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「まあココは厨房を通らないと来れないし…そんな馬鹿が居たら真っ先にバレるから問題無いか」
「ははは、違ぇねぇ…王妃。コレにラフィロゼーシャの白…20年物が入っている」
「このタルに…!?」
「そしてコレがラフィロゼーシャの赤…40年物だ」
料理長の説明に王妃は驚きながら恐る恐る10リットルのタルに近づく。
「ほら、グラスだ」
「…ありがとうございます……確かに。先程飲んだラフィロゼーシャの20年物と同じですね」
料理長が新しいグラスを差し出すと王妃はタルの蛇口を捻って少し注ぐとテイスティングをして断言する。
「さーて、そろそろ時間かな?」
「お、そうか」
「…なにを?」
俺が時計を見て言うと料理長がグラスを取るので王妃が不思議そうに尋ねてきた。
「今から実験の結果を見に行くんだけど…来る?」
「!ぜひ!」
王妃を誘うと嬉しそうに頷くので俺は魔導兵に指示を出して隣の保管庫の状態を元に戻してから部屋の中に入る。
「…このタルは随分大きいですわね…」
「今回は量を多くした時の熟成速度を調べてるからね。250と500リットルぐらい入ってるよ」
「じゃあさっそく…」
王妃の疑問に俺が説明すると料理長は大きいタルの蛇口を捻って味見を始めた。
「…私にも手伝わせてもらえませんこと?」
「ははは。そう言うと思ってほら」
王妃が提案すると料理長は予想してたかのように笑いながらワイングラスを二つ差し出す。
「ありがとうございます…ではさっそく…」
「…ふむ。この赤は10年…だな」
「…ええ。10年ほど熟成された香りと味です」
「ふーん…じゃあ250は一時間で一年ぐらい、と…」
「……コレも10年ほど熟成された味わいだ」
「そうですわね。この白アイシェも赤と同じ熟成期間かと」
「500も一緒…って事は100リットル以上はどんなに早くても一時間で一年か…」
二人の意見が見事に一致するので俺は兵に実験結果を書かせて現状の最速期間を予想する。
「オッケー。ありがと、じゃあ出ようか」
「おう」
「…このアイシェはどうなされるのですか?」
俺が合図をすると料理長が部屋を出て王妃も部屋を出ながら疑問を聞いてきた。
「空気を全部抜いてから再熟成させて瓶に詰める」
「再熟成!?そんなことが…!?」
「出来るみたい。要は酸化しなければ良いんだって」
「20年まで熟成させりゃあ後はフリードリンクだ。兄ちゃんは城の従業員が誰でも飲めるようにするんだとよ」
「捨てるのも勿体ねーしな」
俺の言葉に驚く王妃に料理長が実験用のワインの使い道を説明するので俺はその理由を話す。
「ははは、違ぇねぇ…王妃。コレにラフィロゼーシャの白…20年物が入っている」
「このタルに…!?」
「そしてコレがラフィロゼーシャの赤…40年物だ」
料理長の説明に王妃は驚きながら恐る恐る10リットルのタルに近づく。
「ほら、グラスだ」
「…ありがとうございます……確かに。先程飲んだラフィロゼーシャの20年物と同じですね」
料理長が新しいグラスを差し出すと王妃はタルの蛇口を捻って少し注ぐとテイスティングをして断言する。
「さーて、そろそろ時間かな?」
「お、そうか」
「…なにを?」
俺が時計を見て言うと料理長がグラスを取るので王妃が不思議そうに尋ねてきた。
「今から実験の結果を見に行くんだけど…来る?」
「!ぜひ!」
王妃を誘うと嬉しそうに頷くので俺は魔導兵に指示を出して隣の保管庫の状態を元に戻してから部屋の中に入る。
「…このタルは随分大きいですわね…」
「今回は量を多くした時の熟成速度を調べてるからね。250と500リットルぐらい入ってるよ」
「じゃあさっそく…」
王妃の疑問に俺が説明すると料理長は大きいタルの蛇口を捻って味見を始めた。
「…私にも手伝わせてもらえませんこと?」
「ははは。そう言うと思ってほら」
王妃が提案すると料理長は予想してたかのように笑いながらワイングラスを二つ差し出す。
「ありがとうございます…ではさっそく…」
「…ふむ。この赤は10年…だな」
「…ええ。10年ほど熟成された香りと味です」
「ふーん…じゃあ250は一時間で一年ぐらい、と…」
「……コレも10年ほど熟成された味わいだ」
「そうですわね。この白アイシェも赤と同じ熟成期間かと」
「500も一緒…って事は100リットル以上はどんなに早くても一時間で一年か…」
二人の意見が見事に一致するので俺は兵に実験結果を書かせて現状の最速期間を予想する。
「オッケー。ありがと、じゃあ出ようか」
「おう」
「…このアイシェはどうなされるのですか?」
俺が合図をすると料理長が部屋を出て王妃も部屋を出ながら疑問を聞いてきた。
「空気を全部抜いてから再熟成させて瓶に詰める」
「再熟成!?そんなことが…!?」
「出来るみたい。要は酸化しなければ良いんだって」
「20年まで熟成させりゃあ後はフリードリンクだ。兄ちゃんは城の従業員が誰でも飲めるようにするんだとよ」
「捨てるのも勿体ねーしな」
俺の言葉に驚く王妃に料理長が実験用のワインの使い道を説明するので俺はその理由を話す。
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