クラスまるごと異世界転移

八神

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「おらおら!雑魚はどけ!」

「柴のやつ投げ技強いな」

「やっぱマッチョよ」

「ん?」


いつものごとく野郎三人で暇潰しにゲームをしてると誰かが来たのかチャイムが鳴る。


「誰だ?」

「…んー?…ギルドの受付嬢だな」

「「受付嬢?」」

「ジャンケンで負けた奴が対応な。ジャンケーン、ポン」

「「よしっ!」」

「チッ…」


俺らはゲームから手が離せないので誰か一人を犠牲にしようと提案すると、提案した俺が負けてしまった。


「はいはーい。何の用?」

「あ、ウミハラさん。丁度良かったです」


兵士に連れられて来た受付嬢に玄関のドアを開けて用件を聞くと…


どうやら俺に用があったらしい。


「俺に用?」

「はい。最近ギルドに来られないので依頼が溜まってまして…来てくれないかなー…とお願いに」

「あー、そっか。そういやそろそろか…分かった。後から行くよ」

「お願いします!では、お待ちしてますね!」


俺の問いにギルドの職員としては珍しい事を言ってくるので適当に返すと受付嬢は嬉しそうに頭を下げて帰って行く。


「…なんて?」

「最近俺が行ってねーから雑用の依頼が溜まってんだと」

「ソレを言いに来たの?マジで?」


部屋に戻ると藤原が聞いてくるので内容を話すとゲームを一旦ポーズで止めて柴田が驚いたように振り返りながら確認して来て、藤原も驚いたように俺を見る。


「つーわけで俺はちょっくらギルドに行って来るわ」

「…ギルドの奴が雑用の依頼をわざわざ個人にお願いしに来るなんてすげーな」

「な。それだけ海が信頼されてんのか、それとも他に居ないから便利屋扱いされてんのか…」

「ま、情報を集めるついでに金も稼げるから俺はソレでも構わねーけどな。流石にゲームばっかの引きこもり生活ってアレだし」


俺がゲーム内のキャラを離脱させながら言うと柴田と藤原が微妙な感じの顔で返してくるので、適当に話を締めてから俺はギルドへと向かった。


「…あ!ウミハラさん、いらっしゃい!」

「依頼はどれだけ溜まってんの?」

「コレ、全部になります」

「おお…結構溜まってんねぇ」


ギルドの建物の中に入るとさっきの受付嬢に歓迎されたので確認すると、この街の規模にしてはかなり多い量の依頼が。


とりあえず依頼をあるだけ全部受けて兵を召喚して派遣し、俺は適当な新聞や雑誌を取って空いてるテーブル席へと座る。




ーーーーーー





「はい、依頼達成となります。本当にありがとうございます!」


夕方になる頃には受けた依頼の報告も終わり、報酬を受け取って帰宅した。
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