にも良く分からないんだよね。一応NPCって言うの?その現地の人達の未来が見えたりする」

「未来予知ってマジ?俺らの未来とかも分かんの?」


清水の確認に藤原が聞くと少し考えるように説明して柴田が興味を持ったように尋ねた。
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