クラスまるごと異世界転移

八神

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「ちょっ…!めっちゃ距離詰めてくる!」

「あっ」

「さっきの仕返し」


柴田に集中して攻めていたため俺は復活した飯島に横から倒されてしまった。


「いえー、ソードゲット!」

「あっ!」

「ソード強いだろ?」

「マジで強いわ。もはやソードゲーじゃん!」


俺が使ってた武器を柴田が拾うと近くにいた飯島が犠牲に。


「佐藤、清水、柴狙え!俺の近くにいるから!」

「ひとーつ、人の世の生き血を啜り…ふたーつ、不埒な悪行三昧…」

「当たらねー!佐藤早く!」

「三つ淫らな、成敗!成敗!」

「あっ!」
「あっ!」


藤原の指示を聞いて佐藤と清水が柴田のキャラを包囲すると…


柴田はフェイントでもかけるように目の前にいる藤原のキャラから離れて後ろにいた佐藤と清水のキャラを素早く倒してから再度藤原を追う。


「柴田えぐっ!あのタイミングでこっち来る?普通」

「ははは!…あ」

「ソードは返して貰うぜ」

「そうはいくか!」

「あ、やべ」


清水に批判されるも柴田は笑って流し俺と藤原の挟み撃ちでやられ、武器を拾おうとしたら藤原に先を越され倒されてしまう。




「いえー、勝利」

「ちぃ、二位か」

「海の圧勝じゃねぇか…やっぱソードゲーじゃん…」


タイムアップからの結果画面を見て俺が勝ち誇ると柴田が悔しそうに言い、藤原は呆れたように呟く。


「…最下位て…」

「ま、まあ初めてやるから仕方ないって!」

「次はどうする?同じのやるか?別のやるか?」


落ち込む清水を励ます佐藤をスルーして柴田が確認を取る。


「…FPS」

「あ?」

「FPSなら負けないし!」

「んじゃソレやるか」


清水がボソッと呟いたかと思えば強気な発言をしてくるので藤原がその案を採用した。


「あっ、くそ!この!この!落ちろ!」

「おいおい…清水なんかキャラ変わってね?大丈夫か?」


某有名な一人称視点のシューティングアクションをやってると清水の発言が段々と荒れてきたので藤原が心配したように指摘する。


「『対戦ゲーにハマったらキャラ変わる』って言われてっからな。多分ソレが原因じゃねーか?」

「…ゲームって怖いんだね」

「いや、普通はそんなドップリのめり込まねーからな…」


柴田の返しに斉藤が若干ヒいたような反応をして言うので俺は勘違いさせないように、あくまでソレは一部の例外の人達である事を教えた。


「確かに佐藤さんや男子達は普通だね」

「まあ俺らはどちらかっつーと格ゲーかな?言葉が荒れるとしたら」

「あー…たまについ言い過ぎる事もあるよな」

「でもゲームって意外と見てて楽しいね」


深山の言葉に藤原が自分達の事を当てはめながら返すと柴田も賛同するように補足し、住吉が嬉しそうに言う。
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